二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

アポロン的ディオニソス的

2012年08月12日 | 音楽(クラシック関連)
昨日、仕事帰りに紀伊國屋へ立ち寄ったら、フルトヴェングラー指揮の「交響曲第9番“ザ・グレート“」(1951年盤 グラモフォン)がふと眼についたので、買ってきて聴いた。ほんとうは、わたしごときがフルトヴェングラーを取り上げる資格などないのだが、まあ、お許しいただいて、ほんのちょっと書いておこう。このシューベルト最後の交響曲は、わたしにとって必要欠くべからざる、大事な一曲で、これまで何回聴いたかわからない。ハ長調の交響曲がシューベルトにはほかにもう一曲あるので、大ハ長調とか、グレートとかいって、区別されている。その後の研究成果を踏まえ、9番ではなく8番と表記されることもよくあるが、ここでは9番としておく。わたしの愛聴盤は、ジョージ・セルがクリーヴランド管弦楽団を指揮したもので、録音年月日は1957年、「未完成」とカプリングされたSONY CLASSICALシリーズの一枚。ストレス指数があがって、精神的に煮つまってしまうと、気分がどーんと落ち込んで、浮かび上がれないことがある。そんなとき、わたしをその暗い淵のような場所からすくい上げてくれた何曲かのうち一曲が、これであった。 . . . 本文を読む
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