年の頃は40代中頃、腐女子歴10年になんなんとする筋金入り腐女子の B・L子さん (仮名) に、これまたBLに詳しいマンガ雑誌編集者30代後半 A子 (女性) がインタビューをした (という想定で) 仮想インタビュー記事をでっち上げてみました。興味のある方はお読みくださいませ。m(_ _)m
A子 (以下A)
始めまして。本日はお忙しいところ、私どものインタビューに快く応じて頂き、ありがとうございます。
B・L子 (以下B)
始めまして。いえいえ、私のような一ファンにインタビューして頂くなど、大変名誉なことでいいのかしらという感じです。
A
実はB・L子さんに白羽の矢を立てたのは、マンガ家の○○氏なんですよ。あの方詳しく知ってるから、ぜひ聞いてみたら ? とおっしゃって。
B
ええっそうなんですか ? いや~○○さんのご紹介とはいよいよもって光栄ですね。緊張します。
A
いつもBLに対して思っている事をおっしゃって頂ければいいんですよ。始めにお聞きしたいんですが、やはりBLとの馴れ初めというか、意識しだしたというのはいつ頃からですか ?
B
始めは普通にマンガ好き少女だったわけです。小学校高学年の頃は週間マーガレットとかフレンドとか少女週間マンガ雑誌を読んでまして、マーガレットでは 「エースをねらえ!」 (山本鈴美香) 「つる姫じゃー!」 (土田よしこ)、フレンドでは 「アリエスの乙女たち」 (里中満智子) とか 大和 和紀さんの各作品などが好きでした。クラスの男子達は 恋愛ものと言ってもせいぜいが 「愛と誠」 位で・・・(笑)
それが中学生から高校になってくると、いわゆる24年組の作家さんたちが全盛期を迎えまして、ここでは話題が違うのでお名前とか作品名とか出しませんが、今思い出しても熱かったですね~。みなさん好きなものを好きなように描いてらっしゃいました。
その中で 「風と木の詩」 とか 「日出処の天子」 「摩利と新吾」 などに出会うわけです。これらは古典的少年愛作品といいますか、もちろんそれだけでなく今でも読み継がれている大変な名作のわけですが、今までこういった作品はなかったわけですから、当時の純情 (?) な中学・高校生のマンガ好き少女達はびっくりしてたちまち熱狂的に支持しだしたんです。
「風木」 が始まったとき13歳の中学生だった私も毎号ドキドキして読んでいました。Hシーンの表現なんて今読んでいるのに比べたら全然可愛いものなんですが。(苦笑)
A
じゃあそれから一気にBL道に・・・
B
いえ、高校生の後半頃からは自分の青春に忙しくなったというか、受験勉強などもしなくてはならないし、ハイティーンになればそれなりに男の子のことも気になるし、社会人になったらなったで仕事も憶えなければだしって、誰にもマンガどころじゃない時期はありますでしょ。私は小説の方にも興味が行ってしまったし。
A
はぁ~分かります。私もその時期はそうですね。
B
それでもレディースコミックとか、付き合っていた男の子の趣味の青年マンガ雑誌などはちらちら見ていたんで、まったくマンガを見ない生活ではなかったですけれどね。自分で買って、ということはあまりしなかったです。
だから、実はわたしかの有名な
JUNE ジュネ (1981/11月~1996/4月) って刊行当時は読んだことなかったんですよ。(笑) 後でまん○らけで買って読みましたけどね。
A
それは意外ですね、私はジュネは買ってましたからね~。1990年代ですけど。では、BLとの2度目の出会いというのは・・。今度は今に続くわけですよね。
B
はい、でもその前に読んで印象に残った男性同士の恋愛作品に 「ニューヨーク・ニューヨーク」 (羅川 真里茂) なんかあるんですよ。少女向け一般誌掲載だったけど、ゲイカップルの人生を最後まで丁寧に描いていて評判よかったです。これもBL、と一くくりにしたくないような好い作品ですね。
この道に分け入ったのには、悪い友人がおりまして・・・。(笑)
「あなたマンガ好きだったでしょ、こんなのはどう」
って貸してもらったんですよ、「あふれそうなプール」 (石原 理) でした。11~12年前で、私ちょうど結婚して最初の子供が出来た頃で、まだ前の会社で仕事もやっていたし、凄い忙しい頃だったのに、
だからなのか はまってしまいまして。結果的にいいストレス発散になったみたいで。
それから自分で 「春を抱いていた」 (新田 祐克) などを買ってきてマジはまりし、以来10余年、どどっと今に至るという。(爆)
A
では、ストレス解消のために読み始めたと、
B
最初はそうですね、ジェンダー (性別) 論争に疲れた女のオアシス・・・というのは冗談だけれど、(笑) 純粋に性別とか差別されてると感じていた仕事とか、現実と関係ないところで、楽しくゴージャスな夢を見て気分転換を図ってちょっとHなドキドキ感も楽しんでって、所でした。
だから、私はBLは
ファンタジー だっていう人に半分くらいは賛成なんです。主人公が越してきたアパートの住人全部 ゲイ で恋愛模様を繰り広げるって普通ありえないでしょ。(笑)
A
じゃ、残りの半分は ?
B
私がBLに魅かれる理由としてはですが、今や男女間の恋愛ではタブーというのはないに等しいわけで、どちらが年上とか年の差とか、身分の差なんて少なくとも日本じゃ死語だし、逆玉結婚・婚外カップル・契約愛人何でもござれで、障害を乗り越えて結ばれる恋なんてのは小説でもマンガでも描きにくくなってるわけです。
今の日本では ゲイ もだいぶん世の中に理解が広まっているようですが、(本当の意味では ? だが) ノンケへの片思いのせつない感とかは、昔どうしても告白できなかった乙女の心を思い出させるに十分ですね。
まっ、BLマンガでも今はせつない系ばかりでなく何でもござれ、子供が出来ないのをいいことに従兄弟・兄弟・双子カップルなんてものまであって、男同士だとSMとか暴力シーンも凄くて目を覆うものもあります。私は嫌いですけどね。
大体人間は何にでもだんだん慣れて来て、最初はちょっとのキスシーンでもドキドキしていたのがもっともっとと過激になっていくのは男も女も同じ様で、女性も性欲を表に出せるようになったのはいいことなんですけど。
A
ストーリーの幅を広げた功績は大きいと。
B
そうですね、それはあると思います。
A
最近BLに関する研究書や腐女子を解体して見せたりする本が頻繁に出されてますが、それに関してはどうですか ?
B
いまやBLの中にも研究に値する人生考えさせるような名作も出て来てますし、パイも大きくなって商売になると踏んでる人も多いわけで、それはそれで結構な事とは思います、が、世の中に多小なりと影響を及ぼすようになってきているわけですから、単に楽しきゃいいのよ、ではすまなくなってきていると。
近年ぶわっと増えてきたコミケ出身の作家さんたちもまだまだ玉石混交状態ですしね。
でもね、これって子供向けマンガが世に出始めた頃と同じだと思うんですよね。昔よりもっと凄いスピードで洗練され、淘汰されてしっかりした一分野となっていくんではないかと思います。
※※※ この項つづく ※※※
なにぶん、想像して書いているので、30歳後半から40歳半ばまでの方、何か間違いがありましたらお知らせください。
あきれられながらも、もう少し続く・・・。