木原敏江 「杖と翼」 ↑ 私の持っているのは文庫版で全4巻。
以前にも読んだ際、簡単に感想など書いてますが。 ↓
過去記事 → 木原 敏江 「杖と翼」
歴史漫画時間的 (笑) には、
池田理代子氏「ベルサイユのばら」
ベルサイユのばら - Wikipediaと
同じく池田理代子氏「栄光のナポレオン-エロイカ」
栄光のナポレオン-エロイカ - Wikipedia
の間に位置し、それらに重複したほんの少しの間の出来事のこととなっています。
もともと「栄光のナポレオン-エロイカ」は 「ベルバラ」の時系列的な続編と言うことで、同じ池田作品としては繋がっているものなのです。
対してこの「杖と翼」は、序章と後日談を除き、1793年の初春から1794年の7月のテルミドールの政変までの、たった1年半ばかりのことが描かれています。
主人公は架空の貧乏貴族の娘アデル。
そしてやはり架空の登場人物で革命貴族の逃し屋を営むリュウとファーブルなどが出てきますが、実在の人物もバンバン出てきます。
そして、実在の人物に関してはとても史実に忠実だと4巻のあとがきを書いているフランス文学者の 安藤 正勝氏 のお墨付き。
もともと木原氏はロベスピエールらと共にフランス革命に参加し、彼の右腕と呼ばれた「大天使サン・ジュスト」のファンだったらしく、ちらちらと以前の作品にも名前など出てきているようです。
最初に出てきたのは1971年に週刊セブンティーンに発表された 「虹の歌」 だと言うから年季が入ってますね。
20数年ぶりにフランス革命にからんだ漫画の連載を始めたのには、
「サン・ジュストは最後の演説を邪魔されてから死ぬまでに、なぜ一言も発しなかったのか?…」
と言うフランス革命の謎にインスパイアされたからだということです。(プチフラワーコミックス単行本より)
こちらの場面は最後のエピソードとして作品に出てきます。
なぜかと言うのを、木原版として説明をつけていますので、ぜひ作品で。
また、この作品名である 「杖と翼」 の意味も最後まで読まないと出てきません。
これも楽しみにして読んで欲しいですね。
フランス革命のお勉強をまたまたしっかりさせていただきました。
時々読んで復習しないといけないわね。
6年ぶりに読んで、途中の筋書きをほとんど忘れていたトミー。