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英語、英語、英語。日本は今まで何十年も英語教育に力を入れてきたが、まったく効果がない。

2015-06-14 17:27:05 | 時事

 学校で英語を学んでも、英会話が十分でなく使えていないという。やさしい単語、つまり中学生が習う英語で考えを伝える英語力の習得状況を見ると、公立中の3年生で約35%にすぎない。

 そこで文部科学省は、2019年度から国公私立すべての中学3年生を対象にした英語の全国テストを実施するという。またテスト? 「聞く、話す、読む、書く」という四つの能力を測るのが目的らしい。

 何を今更という感は否めない。入試問題の改革をしないでテストだけとは驚き。「読む、書く」が主流の入試で片手落ちもはなはだしい。

 それに教える側の教師の能力も十分でないとなれば、付け焼刃のテスト結果が仮に70%になっても実効能力に変化はないだろう。

 ちょっと考えてみた。日本で最高学府といわれる東京大学、そこの卒業時に英会話の流暢な学生は何人いるんだろう。教えて欲しい。

 今の学生の中では何人かいるのだろうが、昭和生まれの私の年代では大卒で英会話堪能という人に会ったことがない。

 面白いエピソードを紹介しよう。大手企業の役員をしていた人でビジネス英語は十分通じる。ところがAFN、日本にいるアメリカ軍向けの放送(AM810)がよく分からないという。ラジオは、いわゆる一般大衆向けのいたって庶民的なメディアだ。それが分からないと言われたときには、言葉が出なかった。

 あれが分からないの? 音楽やニュースが主なのに……。要するに高等教育を受けた人でもこのレベルだから、あとは押して知るべしといったところか。

 結局、どういうことが起こっているかといえば、楽天やユニクロが社内公用語を英語に定めた。国際化を睨んだ大胆な方向性を決めたということだろう。学卒では役に立たない。社内教育の充実が企業の存亡にかかわる。

 考えてみれば、これちょっとおかしいと思う。学生を再教育するなんて無駄もいいところだ。なぜかといえば、卑近な例で言えば、車のメカニックや運転技術を机上シナリオで教えて、実際の運転技能は企業に任せるという図式と同じだ。こんな時間と費用の無駄はない。大学は職業訓練所と見たほうがいい。そこでしっかりと即戦力になれ! 

 さて、中学生のレベルが上がった。それを持続させる方策はあるのか。テストが終われば元の木阿弥。こんな悲しいことはない。元の木阿弥になる要素として英会話の環境がないということ。そうでしょう? 英語会話学校に通ったけど、教えられたことの実践が思うように出来ないという悩みがあった筈。

 そこで私の考える英語教育。まず、英語は基本的に選択科目にする。ただし、中学生までは英語を義務教育にする。英語を学ぶには早いほうがいいといわれているが、一応小学1年生からはじめる。

 まず、聞くと話すからはじめる。難しいことじゃない。英語で歌う音楽を使えばいいだろう。小学6年生まであるから、DVDやテレビを上手に使うのが教師の役目。

 中学生になると「読む」に力を入れる。新聞、雑誌、小説などがいいだろう。恋愛小説やミステリーも楽しみながらという点ではいい教材になりそうだ。

 高校からは選択になり、いい就職口を探すのなら英語は必要条件となる。さて、これだけで終わっては何の意味もない。

 楽天やユニクロの社内食堂のメニューまで英文であることを思えば、「ENGLISH ONLY」のレストランや居酒屋も、コンビニも、百貨店も、そういう環境を国内に一杯作ればいい筈だ。もちろん税金を投入して民間企業を応援する。日本人同士の英会話も抵抗なく出来るようになれば万々歳だ。

 それに人口の減少も現実のものになり、経済の停滞が予想される。今でも介護施設の人手不足が深刻だ。外国人を当てようと思えば、日本語必須で敷居が高い。第2言語が英語となれば受け入れが容易になる。

 100年後の日本人がどうなっているか、想像するのも楽しい。現在の日本人とは違う人種になっているだろう。言葉の門戸開放で人種の交配が進み、青い目やブロンド、肌の黒い日本人が当たり前になっているかもしれない。
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