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TV FOXチャンネル・ドラマ「ザ・プラクティス/(シーズン1)第11話、第12話’97」

2010-12-31 10:43:28 | 海外テレビ・ドラマ

               
第11話「情事の果て」社長殺人事件は、不倫の末の殺人として男女の被告の弁護をボビーと共同弁護人として学生時代の同級生が当たった。ボビーの依頼人は男のほうだった。男は会社の重役で、女はその会社の社長夫人だった。二人にはアリバイがない。

 事件当夜社長と口論して自宅で寝たと男は言う。女は一人で映画に行ったという。この不自然な状況をどう乗り切るか。しかも社長の自殺説は、精神科医の証言で否定されえている。他殺が濃厚となる中、ボビーは逆転タイムリー・ヒットを狙った。

 ボビーの依頼人は男だ。男の無罪を勝ち取るにはどうすればいいか。社長夫人に目を向けさせればいい。社長夫人には、遺産が転がり込んでくる。ボビーは果敢に攻めた。そして評決は男は無罪、女は有罪で直ちに収監された。
 その後、事務所でハッキリしたのは、男が犯人しか知りえない情報を知っていたということだった。

第12話「傷心」社長殺人事件は、有罪となった女の量刑宣告に入る。量刑は判事が決めるが、ボビーは厳格な法解釈でなく、良心に基づいて判断して欲しいと訴えた。
 判事はあくまでも有罪が前提であって法に則って判断した。量刑は、仮釈放なしの終身刑だった。

 リンジーは、検事の元彼から違法な催淫剤を飲まされてセックスをした。レイプだと責めてみたが埒が明かない。しまいには、懲らしめてやろうと検事部屋に乗り込み銃の空砲で縮みあがらせて溜飲を下げるしかなかった。

 一方、ジミーは初弁護を担当したサルに似ているからと解雇された映画評論家の公判で賠償金8万2千ドルで勝訴した。ボビー、リンジーの浮かない顔の中で、ただ一人浮かれ騒ぐジミーだった。

 それにしても社長殺人事件の終身刑の女性を救う道がないのだろうか。実質冤罪で一生刑務所に入るというのは理解できない。もし、法がそのようなものであれば、法を変えればいいと思うが。
            
            
            
            
ボビー・ドネル(ディラン・マクダーモット)
ジミー・バルッティ(マイケル・バダルコ)
レベッカ・ワシントン(リサ・ゲイ・ハミルトン)
ユージン・ヤング(スティーヴ・ハリス)
エレノア・フラット(カムリン・マンハイム)
リンジー・ドール(ケリー・ウィリアムズ)

TV FOXチャンネル・ドラマ「ザ・プラクティス/(シーズン1)第9話、第10話’97」

2010-12-29 12:42:50 | 海外テレビ・ドラマ

               
第9話「安らかな眠りを」安楽死をめぐる論争。医師が被告として裁かれる。本人や家族の承諾のもとに、過剰なモルヒネ注射よるものだった。日本の法律も安楽死を認めていない。刑法上殺人罪の対象になる。

 昭和37年(1962年)名古屋高裁の判例により6つの要件を満たさない場合は違法行為となる。
 その要件は、
1,死期が切迫していること
2.耐え難い肉体的な苦痛が存在すること
3.苦痛の除去・緩和が目的であること
4.患者が意思表示していること
5.医師が行うこと
6.倫理的妥当な方法で行われること。

 この法廷でも同じような要件について検事補ヘレン(ララ・フリン・ボイル)とボビーの激しいやり取りが交わされる。
 最終弁論でヘレンは「患者の本当の気持ちは、死を望んではいない。周囲に対する遠慮が死を決意させる。自殺や自殺幇助に値する。それらを増やしてはならない」自身の祖母との最後の別れの数日を語る。

 ボビーも自身が父親に行った延命装置のスイッチを切る行為を告白して、今でも後悔していないという弁論とともに安楽死の必要性を訴えた。評決は有罪だった。ただ、ヘレンから10時間の社会奉仕で、服役なしと告げられほっとする。

 評決は妥当なものだった。何しろ法を犯したことに変わりないし非拘留という温情も見せていることだからだ。この安楽死を安易に認めると無制限な広がりが懸念される。ただ、苦痛のない最期は、真剣に議論の必要はあるだろう。

第10話「我らの流儀」法律事務所に仲間割れの危機が迫る。エレノアとリンジーは、けちなポン引きの事件を担当していた。リンジーがエレベーターの中で話しかけられた男が言った「無罪だ」の言葉に緊張が走った。その男は陪審員だった。

 弁護士は一切陪審員と接触が禁じられている。もし、そういう事態があれば、速やかに判事に報告する義務があった。エレノアは、審理も終っているということでダンマリを決め込む。 ところが、検事から6ヶ月の取引を持ちかけられる。さて、どうするか。エレノアは、ポン引きに検事の話しをして受け入れなければ無罪評決を知っていたことになるし、受け入れたときどうするかが問題だった。

 ポン引きは考えた末、その取引を受け入れた。リンジーが事情を説明した。無罪評決が出ると知ったポン引きは、二人の弁護士を説得してなんと犯罪者を含めて白を切るという暴挙に出た。しかし、評決は有罪だった。

 貴重な教訓ルールを守れ。エレノアとリンジーは、担当判事に事情を説明したが、判事は資格剥奪の申請をするという。落ち込む二人。それを知ったボビーは、怒り狂った。
 しかし、エレノアも負けていなかった。ボビーは名誉を口にしたが、そんなものこの事務所にある? 手段を選ばない弁護活動、名誉のかけらもないではないか? 事務所は険悪な空気に包まれる。
            
            
第9話「安らかな眠りを」で検事補役のララ・フリン・ボイルは、1970年3月アイオア生まれ。デビッド・リンチの’90~’91「ツィンビークス」のドナ役でブレイク。ここでも繊細な演技を見せている。
            
ボビー・ドネル(ディラン・マクダーモット)
ジミー・バルッティ(マイケル・バダルコ)
レベッカ・ワシントン(リサ・ゲイ・ハミルトン)
ユージン・ヤング(スティーヴ・ハリス)
エレノア・フラット(カムリン・マンハイム)
リンジー・ドール(ケリー・ウィリアムズ)

TV FOXチャンネル・ドラマ「ザ・プラクティス/(シーズン1)第7話、第8話’97」

2010-12-27 09:08:31 | 海外テレビ・ドラマ

               
第7話「禁断の恋」ボビーは殺人の罪に問われた女と恋に落ちた。依頼人との恋愛関係はいついかなる時でもご法度の事柄。しかもこの女は5発の銃弾を撃ち込んでいた。なるほど美人だ。

 この女を無罪にしたいと思う一途な気持ちが恋情へと変わっていった。女は検事の事件について不倫ではなかったのかと言う厳しい追及もかわし続けた。ところが、女の部屋の前に住むという男が持ち込んだビデオテープには、殺された男との不倫の場面が収録されていた。テープを持ち込んだ男は、10万ドルで買えと言う。

 ボビーは弁論の意欲さえ失ってしまう。法廷でボビーの代わりに最終弁論を行ったユージンは、正当防衛を主張して無罪を勝ち取った。法廷にはテープの男も来ていて、女との微妙な表情のやり取りに気付いたボビーが追求すると、女はテープを買ったこと認めた。恋と事件は、苦い味を残して去って行った。

第8話「生涯最悪の日」事務所の顧客ジョーイの部屋で市会議員が殺される。ゲイ仲間のマーティに警察の疑惑の目が向く。かたくなに証言を拒むジョーイに免責特権を与えて証人席に座らせた。

 ところがジョーイは「市会議員を殺したおは私だ」と爆弾発言を行った。被告としてのマーティも免責特権のジョーイも大手を振ってエレベーターに消えた。アメリカでの免責特権については、事件関係者が証言する条件として刑事訴追をしないと約束すること。判事も含めて署名する。判事も検事も弁護人も苦い水を飲まされた一日だった。

ボビー・ドネル(ディラン・マクダーモット)
ジミー・バルッティ(マイケル・バダルコ)
レベッカ・ワシントン(リサ・ゲイ・ハミルトン)
ユージン・ヤング(スティーヴ・ハリス)
エレノア・フラット(カムリン・マンハイム)
リンジー・ドール(ケリー・ウィリアムズ)

TV FOXチャンネル・ドラマ「ザ・プラクティス/(シーズン1)第5話、第6話’97」

2010-12-25 12:28:15 | 海外テレビ・ドラマ

              
第5話「嵐」エレノアは、以前から恋人を探していて、恋人紹介所を通じた医師とデートするが外見上気に入らない。何度も電話がかかるが留守居を使っている。レベッカに不誠実だからはっきり断ればといわれる。

 エレノアは、過去に何度も自身の外見上でデートが不首尾に終っていてその都度はっきりと断られていた。そのときの心の痛手を思うと、はっきりと断らないのも思いやりだと思っていた。そういうエレノアの背中が寂しげだった。ちなみにエレノアは、かなりの太っちょである。

 ユージンは、武装強盗犯として逮捕されたスティーブンの弁護を担当する。検事と賭けまでしてなんとか無罪を勝ち取る。しかし、評決の後スティーブンに「俺は散歩をしていただけなんだ」と言われ、弁護士としての責務、被告の言葉に耳を傾ける基本を忘れたことに慙愧の念を覚えるユージンだった。

 さて、ボビーは、難しい事件を抱えていた。7分間も首を絞められて殺された娘の父親が、被告が無罪になったことでその男を射殺する。ボビーは心身喪失を主張するというが、その父親は「正気だった。心身喪失していない」と譲らない。

 ボビーはジミーに聞く。「君が同じ立場ならどうする?」「同じことをするよ」とジミー。「陪審員も同じだろうか?」「多分ね」それでジミーが探してきた論拠は、「道義的正当性」だった。ところが、検察も裁判で全勝の辣腕検事を送り込んできた。

第6話「評決の行方」復讐の殺人がメインとなるが、ボビーは証人席に父親本人を坐らせた。宗教論争にまで発展するが、陪審員は無妻を評決した。
 この辺のやり取りは無神論者の私にとっては、理解の範囲を超えていた。実際の裁判でこのような評決が出たのだろうかと思ったりした。



ボビー・ドネル(ディラン・マクダーモット)
ジミー・バルッティ(マイケル・バダルコ)
レベッカ・ワシントン(リサ・ゲイ・ハミルトン)
ユージン・ヤング(スティーヴ・ハリス)
エレノア・フラット(カムリン・マンハイム)
リンジー・ドール(ケリー・ウィリアムズ)

TV FOXチャンネル・ドラマ「ザ・プラクティス/(シーズン1)第3話、第4話’97」

2010-12-23 12:30:17 | 海外テレビ・ドラマ

              
第3話「開戦前夜」何も戦闘開始の前夜というわけではない。巨大タバコ産業との法廷闘争が開始されるということだ。大手法律事務所と弱小法律事務所との対決でもある。正攻法では負ける、したがって逆転の発想で対処しようというボビー。
 このタバコ訴訟を縦軸に娘を殺された事件や性器露出症の男の裁判も絡めめまぐるしく展開する。

第4話「裁きは我が手に」娘を殺された事件に、被告の元恋人は絞殺されかけていたという新しい証拠が浮かび上がるが、「陪審の評議中であり、これが結果に先入観として影響する」という理由で判事は取り上げなかった。
 そして評決の結果は、心神耗弱で無罪となった。収まらないのは娘の父親で、その後銃弾を男に撃ち込んだ。

 この父親は言った。「苦しみながら死ぬ様子は、至福の時だった」これは家族を無残に殺された人たちの偽らざる心境だろう。多くの人たちはじっと我慢しながら生き続ける。

 タバコ訴訟は、新進のリンジーが担当することになった。彼女の冒頭陳述が見事に陪審の心を掴んだ。原告の妻の責任を認めるくだりで、一体これからどう論述を展開するのかと訝ったが、納得出来る内容だった。

 ここで思ったのは、単に12人の陪審員を納得させるだけではドラマとして成功しない。視聴者を納得させる中身が必要だ。素晴らしい脚本のお陰で、何百万という陪審員に訴えることが出来た。

 大手法律事務所から和解の話が持ち上がった。その事務所で示された金額は、42万5千ドル(約35百万円)だった。拒否した数時間後主任弁護士がやってきて示した金額は、170万ドル(約1億4千万円)だった。この事務所を開設したボビーとレベッカは、涙ながらに抱き合った。

ボビー・ドネル(ディラン・マクダーモット)
ジミー・バルッティ(マイケル・バダルコ)
レベッカ・ワシントン(リサ・ゲイ・ハミルトン)
ユージン・ヤング(スティーヴ・ハリス)
エレノア・フラット(カムリン・マンハイム)
リンジー・ドール(ケリー・ウィリアムズ)

TV FOXチャンネル・ドラマ「ザ・プラクティス/(シーズン1)第1話、第2話’97」

2010-12-21 14:26:55 | 海外テレビ・ドラマ

              
 今まで海外テレビドラマに関心を持たなかったが、これを観て結構面白く眠くもならなかった。私は法廷ドラマが好きで、好んで観ている。
 何が面白いかと言えば、検察側と弁護士側の攻防、とりわけそのセリフに興味がある。検察の執拗な攻撃に、弁護士がどのように応じるのか? はなはだ興味深い。
 このドラマも大手の法律事務所が舞台ではない。事務所の家賃も滞納しているような小さな法律事務所の弁護士が演じる人間ドラマだ。

 事件が法廷で争われるからと言って、公明正大なものになるとは限らない。検察と刑期の取引は、最たるものでこれが弁護士の心を大きく揺さぶってくる。
 第1話「罪なき被告人」は、少女がコカインを隠し持っていたとして起訴され、検察の刑期10ヶ月の提案を少女に承諾させねばならない。
 200グラム以上の所持は販売目的とされ刑が重くなって15年は確実。勝つことは無理だ。それでも少女は納得せず法廷で争うことになる。
 圧巻は最終弁論で、陪審員の心を掴んだ弁護側の勝利に終る。大げさでなく感動的な場面に思わず涙ぐむ。
 面白いのは、本来検察の提案を依頼人に納得させるのも弁護士の力量と見られえていることだ。それに、弁護士が指を相手にさして話をしたとき、女性判事が「指をささないで!」とたしなめる。今度は判事が弁護士に指をさしたとき、弁護士の「指をさしてる」の返事が「判事はいいの」と応酬してにやりとさせられる。

 第2話「「失意のロビンフッド」は、元夫から部屋を荒らされたり電話で脅されるが、裁判所は何も出来ない。元夫は狡猾で法のギリギリを攻めてくる。
 そうこうするうちに、一人息子の少年が脅しに来た元夫を刺殺する。母を守るための正当防衛を主張することになるが、検察はある犯罪者の刑期6年の約束を10年の司法取引を持ちかけてくる。
 その犯罪者に10年を飲ませ、正当防衛で少年を救った。が、弁護士の心は晴れない。司法の現場では日常茶飯のごとくこのような取引が行われている。検察官の成果や弁護士の勝訴の数が人生を決めるからだ。
 もし、私たちがいわれのない疑いでその渦中に放り込まれたらと思うと背筋が寒くなる。このドラマの製作総指揮を担当しているのは、デイビッド・E・ケリー1956年4月メイン州ウォーターヴィル生まれ。ボストンで弁護士をしていた。1986年~1994年のテレビ・ドラマ「LA LAW/7人の弁護士」、1994年~2000年「シカゴホープ」、1997年~1998年「アリーmyラブ」、2004年から「ボストン・リーガル」を手がける。
              
主な出演者は、ディラン・マクダーモット(ボビー・ドネル)法律事務所の代表。1961年10月コネチカット州ウォーターベリー生まれ。’87「ハンバーガー・ヒル」で映画デビュー、’93「シークレット・サービス」でクリント・イーストウッドの相棒を務める。
              
マイケル・バダルコ(ジミー・バルッティ)1954年12月ニューヨーク、ブルックリンにまれ、ボビーの友人で銀行員。のちにボビーの事務所で働くことになるが。
              
リサ・ゲイ・ハミルトン(レベッカ・ワシントン)1964年3月カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ、事務員。
              
スティーヴ・ハリス(ユージン・ヤング)1965年12月イリノイ州シカゴ生まれ、弁護士。
              
カムリン・マンハイム(エレノア・フラット)1961年3月ニュージャージー州キャルドウェル生まれ、弁護士。
              
ケリー・ウィリアムズ(リンジー・ドール)1970年6月カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ、弁護士。
              

映画「バッド・ルーテナントThe Bad Lieutenant ’09」劇場公開2010年2月

2010-12-19 12:34:15 | 映画

              
 まさに悪徳警部補テレンス(ニコラス・ケイジ)。ハリケーン「カトリーナ」の影響で留置場が水浸しになり、どんどん増水していた。収容されていた男が必死に助けを求める。
 テレンスは溺れ死ぬのを楽しんでいるようだったが、何を思ったのか濁った水に飛び込んだ。男を助けたが腰痛という直らない持病を持つことになった。

 医者の処方薬では痛み止めの役に立たず、勢いドラッグを吸引するようになる。このテレンス腕はぴか一なんだが、いささか品行に欠ける。
 フットボールの賭けの借金、娼婦の恋人を殴ったといて相手の男を痛めつける。重要証人の居所を教えろと介護施設の老婦人の酸素吸入パイプを外して脅す。麻薬捜査官の動向をヤクの元締めに知らせて、情報料をとる。

 ヤクでラリって幻覚まで見る。それでもこの男には運がついている。難事件の解決や諦めかけたフットボール試合が逆転勝利で配当が転がり込む。事件解決で警部に昇進して、娼婦の女と結婚子供まで孕んでいた。
 普通の男ならここで品行を改めようとするが、この男には無理だった。相変わらず不品行を続けていた。
 まあ、世の中には仕事は出来るが、女や金にだらしない男も一杯いる。考えてみれば、マニュアルどおりに動く人間ばかりがうまくいくとは限らない。毒のある植物や生物の例もあるように、自然の摂理のようなものなんだろう。
 優等生ばかりの世の中を考えてみると、なんだか面白みのない人生のような気がしてくる。この映画の監督は言っている。「この映画で描いてあるのはドラッグじゃない。“邪悪な喜び”という概念がポイントになってくる。“誰がよくて誰が悪い”という定義は重要ではない」不品行から生まれる問題解決能力もあるはずという視点なのだろう。
         
監督
ヴェルナー・ヘルツォーク1942年9月西ドイツ、ミュンヘン生まれ。ニュージャーマン・シネマの旗手として注目され、「蜃気楼」「小人の饗宴」「カスパー・ハウザーの謎」などの異色作を発表。

キャスト
ニコラス・ケイジ1964年1月カリフォルニア州ロングビーチ生まれ。’95「リービング・ラスベガス」でアカデミー主演男優賞受賞。
エヴァ・メンデス1974年3月テキサス州ヒューストン生まれ。
              
ヴァル・キルマー1959年12月カリフォルニア州ロサンジェルス生まれ。

映画「ソルト SALT ’10」劇場公開2010年7月

2010-12-17 09:14:08 | 映画

              
 この映画は、世間の常識を無視して作られているから、そのつもりで観た方がいい。CIAのソルト(アンジェリーナ・ジョリー)は、北朝鮮で核の秘密を盗もうとしたとして拷問にかけられる。そして政治的な罪人交換で帰還する。この辺もすっきりと説明がないので、なんだかいつの間にか帰ってきたという印象だ。

 すると亡命者が連れてこられ、その亡命者がソルトをロシアのスパイだと言う。否定しても周囲のCIAや他の部局の人間は疑問を持つ。そして、脱走。そこからがこの映画の狙いどころだろう。

 市内の高速道路(首都高みたいなもの)で、トラックの屋根に飛び移ったり、地下鉄の電車から飛び降りたりとスーパーウーマン振りを発揮する。ただそれだけの映画。
 最後にどんでん返しらしいものもあるが、アンジェリーナ・ジョリーの独り舞台。流れる音楽がマット・デイモンの「ボーン……」シリーズを思い出させた。
              
         
監督
フリップ・ノイス1950年4月オーストラリア、ニューサウスウェールズ州グリフィス生まれ。’92「パトリオット・ゲーム」’99「ボーン・コレクター」などがある。

キャスト
アンジェリーナ・ジョリー1975年6月カリフォルニア州ロサンジェルス生まれ。’99「17歳のカルテ」でアカデミー助演女優賞受賞。

映画「あの日、欲望の大地でThe Burning Plain’08」劇場公開2009年9月

2010-12-15 13:08:21 | 映画

              
 砂漠の潅木の中で大型キャンピング・カーの車軸をとったような小屋が爆発炎上する。焼け跡から発見されたのは、男女が抱き合ったままの死体だった。物語のすべてがここから始まる。

 女はトラックドライバーの妻ジーナ(キム・ベイシンガー)で乳がんの手術で、乳房がない。夫はそんな妻を愛せないのかもしれなかった。
 その娘マリアーナ(ジェニファ・ローレンス)と男の息子サンチャゴ(J・D・パルド)が恋仲となる。そして妊娠する。

 シルヴィア(シャリーズ・セロン)は、レストランのマネージャーの職にある。このシルヴィア、ゆきずりの男に平気で体を与える。彼女には忌まわしい記憶が頭から離れない。時間軸を交互に挟みながらやがて一本の糸に収束する。

 ミステリアスな雰囲気で描写されるが、辻褄の合わないところや小屋の爆発にしてもやや無理な状況設定に思われるところもある。この映画のテーマは何なのかいまひとつハッキリしない。

 シルヴィアの性癖にしても、小屋の爆発のトラウマだけで説明できるのか。安直に思えてならない。それにシャリーズ・セロンに乳首が浮き上がる衣装を着せて、観客をひきつけようとする魂胆が嫌味に思える。

 それより、若手の俳優ジェニファ・ローレンスとJ・D・パルドがよかった。今後この俳優たちがどんな活躍を見せるか注目したい。
        
        
        
        
監督
ギジェルモ・アリアガ1958年3月メキシコシティ生まれ。もともと脚本家で、’03「21グラム」などがあり、この作品は初監督で勿論脚本も書いている。
               
キャスト
シャリーズ・セロン1975年8月南アフリカ生まれ。’03「モンスター」でアカデミー主演女優賞を受賞。
キム・ベイシンガー1953年12月ジョージア州アシンズ生まれ。(97「LAコンフィデンシャル」でアカデミー助演女優賞受賞。
ジェニファ・ローレンス1990年8月ケンタッキー州ルイヴィル生まれ。
J・D・パルド1980年9月カリフォルニア州パノラスシティ生まれ。

映画「クリミナル・サイトThe Merry Gentleman’08」劇場未公開

2010-12-13 09:29:30 | 映画

              
 紳士服店の職人フランク(マイケル・キートン)は、別のダークな顔を持っていた。セントラル・パークからゆっくりと歩いて、監視場所に着いた。男が三人建物から出てきた。
 なにやら手渡された男がやってくる。黒塗りの四駆に乗り込んだ。フランクは運転席のガラスを叩いた。プシュッという音とともに鮮血がフロントガラスに飛び散った。

 町はクリスマスで路傍に聖者の像が何体か置かれていた。通りかかったフランクは、倒れていたキリスト像を元通りにして歩み去った。フランクは時折この殺しに嫌悪するのか、銃を自分に向けるが引き金ろ引くことができない。

 一方ケイト(ケリー・マクドナルド)は、夫の暴力に耐えられず逃げだしてきていた。この二人が出会うのは、ケイトがクリスマス・ツリーをアパートに運び込もうとしているときに手助けしたのがきっかけだった。
 フランクが寡黙な人物に描かれていて、クールな映像とともに特異な雰囲気を漂わせている。殺し屋を副業とする男と夫から逃げてきた女の恋。大都会の片隅でひそやかに営まれる生活と愛。印象に残る映画だった。
          
          
監督
マイケル・キートン1951年9月ペンシルベニア州生まれ。

キャスト
マイケル・キートン。
ケリー・マクドナルド1976年2月スコットランド、グラスゴー生まれ。