「英国王のスピーチ」のあとに観たせいか作品そのものに魅力は感じなかった。バレリーナを演じたナタリー・ポートマンで持っているようなものだ。どこにでもある役の取り合いの末、狂気が死をもたらす。
演出家兼振付師なのか? すべての権力を持つ男トーマス(ヴァンサン・カッセル)の女好きで有無を言わせぬ高慢な態度には嫌悪する。強引にキスを迫ったり、猥褻な言葉を平気で投げつけたりする。役柄上の必要なのかもしれないが、全体の印象が悪くなっている。アカデミー作品賞に届かない原因かもしれない。
ワル面も一杯いるが、このヴァンサン・カッセルの顔つきがどうにも生理的に合わない。俳優にこれほど嫌いだと思ったのは初めてだ。ナタリー・ポートマンが主演女優賞をとらなければ、誰も観ない映画だろう。
ナタリー・ポートマン
ヴァンサン・カッセル
ウィノナ・ライダー
監督
ダーレン・アロノフスキー1969年2月ニューヨーク、ブルックリン生まれ。
キャスト
ナタリー・ポートマン1981年6月イスラエル生まれ。
ヴァンサン・カッセル1966年11月フランス、パリ生まれ。
ミラ・クルス1984年2月カリフォルニア州ハリウッド生まれ。
ウィノナ・ライダー1971年10月ミネソタ州ウィノナ生まれ。