人間一つ嘘をつくと無限に嘘をつき続ける羽目になる。嘘の上塗りで問題を糊塗していくのも並の努力では出来ない。要するに天才的頭脳が求められる。
フォーチュン誌優良企業500社のうち44位に位置するADM社に勤めるマーク・ウィテカー(マット・デイモン)は、その天才的素質で所属する会社の経営者やFBIまでも翻弄する。
FBIは、マークを内部告発者、つまりインフォーマントとして扱うが、やがてその発言に疑問を持ち始める。とにかく生い立ちからして全くのでたらめで、両親を交通事故でなくし金持ちの養子になって一流の大学へも行けた。
全てがきっちりとした筋書きがあるが、どういうわけかマネーロンダリングについては金額が二転三転する。口を開けるたびに金額が大きくなって行く。
が、観ている方も一体何がどうなっているのか分からなくなってしまう。それは、映画を作る側の意図したものなのかも知れない。それにしても日本の味の素が実名でセリフに出てくるというのも面白いが、味の素は了解しているのだろうか。
監督
スティーヴン・ソダーバーグ1963年1月ジョージア州アトランタ生まれ。’00「エリン・ブロコビッチ」と「トラフィック」でアカデミー監督賞にダブルノミネートされ、「トラフィック」で受賞。
キャスト
マット・デイモン1970年10月マサチューセッツ州ケンブリッジ生まれ。
メラニー・リンスキー1977年5月ニュージランド生まれ。最近では、’06「父親たちの星条旗」や「マイレージ、マイライフ」に出演。