猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

最後の少女まんが 池田 理代子  「オルフェウスの窓」 + 外伝1巻

2007年01月30日 11時06分48秒 | マンガ家名 あ行
             池田理代子氏の長編大河マンガ !

 なんですが。これはたれぞ~さんにお借りして私が読んだ、集英社文庫版の1巻の表紙写真です。

 大河長編、はそうなんですが、あちらこちらに 「君の名は」か (古!) 「日活青春映画」か (又古!) ハーレクインロマンスか、韓流映画か、と言うような展開が。最初週間連載から始まったから、読者を引っ張る工夫が必要だったのでしょうか。
 例えば、あっあっ、そんなところで取り乱して駆け出したら・・・、ほーら見なさい、事態は一層悪い方向へとか、偶然決定的な場面を見ちゃうの多くない ? とか、いじめやすれ違いもいっぱい。特に1部・2部は半世紀前の少女まんがしてます。私の前にこれを読んだ 満天さん が イラっとくるかも と言ったのも分かります。

 でも、作者はこれわかってて楽しんでる風もある。6巻のあとがきで、 わかぎ えふ氏が

この 「オルフェウスの窓」 は、恥ずかしいほど少女まんがなのだ 

 と言っているのに激しく反応してしまった

 3部はロシア革命を舞台に堂々たる歴史絵巻となっているので、登場人物は同じでも別作品にしても良かった感じです。一転、第4部は終章なのにあっさりというかバタバタのエンディングで読者はあっけ。作者はもっと続けるつもりだったのではないでしょうかねー?伏線も全ては解明されていないし、何か出版のほうの事情で打ち切られたのでしょうか。
 さすがに長く付き合ってきた、主人公の男装の麗人 ユリウス にはもう少し幸せになって欲しかった。アレでお終いじゃ浮かばれないよー せめて、これから幸せが・・・という予感で終わって欲しかった。(涙・涙)
 
 外伝もハーレクインしてますが、作画は違う方なのね。原作と監修は池田氏になっていて、池田プロダクション(?) 作製となっています。でも、絵柄はほとんど変わらないのね。本編の方が面白かったかなー。

 しかし、一度は読んで見るべき大長編ではあります。この作品が青春の思い出一番のまんが、という方も多いと思います。思春期リアルタイムに読んだ人にはぐっとくる作品でしょう。
 私はこの年になってやっと読むことが出来ました。たれぞ~さんに感謝・感謝、ありがとうございます。
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秋里 和国弐 「TOMOI」

2007年01月29日 15時10分00秒 | マンガ家名 あ行
    ちゃーちゃんシリーズ 完結版

 以前UPした秋里 和国 「眠れる森の美男」 のつづきがあると つるさん に教えられ、ネットで購入したもの。一時顔が馬面になって・・・と聞いていたのでドキドキでしたが、これは前作と変わらない絵柄でした。

 先日ブック ○フへ行った時この方の昔のラブコメや今連載中の「スイートオアシス」 なんかをちょっと見てみましたが、結構絵柄の変わる人ですね。最近の 「スイートオアシス」 のがやっぱり一番モダンですっきりした印象で好みでした。これ読んでみようかな、でもまだ連載中なので完結してからにしようかな。

 「TOMOI」ですが、文庫でシリーズがまとまって入っていたので、読んでしまった 「眠れる森の美男」 も入ってました。ゲイで医者の友井ひさつぐ (姉たちにちゃーちゃんと言われてる) を主人公にしたお話です。
 変わるといえば、「TOMOI」 は多分3話にわたって発表されたと思うのですが、1話づつ趣が全然違います。最初のはまったくラブコメディー。可愛い日本の女の子達も出てきます。
 2話目はBLというか、ニューヨークのゲイのお話。女はゲイの恋人の奥さんしか出てきません。これが激しいんだけどね。
 しかして、3話目はなぜに戦火のアフガニスタン  しかも この人武器とか戦争ものの機械に詳しいし。命の大切さ、みたいなお話になってます????
 
 それなりにまとまってはいるのですが、狐につままれたような読後感でした。
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もりた じゅん先生について話しましょうよ。

2007年01月26日 10時23分06秒 | マンガ家名 ま行
 写真は最近マンガ喫茶で読んだ 「四十九日まで」 集英社刊 2002年11月 しかしなんちゅう題でしょう。内容はラブコメですけど。


ええーっと、もりた じゅん先生について、はてなダイアリーその他からちょこちょこ引用させて頂きますと、


1948年2月18日生まれ 広島県出身
デビュー作は 「マイ・エンゼル」
デビューのきっかけ (1968年「別冊りぼん春の号」) 第1回 りぼん新人漫画賞 の佳作を 「マイ・エンゼル」 で取った為
夫=本宮ひろ志(漫画家)
日本大学芸術学部卒
1970年に近親相姦と心中をテーマにした「うみどり」(『りぼんコミック』)を発表。同年の「キャー!先生」では前作とは違った明るい作品で人気を博す。

 
 結婚してからもレディースコミックでご活躍が復活して、今の絵柄はすっきりして以前より私は好きです。「キャー!先生」 の頃は、ご多分にもれず好きな絵柄ではなかった。あの肉感的な女性美の表紙は、今見ても明るくていやらしさはなくても、男性誌でもいいくらいです。

 私は、「うみどり」 (りぼんコミック 昭和45年 1970 6月号 80P) リアルタイムで雑誌で見て、今だに何コマか覚えいてるほど印象深いマンガです。お兄ちゃん (確か本当のじゃなかった) 手をつないでお風呂屋さんに行く所とか、本当の兄と最後に手を結び合って、キスをし、海に入っていく場面とか。(ネタバレですが、清い関係のまま心中するんです。)
 当時高校生だった私にもひぇ~な内容でしたが、小学生くらいの子にはどう映ったんだろうか。

 りぼんコミック (昭和44年 1969 1月創刊) は新人中心の短編読みきり雑誌だったので、冒険が出来たのだろうか。
 昭和46年 1971 2月号には山岸 凉子氏の問題作、「白い部屋のふたり」 が載っている。これはレズビアンぽいお話だが、山岸氏はあるインタビューで本当は男性どうしを描きたかったが流石に当時では無理だった、と言っている。
 その他、一条 ゆかり、樹村 みのり(なんとベトナム戦争もの)、のがみ けい、松田 明姫、汐見 朝子、ベテランでは巴 里夫、花村 えいこ、あすな ひろし、矢代 まさこ等も描いている。

 もりた氏はここにもう一作、「ダニイル」 という印象深い作品を残している。引っ込み思案な少女が、ロボットと知りながらもイケメンロボットに恋をしてしまうという内容で、ラストは覚えているものの手元になくて詳しくは書けない。
 
 実は、このもりた氏についての記事はずっと草稿中で暖めていたのだが、もりた氏の作品は一冊も手元にないのでなかなか書けなかった。しか~し、ハタと気づいてしまったのだ。私のブログをご訪問くださる皆様のなんとマンガ全般に詳しいことよ。「うみどり」 と 「ダニイル」 を覚えている方、もしや持っている方、ぜひコメントをお寄せになって、私に教えて下さいませ。

 またまた人任せの管理人ですみません。
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銀座三越 2階喫茶店 「HILLS」

2007年01月25日 16時31分43秒 | 雑記
     写真で言うと、角の垂れ幕が終わり、オーロラビジョンの下の窓の部分です。

 銀座4丁目を見下ろす絶好の喫茶にて、一人ランチを楽しんだ。窓際は喫煙席だが、ここにきたらこの窓際に座らなければ意味がない。折りよく真ん中の席をゲット。ここから睥睨すると天下を取ったような錯覚に落ちいるから不思議だ。
 いつもは向かい側の三愛ビル1・2階 「ラ・カフェ・ドトール」 の2階からこちらを見ているが、たまには反対側から銀座を征服してみよう。

 日替わりのリゾットランチを注文してみる。今日はシーフードのグリーンリゾットとやら、1,575円也。これで天下を取った気分になれるのなら超お安い。ただし、平日でなければ窓際の席はなかなか取れない。

 ここから見おろしていると一人でも飽きないですぐに時間がたってしまう。黒塗りのハイヤーで乗りつけ、ベビーカーを運転手さんにおろしてもらって子供を乗せ、颯爽とブランドのバッグを抱えて去る若奥様。
 ずっと動かない托鉢の僧。これは修行の一環らしく私の子供の時から見るが、結構若い人ばかりやっている。
 マフラーを巻いただけで忙しそうに走り去るサラリーマン、幸せそうな学生カップル達。さっきから車椅子の女性一人で真下にいるが、一人でここまで来たのだろうか ? 車もいろいろ、変わった車も通るが私には種類が分からない。

 ああ、隣の年配女性二人連れはよくしゃべる。有閑マダムってほんとにいるんだなぁ。

 おっと、まん前の三愛ビルの上にある超デカイ Gショック の形の時計によると、私ののんびり人間観察時間も終わりです。さてまた、いつもの日常に戻りましょう。
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竹宮 惠子 「ブライトの憂鬱」 ⅠとⅡ

2007年01月23日 13時44分00秒 | マンガ家名 た行
 右 「ブライトの憂鬱」 平成14年(2002)5月1日 初版
 左 「ブライトの憂鬱 2」 平成17年(2005)2月2日 初版

 私のお気に入り、「わたしを月まで連れてって」  感想はこちら → 

「わたしを月まで連れてって」

 の続編2冊。おヤエさんとハリアンさんの双子の息子の方ブライトの不機嫌な日常の理由とは。いえ、ブライト本人が引き起こしていることばかりなんですが。彼はESP(エスパー)なんです。

 本当のESPがいたらこんなもの (?) かしら。人間不信にはなるわよね。電車の中でボーッとあらぬことを考えていて、ハッとこの電車の中にESPがいて、私の心の中を読んでいたら・・・なーんて考えた事ないですか ? ぞっとしますよ。もっとも読むほうもこんなアカの他人のおばちゃんの心なんていちいち覗く趣味もないでしょうし、やったとしても疲れるだけでしょうけど。

 ブライトが周りの人間にそれをやらずにいられないのは小心者だから・・・とも考えられませんか。一見完璧 (生まれ、財力、勉強みんな) とも思えるブライトが本当は。本人は双子の妹を守る為なんて言ってますが。人間なんて弱いのよ。他人より優れた能力があったら使わずには居られないのよ。
 
 ケーコたん (竹宮 惠子) のSFは又一歩進化したように見える。これは2000年~2004年の作品で、その後はこんなSFを描いていないように思うけど (描いていたらどなたか教えて) もっとこの路線見たいです。出来たらこの続きを。

 10年後くらいからの、「私を月まで~」 の繰り返しから見たいんだけど。
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海野 つなみ 「後宮」

2007年01月22日 14時41分10秒 | マンガ家名 あ行
      新しいマンガとしては、最近の私のヒット作。

 なんです。絵柄はあくまであっさり、お話も淡々と進みます。がっ、内容は結構ハードな愛欲物語 (?) 第3巻が出たばかりです。

 古典『とはずがたり』後深草院の後宮の一人、二条の回顧録を漫画化。と言ってもだいぶん工夫がしてあって、二条の視点からばかりでなくて、相手の男性の視点で思いがつづられたり。映画 「羅生門」 じゃないけど、人によって思いも違うのですね。
 
 この二条、今をときめく後深草院の後宮の中でも子供の時から院に 吾子 と呼ばれて大切に育てられ、14~15歳になって後宮に入ってからも一番まあ可愛がられているのにもてもてで、青年貴族やら果ては院の実弟の仁和寺の住職にまでもてまくってます。でも、それが本人の悩みの種になったりはしているんですけど。
 また、いくら大切に思われていても、女好きな院のこと、あっちの女、こっちの女と呼びつけては、女を呼ぶ手配や案内や宿直 (とのい) まで二条にやらせるのにはちょっと・・・。(一応二条は院のお世話をする上臈という職業婦人) 
 今の感覚からみると女性にとっては我慢ならないです。(笑)
 
 時代は鎌倉時代ですが、京の都はまだまだ平安時代みたいな趣で、のんびりゆったり、宮中は暇だけあっていろんな他愛のないお遊びとかしてるし。当時の庶民に比べたら、やっぱり雲の上のお話よ。

 まだ連載中なので、コミックスが出るたびにまんが喫茶で読んでます。二条は結構長生きして日記をつけているのでこれからどうなっていくか楽しみです。

 
 もうひとつ、こちらは平安時代ですが、ネット上で見つけて面白くて読み耽っているもの。「更科日記」 の作者、菅原 孝子が父親の任地から京へ帰る時の旅日記。 

 菅原 孝子、東海道を京へ上がる

 現代語訳が分かりやすくて1000年昔の旅日記ということを忘れて読んじゃいますよ~。「後宮」 も 「菅原 孝子東海道を京へ上る」 も、人間の感情って根本的には同じなのだという事がよ~っく分かります。
 
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波津 彬子さんの短編集3冊

2007年01月19日 10時22分19秒 | マンガ家名 は行
        
 お姉さまの花郁 悠紀子さんに続いて、波津 彬子さんを読んでいます。

 最初に読んだのは「水に棲む鬼」 「秋霖の忌」 「鏡花夢幻」(泉 鏡花原作) いづれも白泉社 刊の短編集3冊。

 詳しくは波津先生のファンサイトに書影及び収録作品について載っています。 → 波津ぱらだいす


 みな読みきりなのですが、初出年が近くなるほど絵柄が私好みになるというか、この人の昔の絵柄があまり好きでなかったので、コミックス買った事なかったのですが、夜さん箱に入れて頂いたので、今回しっかり読んで見ました。
 この中では泉 鏡花原作つきの1冊をじっくり読んでしまいました。もちろん他の作品も良いお話でしたけど、これは3話みな戯曲なのでドラマチックなのですよ。

 最初の一遍、「天守物語」 は以前玉三郎がやりましたよね。姫路城の五重の天守が舞台なので、最初の場面にドーンと遠景が出てきます。この建物の絵が細かい。
 私はいつの頃か忘れるほど昔に銀閣寺をペン画で描いた事があるのですが、(もちろん素人の絵) えっらい時間がかかりました。たったの1枚でこうですよ。まんがを描くのは大変だけど、見るほうは ぱっと 見て、綺麗ねー、で次のコマでしょ。因果な商売ですよねー。
 もちろん印刷して日本中にあまねく (時には世界へも) ばら撒かれるわけですし、印刷物だから、手元において何度も見られるという利点もあるけど。

 作者は手抜きしたくないのでしょう。好きなんですよ、結局。納得するまで描き込んでいます。その気持ちは分かる、分かるけれど、自分にはできない・・・。だーからマンガ家にはなれなかったのね。 ああ納得。 (いや、そういうことじゃなくて、そもそも才能がーー) 
 今読んでいる 「雨柳堂~」 でも、着物の柄からもちろんメインの骨董品から、お気に入りらしいランプまで、細かく描き込む方ですね、ため息ものです。

 今回はストーリーどころじゃなくてすみません。ひたすら流麗な筆致にうっとりの3冊ではありました。


PS 1 そろそろ本職 (?) の60年代及びCOM話もやらなくちゃと思っています。
 「COMの中の あすなひろし」 とか、
 「COMの中の 松本 零士」 もしくは
 「COMの中の 女流まんが家たち」
なんていかがでしょ。良い短編がありますぜ、だんな。


PS 2 1月17日の、「花郁 悠紀子氏の9冊」 の記事に、つるさんの長文のコメントを頂きました。大泉サロンについて詳しくコメントして頂いています。もったいないので、遡って読んで見てくださりませ~
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冬の猫

2007年01月18日 14時36分55秒 | 猫・犬・動物
               久しぶり、亜美です。


 ポカポカと暖かい冬の一日、久しぶりにベランダに出た亜美嬢、気持ち良さそうです。しかし、昔の面影は薄れ、今年で18歳の老嬢はゆっくりと身づくろいするのであった・・・。


              


              


       


       


       


       


               長生きしてね。
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花郁 悠紀子(かい ゆきこ)氏の 9冊

2007年01月17日 10時11分54秒 | マンガ家名 か行
          私と多分同じ年の方。

 「雨柳堂夢咄」 の波津 彬子のお姉さま、1980年に26歳で夭折した花郁 悠紀子さんに興味があったので、夜さんに本をお借りする時リストにあったのを幸い、おねだりしてみました。そうしたらなんとまとめて9冊、花郁 悠紀子さんが出しているコミックスの8割くらいのものをお貸しいただきました。後ないのは2冊くらいです。凄いです。夜さんもお好きだったんですね。1976年から1980年、わずか5年のご活躍でした。

  花郁 悠紀子氏のファンサイトの中の コミックス一覧 → ~花に眠れ~ コミックスの表紙写真から収録作品名、あらすじまでたっぷり楽しめます。


 花郁さんの絵柄は、大泉サロン (女性マンガ家のトキワ荘みたいなアパートで竹宮 惠子・萩尾 望都・佐藤史生らが集った) の仲間にやはり似ていて、小さい女の子や男性は初期の萩尾 望都氏に似ている。SFは特に佐藤 史生氏に似ているような。幻想的な花が印象深い恋愛ものとかもよかったけど、この方はSF作品がいいなぁ。今も生きていらしたら、どんなSF大作をものしていたか・・・・。
 この方、多分私と同じ年。才能のある方が早くに亡くなって、お局やるしかない凡人が100まで生きようか、と言ってる。無常を感じます。

 私が読んだのは以下の通り。全て秋田書店のプリンセスコミックスです。

フェネラ 昭和52年(1977)11月30日 刊 
 「フェネラ」 「わが愛しのフローレンス」 「妖精は扉をたたいて」 の3篇収録
表題作は著者初めての連載作品 133頁 初出:『プリンセス』 1977年 7~9月号 SFのような、ファンタジーのような。

アナスタシアとおとなり 昭和54年年(1979)3月10日 刊
 「アナスタシアのすてきなおとなり」 以下、アナスタシアという可愛い幼女のシリーズ4編と「チューリップ・カーニバル」「マーガレット荘の老婦人」収録。
 アナスタシアのシリーズは、作家のパパと二人暮しの少女の家のお隣に変わった人たちが越してくる・・・。妖精とか、お伽話に出てくる人たちとか、ファンタジー好きが好きに描いてる感じで同人誌みたいな雰囲気と思っていたら、これが昭和51年(1976)の春のデビュー作と言うことでした。

四季つづり 昭和54年(1979)8月5日 刊
 四季にちなんだ4話+1話 最後の 「春秋姫(しゅんじゅうき)」 が印象的でした。

夢ゆり育て  昭和55年(1980)7月10日 刊
 花と宝石を描きたくてこね回した結果できた作品たちです。と解説に有ります。コミックス書き下ろし1篇収録。
 この人の描く花々は本当に美しい。コミックスなのでカラーページが表紙と裏表紙しかないのが残念でしたが、連載時はそれだけ見てても飽きなかったでしょうね。表題作以下、ミステリーっぽいものが多くて、こちらの才能も後々楽しみな人だったのに、とさらに残念です。

幻の花恋 昭和56年(1981)5月15日 刊
 表題作は読みきりとしては長い65P。未発表作品1篇収録。
 亡くなった翌年の発刊という事で、「花郁 悠紀子さんのこと」 として巻末に 青池 保子氏、萩尾 望都氏、佐藤 史生氏の3氏の追悼文が載っています。皆さん、花郁さんの才能を本当に惜しんでらっしゃいます。

カルキのくる日 昭和56年(1981)9月5日 刊
 ミステリーに探偵ぽいものも絡んだ表題作。本当は単行本にする時に大分描き足す予定だったという。他もミステリータッチ。未発表作品2編収録。
 1979年7月のヨーロッパ旅行 不 始末記が載っています。城 章子、萩尾 望都、佐藤 史生、伊藤 愛子、花郁 悠紀子の5名が参加。相当のドタバタ旅行だったらしい様子が面白い。巻末に花郁 悠紀子作品リスト2ぺージあり。

踊って死神さん 昭和59年(1984)9月20日 刊
 コメディーっぽいもの5編収録。デビュー前1975年の未発表作品1篇収録。天使、悪魔、妖精、精霊など、作者の好きなものがイメージでたくさん出てくる。

風に哭く 昭和56年(1981)12月5日 刊
 SF作品6篇。うち、同人誌発表2編、高校時代の未発表作品1篇収録。2作は「フェネラ」 の関連作品。この人はSF作品の方が面白いな。長生きしてSFを描き続けていたら、萩尾・佐藤氏らと同じ位・・・と思ってしまいます。

白木蓮抄(マグノリアしょう) 昭和56年(1981)11月 刊
 日本を舞台にした華麗に花が舞い散る5編。最後に収録の 「緑陰行路」 は商業誌に描かれた最後の作品です。

 以上の9冊です。詳細は上記 ~花に眠れ~ に大変詳しいので、興味のある方はぜひ行って見てみてください。

 アナスタシアのシリーズの中で出てくる魔法使い(?)の一人、オルバー・ケロムというのがなんとも凄い。目と口と毛が3本有るだけの男か女かも分からない顔なのだが、絶対作者の分身で、何でも知ってるし何でもできるみたい。他の本の作者紹介欄の似顔絵がこのオルバなのです。



 以前記事UPしました 「陽の草原の物語」 の塔野 藻裳氏のブログで、古代史講座が始まりました。興味のある方、連載まだ2回目ですが、仁徳天皇の最大の弱点は”女性”だったとか、面白いので読んでみて下さい。 ↓

            塔野 藻裳の 漫画な旅路
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秋里 和国 「眠れる森の美男」

2007年01月16日 15時05分09秒 | マンガ家名 あ行
 先週末はどこにも出かけなくて暇だったのでもう1冊、こんなもん読んでました。(秋里先生ごめんなさい。)

 小学館刊 1986年9月20日初版 これは1994年5月25日 21刷

 ソフトなBLもの、と言ってもボーイズじゃなくて大人二人、それもエリート医者の話。結構お話を面白く読んだ。この方のコミック本初めて買ったのですが、(いや、安かったから) 結構この方の描線好き。柔らかくて好み。20年以上前の古い作品ですが、今はどんなものを描かれているんだろうか。
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