猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

佐藤 史生 「春を夢見し」

2017年02月05日 08時57分38秒 | マンガ家名 さ行
     ↑ ペーパームーンコミックス

初版は1980年12月10日。
写真の本は1985年12月20日の第5刷です。

ずっと欲しくてE〇ックオフに登録していました。
何年かかったろうか、分からない位でやっと手に入れました。
表紙は一部破れているし、中は黄ばんでいて決して良い状態の本ではありません。
実はE〇ックオフではこれが2度目ですが、状態が悪いのでこの本だけお代はいいです、と送られてきました。
私にとってはラッキー!てなもんです。
まんだらけ に行けばもっと綺麗な第1刷がすぐに手に入ったろうけれど、手元で読めればいい、という人なので。

デビュー作を始め、短編を集めた傑作集です。
6篇の短編が収められており、順に

ミッドナイトフィーバー   1979年 別冊少女コミック増刊3月号 発表  
透明くらぶ         1979年 別冊少女コミック増刊5月号 〃
恋は味なもの!?      1977年 別冊少女コミック2月号   〃
スフィンクスより愛をこめて 1977年 別冊少女コミック5月号   〃
春を夢見し         1978年 別冊少女コミック4月号   〃
ふりかえるケンタウロス   1979年 別冊少女コミック増刊7月号 〃

初期作品ばかりなので、絵とか構成とかいろいろと稚拙に感じられるところはあります。(私が言うな)
が、初々しくても後の史生さんの作品のエッセンスと雰囲気たっぷり。
大切に保存しておき、時々読み返してみようと思っています。


佐藤 史生氏に関するデータベースはこちら → 佐藤史生データベース


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斉木 久美子 「花宵道中」 宮木 あや子 原作 

2015年05月23日 20時46分38秒 | マンガ家名 さ行
   ↑ レンタル本で、1巻は表紙がありません。

江戸時代後期、幕府唯一公認の遊郭吉原のとある小見世を舞台にした遊郭ものと言うのかな。
全部で5巻あり、堂々の長編マンガです。
主人公となる女郎達も6~7人いて、それぞれの物語が綴られます。
世話を見てくれる 姐さん女郎 について遊郭のいろはを習い、心も体も一人前の女郎になっていく売られてきた少女達。

年季明けまであと少しで病に倒れる子。
間男に救いを求める子。
年季が早く明けるよう、もくもくと借金を返すため男に抱かれ続ける子。
初見世(初めて男と同衾する日)を前に、好きになった男じゃなきゃ嫌だと駄々をこねる子。
もちろんそんな我儘は先輩姐さんにひっぱたかれて御仕舞いなんだが。
好きになった男の後を追って おはぐろどぶ に身を投げる子。
中には身請けされておかみさんになる大見世の売れっ子もいるにはいる。
けれどそんな子は何百人に一人だか。
外に出られたって廓育ちじゃ外での差別や苦労やら。
悲惨な境遇だけれど、寒村で食べるものも無く寒さに震えて凍え死ぬよりマシだという子も。
最後のエピソードがややハッピーエンドだったのでホッとしました。

女性セブン連載と言うことで、結構エロ描写あります。
でも綺麗な絵柄で女性は可愛らしく、男は色っぽく、この方のコミック初めて見ましたが好きな絵ですね~。
オリジナルストーリーの他の作品も見てみたくなりました。
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アリス・ブック 佐藤 史生  「金星樹」 (きんせいじゅ)

2013年09月28日 12時16分10秒 | マンガ家名 さ行


        ↑ ㈱新潮社 1992年12月15日 初版 


復刊ドットコム でもリクエストの高い、「アリス・ブック」。
  ↑  このページに出ている ⅠとⅡ は少女漫画24年組さんたちの短編集です。

私はラッキーなことに「新作集アリス・ブック Ⅰ」をネット友人様から頂くことが出来て手元に持っていますが、「名作集アリス・ブックII」は持っていないのでリクエストしようかな。

こちらで紹介するのは、佐藤 史生氏だけの短編集で、SF短編集となっていますが、アクト2.の「青い犬」だけはミステリーというか、SFではないですね。

一部カルト的なファンが居ると言われる 佐藤 史生氏 。
本当に残念ながら、2010年4月4日にお亡くなりになってしまいました…。
亡くなられてから、追悼と言う事でしょうか、佐藤史生コレクションとして、

「死せる王女のための孔雀舞(パヴァーヌ)」Amazon.co.jp

他3冊ほどが、発売されています。


佐藤 史生氏関連画像はこちら → 佐藤 史生 - Bing 画像


私も拙い文章で何度か感想らしきものをこのブログで書いておりますが。

佐藤 史生  「ワン・ゼロ」 (2回目)

吉祥花人 (ラクシュミー) 佐藤 史生責任編集

佐藤 史生 「鬼追うもの」

佐藤 史生 「この貧しき地上に」

「やどり木」 「魔術師さがし」

「夢見る惑星」 の番外編3編

「死せる王女のための孔雀舞」

「羅陵王」

ふたつの「バビロンまで何マイル」

「打天楽」 (ワン・ゼロ番外編)

「ワン・ゼロ」

「夢見る惑星」

「金星樹」


 ↑ 最後の「金星樹」は ㈱奇想天外社 のもので、今回の新潮社の内容とは一遍「青い犬」が入っていないだけで、後は同じ内容みたいです。
この時に軽く他作品の内容に触れているので、今回は 別冊少女コミック 1977年11月増刊号 に発表された「青い犬」のあらすじを書いてみようと思います。

嵐の吹く夜に古い貴族の館の離れに集まる若者達。
その中心にはこの家の跡取りとなるステファンとダフネの美しい兄と妹がいる。
そして新しく仲間に入ったステファンたちの従兄弟となるマヌエル(男)。
彼は昔、召使のフランス娘と駆け落ちして祖父に勘当されたステファン達の叔父の遺児なのだ。
遺産の一部を貰うためにやって来た彼を、ステファンとその友人達は快く迎えて仲間に入れているようだ。
そこに友人のゾラがこれまたステファンたちの従兄弟と名乗るルイ(男)を連れてくる。
そっくりな二人はばらばらに育った双子だった。
しかもデ・サント家には昔から双子にまつわる忌まわしい呪いがあったのだ。(実はステファンの作り話)
遺産と美しいダフネをめぐって対立する二人と、その動向を面白がって眺める、ステファンを筆頭とする暇を持て余した若者達。
決闘にまで発展し、若者達の賭けの元となった二人の対決はマヌエルの勝利となった。
怪我をしたルイは何も得ずにフランスに帰らねばならない。

ここから一気に話が展開していくのだが、最後7ページの間の悲劇的で周到な結末は、誰にも予想の付かないものだろう。
どうしても読みたい方は、復刻版が出ているので読んで見てね。





        これをEブッ○オフでゲットしたトミー。(しかも汚れていたためタダ)



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そにしけんじ 「直球一本勝負 猫ピッチャー」

2013年07月03日 21時22分54秒 | マンガ家名 さ行


画像はこちら  → 猫ピッチャー - Bing 画像


実家では昔から 読売新聞 を取っています。
だんなが亡くなってから一年くらいして、うちでは新聞をやめました。
もっぱら実家で父親の介護の合間に読んでいます。

最近の私のヒットは そにしけんじさんの 「直球一本勝負 猫ピッチャー」という日曜版掲載の連載マンガ。
画像を見てもらうと解りますが、なぜかプロ野球にミーちゃんという1歳の猫がピッチャーとして登録されており、健気にボールを投げています。
所属は勿論、ニャイアンツ !

飼い主もちゃんと居て、高校生くらいの女の子でした。
飼い主ともどものんびりしていて、自分の当番日を忘れたりしていますが…。

なんの、このミーちゃん、猫特有の魔球を投げるんです。
先週は毛変わりのシーズンとて、抜けた毛玉がボールに見えて 「誓いの魔球」 みたいな、タマがいっぱい見える魔球を投げてました。(爆笑)

対戦相手にも猫好きな選手がおり、
「かっわいいな~」
なんて見ていて打つのを忘れたり。(笑)

他にも打席に立てばストライクゾーンが無きに等しく、しっかりニャイアンツに貢献しています。

投げた当日のマッサージ師さんとのやり取りには笑ったよ !
マッサージするところがほとんど無いので、しょうがなくなでていたらゴロゴロとひざに乗ってこられて、マッサージ師さんもまんざらでなく。
ああ~、こんな仕事仲間が居たらいいのに。

作者の そにしけんじさん は他にも 「猫ラ-メン」とか 「猫探偵」とか又、犬とか亀とかペンギンとかクラゲとかのマンガも描いているようなので、よっぽど動物好きと思われます。

読売新聞日曜版のマンガは 「わたしんち」 とか好きなマンガが多いのですが、今回もしっかり楽しませていただいてます。
評判もいいようですよ。
ウェブではたぶん公開されていないようなので、新聞を購読していないと読めないのが残念です。
そのうちコミック本が出るのかな ? 
期待しています。





              猫を飼えない分、猫マンガで癒されてるトミー。




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佐藤 史生  「ワン・ゼロ」 (2回目)

2011年04月08日 20時50分43秒 | マンガ家名 さ行
    

          ↑ 「ワン・ゼロ」「打天楽」共に小学館 PFコミックス


以前の 佐藤 史生 「ワン・ゼロ」 の感想はこちら  → 佐藤 史生 「ワン・ゼロ」


1984年から1986年まで「プチフラワー」誌に連載という、26年以上も前に描かれた未来のコンピューターを舞台にした漫画。
舞台の1999年はもう過ぎている。しかし2011年の今よりももっと先に思える設定。
これを通して読んだのは3回目くらい。
感想書くのは2回目。最初はさらっとしか書けませんでした。(いや今回もだけど)

1回目読んだとき、はっきり言って私にはよくわからなかった。
といってもほんの4~5年前に初めて読んだのだから、子供の時分に読んだのではない。
それでも、少女漫画らしい「ラブ」もあまりないし、膨大なせりふでコンピューター用語がたくさん出てくる。

しかも、「魔 ダーサ」と「神 ディーバ」の戦いってナンですか。
日本の八百万(やおよろず)の神、ここでは 魔 がコンピューターという最先端技術を味方に付けた 他所から来た神々 と戦うってナンですか!
敵・味方の区別が曖昧になって来るわ、味方が相手を乗っ取ったと思ったらいつの間にやら違う敵になってたりして、勝敗も付かない。
大人だって、同じ作者の「夢見る惑星」の方が面白く思えると言うもんだ。

このような漫画よく当時の編集者が描かせたな~。
さすがに『風と木の詩』や『残酷な神が支配する』などの問題作を輩出した「プチフラワー」と言うべきか。

今回読んでもさすがに25年以上前の漫画だから、既にコンピューター関連の環境が違っていて、たとえば自宅の電話回線だけで通信しているとか、マイコンなんて死語を使っていたりとか、コンピューターの造作が馬鹿でかいとか。
でも、今それらをリニューアルして2050年くらいを舞台にしても十分SFとして通用すると思う。
1回読んだだけじゃこの作品の凄さや怖さはわからない。
SF好きは手元に置いて何度も読むべし。
と言っても作者が亡くなられたせいか、古本をあさっても軒並み在庫切れ。
「夢見る惑星」の方は文庫本が手に入れやすいようです。
私が写真の本を手に入れた3年前頃はまだブック○フにもたまに有ったりしたのだけれど。

怖さと言えば、以前読んだときに気が付かなかったラストの怖さが今回どーんっときちゃいました。
これは…これから壮大な神と人間の対決もしくは融合のマンガ1本描けるじゃないか。
と思ったら後日談の「打天楽」の入っているコミックスも持っていたっけ。
ところがこれがまた「夢の中に入ってく」話で難解。
それに番外編みたいなもので、本編の怖さの続きにはなっていない。
いまだ主人公の少年は修行中、道の途中という感じかな。
もっと続きを読みたいと思えど、作者は2010年4月4日に亡くなっているし。
生きていたとしても続きは描かないと思われる。

今現在こういった作風、こういった題材を作品にしている方っているんでしょうか。
ちょっと思いつかない。
佐藤 史生さん は 佐藤 史生さんであり、他の誰でもない…。
だからこそマニアック (あらこの作品に出てくるコンピューターと同じ名前だわ) いや、カルト的と言われるファンが今だに大勢いるのがわかります。



      桜の散るのはいつにも増してはかないと思うトミー。



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さちみりほ 「お母ちゃんとおもしゃい東京ぐらし」

2010年07月08日 11時25分57秒 | マンガ家名 さ行


 いつもかまってもらっている、ネット友人の

       満天さん ブログ 小人達が笑う部屋

が今ハマっているというので、マンガ家 さちみりほ さんのHPで連載中の

 お母さんとおもしゃい東京ぐらし

 を見に行き、私もしっかりその面白さにハマりました。(笑) 
現在少女マンガ雑誌読者でなくて、さちみさんの雑誌連載作品は一っつも見たことない私なんですが、これは面白い。画風もこっちの方が好きだな~。

 皆様も見て、読んで ! (強制) 

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佐藤史生先生ご逝去 !

2010年04月06日 17時35分11秒 | マンガ家名 さ行
いつも伺う (でもあまりコメしていない) 

ちゃととさんのブログ → シネマるマンガぁ?byちゃとと

で衝撃的な記事がありました。たまたま伺ったら記事があって、
びっくりして帰ってきたら自分の前の記事にコメがついててまたびっくり。

ウィキによると、晩年乳がんを患い、摘出手術を受けたが2009年初頭に骨や脳への転移が確認され、再入院した後ホスピスで 4月4日 脳腫瘍により死去。

ということらしいです。

購読している読売新聞に昨日記事が出ていたらしいのに見損なっていました。
深く深く、ご冥福をお祈りいたします。


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佐伯 かよの 「緋の稜線」

2009年11月02日 17時15分04秒 | マンガ家名 さ行
           ↑ 秋田書店 AKITAレディスコミックス 1987年12月5日初版~ 1994年 大23回日本漫画家協会賞・優秀賞受賞作。初出 1986年~1999年「Eleganceイブ」(秋田書店)


             tooru_itouさんにお借りしています。


 とても骨太の作品です。TVドラマになったので、うっかり昼メロのような女の一生ドロドロメロドラマだと思ってたら違いました。(作者様、ファンの皆様すみません)
 「女の一代記」 には違いなく、巻数は 25巻 と大変な長編です。そして戦前、戦中・戦後・昭和の終わりまでの歴史・風俗・建物などをよく検証して描いてあります。これも作者にとっては当たり前のことで、ここでこんな事を言うのは大変失礼なことかもしれませんが。

 主人公の 瞳子(とうこ) は終戦時19歳という事ですから、うちに同居している84歳の叔母より一つ下の設定でほぼ同年代です。叔母の話や何かで読んだ終戦直後からしばらくの話があちこちに戦後の世相として出てきます。

特攻帰り (くずれ) のヤクザの話
配給物資の食糧だけで暮らし、死にそこなった大学教授 
(実際に闇米を拒否して食糧管理法に沿った配給食糧のみを食べ続け、栄養失調で死亡した事で知られる佐賀県出身の裁判官がいる。)
当時流行りのファッションやバッグなどの造形
テキヤが仕切っていた闇市の活気のある様子  
細かいところではケーキのことを 洋生(ようなま) という 等々

 中でも百貨店の御曹司に嫁いだ 瞳子 が戦争で義父や百貨店を失くし、夫も帰ってこない中、失意の家族を励ましながら百貨店再生に奔走する、というくだりがあるのですが、叔母に聞いた話とちょっと重なります。

 叔母が30歳になってから初めて勤めに出た会社は、女社長がやっているブラウスの問屋さんでした。そこの社長さんは戦争から帰って来て ふぬけ になっている夫を見限り、子供を育てるために米兵相手のお土産物から始まって銀座和光にあった PX (post exchange 基地内売店) にも店を出すようになったそうです。このエピソードがそっくりですね。当時はこういうしっかりした商売人は他にもいたでしょうが。

 その後その女社長さんの会社は順調に成長し、叔母が入った昭和30年頃は人出不足でBG (ビジネスガール) の募集をしていたんでしょう。字の綺麗な叔母は気に入られ、その後34年ほどこの会社に勤めました。
 昭和40年代、50年代くらいまでは業界でも有名な女社長さんだったようです。しかし娘婿の代になり、ブラウスそのものも以前よりは売れなくなって10年ほど前でしたかついに倒産してしまいました。叔母は元同僚にそれを聞いて寂しそうでしたね。

 それはさておき世の中が落ち着き、夫も戻って商売もいよいよ大きくなっていく中盤でも、「おしん」 のモデルになった ヤオハン の創業者のひとりを思わせるエピソードがあったり、私鉄沿線の開発の仕方が描かれていたり。
 中・高年の読者には戦後商業史の表裏を読めてこれが結構面白いんですよ。
 モデル探しをしたり、文献を出せと言っているんではなくて、よく調べて噛み砕いて分かりやすく描いているな~と感心するんです。連載中も老若男女多くのファンからの支持があったといいますから、過去を知らない人でも楽しめるのでしょう。

 瞳子の二番目の姉が前半の人間たちを繋ぐ狂言回し的な役割で出てきます。彼女は、 社会主義者の恋人 を殺され、戦後は新聞記者になったりテキヤの女房になったり、主人公の瞳子より波乱万丈な人生を送りますが、他にも様々な個性的女性が登場して女の人生見本市みたいです。これも自分の平凡な一生とひき比べてマンガを読む醍醐味を感じますね。

 中盤の狂言回しは義理妹の 和音 (かずね) さん。彼女は女優になりますが、ずっと実家にいるのでみんなの事情がよく分かり、読者の目となって物語を俯瞰しています。しかし彼女の人生にもにもドラマがあり、実在の有名監督を彷彿とさせるような監督が出てきたりします。(もちろん、そのまま事実ではありません)

 11巻からは子供達の時代が始まり、何とか表面は落ち着いてきた大人達に変ってあっちこっち悩んだり突っ走ったりやってくれます。(笑)
 あまりあらすじばらししても何なのでもうやめときますが、時間のある時にじっくりと読みたい大河マンガの一つです。

 大変面白く読みました。 tooru_itou様、ありがとうございます。m(_ _)m


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新谷 かおる 「砂の薔薇 デザート ローズ」

2009年09月30日 16時48分12秒 | マンガ家名 さ行
 
          ↑ 白泉社 ジェッツコミック 1巻~15巻 完結

       初出 ヤングアニマル 1989年8月号~1998年21号まで

              tooru_itouさんにお借りしています。


 何と言っても、かっこいいーんである。のっけから 9.11 (アメリカ同時多発テロ事件) を彷彿とさせるテロの話で、これは実際の事件よりも12年も前に描かれた 日本のマンガ なのだということを忘れさせる。

 対テロ専門のCATという組織の傭兵たちのカッコイイ描写が目を引く。しかもこれ主人公達が表紙の絵のように女性ばかりの部隊なのだ。その隊長は結婚したのでアメリカ名にはなっているが日本人女性、マリー・ローズバンク。
 テロリストによる空港爆破事件で最愛の夫と5歳の子供を同時に失い、自らも胸に薔薇の形の傷跡を刻まれた復讐に燃える女。

 上の表紙の写真を見る通り、青年誌掲載ということでバスト バン! ウェスト キュッ! お尻ぷりぷり! の男性好みの美女ばかり登場するが、女性が読んでも飽くまでかっこいい~のである。エンターティメントに徹した娯楽作。

 でも最後の、夫と子供のかたきと思っていた憎むべきテロリストが実は…ってのは無くても良かったかも…と思う。無理やり落ちをつけなくても良かったのにと思ったのは私だけ ?


                             


              復讐に燃える美女猫

           


 全く、ママったら私の顔を見ると朝に夕に苦いお薬を無理やり口に突っ込んで、それも7つも6つもよ ! いつか反対ににが~いお薬をママの口に放り込んでやるわ。それまではなにがなんでも長生きしなくちゃ…。

   亜美にゃん、理由は何でもいいから長生きしてください。

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佐伯 かよの 「姫 (あきひ)」 

2009年08月18日 14時24分40秒 | マンガ家名 さ行


      ↑ 小学館 1巻~18巻 初出 プチコミック 小学館 1984年11月号~1991年3月号まで連載。他に秋田文庫 全10巻もあり。


  tooru_itouさん にお借りしています。自分では持っていないマンガをたくさんお持ちなので、借りがいがあります。

 

              

              ↑ 裏表紙


 コミックス表紙のドレス姿は上半身のアップ、裏表紙はその全身が描かれています。同じドレスでも色違いだったり、豪華なコートを羽織っていたりするのですが、大体が表のドレスの全身像になっています。少女~20代前半向けコミックスの表・裏として、洒落ていますよね。当時流行りのワンレン・ボディコンの美女たちが作中多数登場する作品でもあります。

 1977年季刊として出発した 「プチコミック」 の1980年代を代表する作品の一つだと思うんですけど、残念ながら自分は年代が違うためか、作品名は知っていても一度も読んだことのない作品でした。80年代のマンガ作品は未読が多いんです。これから頑張らねば

 あの~実はこの方のきらきらしたウェストの細~い少女マンガ風絵柄があまり好みでなくて、好んで手に取る作家さんでなかったのです。他にじっくり読んだ作品もありません。
 じゃ~お前の大好きな 木原敏江氏の 「摩利と新吾」 はどうなんじゃい、キラキラ・足長・お人形目でしょ、と突っ込まれそうですが、木原氏も全盛の頃はあの絵がだめで まりしん も全然読んでなかったんです。
 3年ほど前から猛然とマンガを再読し始めて、80年代90年代の少女マンガにも深くて良い作品がある、と今更ながら発見したわけでして…。

 で、この作品も

 ふ~ん、学校では冴えない女子高校生にしてやり手の銀座画商 ? どう見ても30代の美女にしか見えないよ ? なになに画商をしているのは父親の描いてくれた自分の肖像画を探すため、祖父は財界の大物でその援助で銀座に画廊を経営、と。スーパー女子高生ものってわけかしら。

 と読み進めていたんです。何しろ連載開始が25年前という時代ですから、今読めば古いところもありますが、うんちくと言いますか今と変わっていないものもあり、結構勉強にもなるし面白い。それに夫君の 新谷かおる氏 の影響でしょうか機械類とか建物とかとてもしっかりして見ごたえがあります。アシスタントさん達を共有しているのかな。

 25年前といえば バブル経済 がふつふつと煮えたぎり始めた頃、当時は 株式・不動産・ゴルフ場会員権などと一緒に 絵画 も投機の対象でした。これを読んでいるとそんな当時の模様が垣間見え、また作者はそれに疑問も投げかけ、大人が読んでもなるほどと思える描写もあります。

 当時私の上司であったさる会社役員は、借金をしてマンションを年に何室も買っていました。金利のマイナスを給料と合算して節税していたのです。おまけに何年も経たないうちにそのマンションは値上がりし、すぐに売っても儲けられたんです。なに当時はちょっとした小金持ちは皆そんなことやってました。
 マンションを買ったらすぐ中古として値が下がり始める今は考えられませんけどね。

 上司は最高14室位持っていたんじゃないかな、バブルのうちに売りさばいて結構儲けたとは思うけれど、いくつかは売りそこなっているうちに、バブルがはじけたのも私は知っている…。

 画商に知り合いはいなかったのでそっちの事情はよく知らないが、多分同じようなことがあっただろう事は想像に難くないです。1986年頃から1991年に見られたバブル景気。調べたらたったの5~6年のことなんですね、 ほんとにあれはなんだったんだろうか…。
 私はまだ小娘だったからあまり恩恵に与かれなかったのが残念ですわ~。 (年齢詐称してないか ? )
 
 え~、それはともかく…。この作品長く連載されていると、流石にちょっと現実離れしてないか ? とか、あらこれは季節もので幽霊話ね、ここらでちょっと恋愛ものを挟んできたか、今回は彼が主人公ね、などと長期連載の雄である 「有閑倶楽部」 を思い出したりして、作者さんも苦労しているのね、なんて考えたりして。(笑)
 最初に思っていたより読み応え有りでした。(失礼なやつです すいません)



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