(2016年6月 埼玉県深谷市)
死んでしまったものは
いつまでもそこに留まっている。
あのなつかしい風景の
波の荒い岬の突端あたりに。
群馬に棲んでいると海なんて見ることなんてまずないけれど。
カモメじゃなく カラスそして親しいスズメたち。
あっちからきたんだ。
大勢の友達がいて妻がいたあのころ。
祖父や祖母が元気だったあのころ。
あっちからきたんだ。
十二色の色鉛筆もすっかりチビてしまったなあ。
残り時間を大切に生きなくちゃ と思い
酔っぱらうと近ごろは涙もろくなって
だれもがそうなるように
涙もろい年寄りになってゆく。
きみはいつまでも若々しいね
ぼくのあまりあてにはならない記憶の底で。
草に埋もれた牛小屋。
ぼろぼろになった「青春詩集」。
いろんなものがころがっている。
あっちからきて いまここにいる。
あっちからきて。
とりあえずゆきたいところもないから
あしたもあさってもここにいるよ。
団扇を使ったりブラームスを聴いたりしながら。
※写真と詩には直接的な関係はありません。
死んでしまったものは
いつまでもそこに留まっている。
あのなつかしい風景の
波の荒い岬の突端あたりに。
群馬に棲んでいると海なんて見ることなんてまずないけれど。
カモメじゃなく カラスそして親しいスズメたち。
あっちからきたんだ。
大勢の友達がいて妻がいたあのころ。
祖父や祖母が元気だったあのころ。
あっちからきたんだ。
十二色の色鉛筆もすっかりチビてしまったなあ。
残り時間を大切に生きなくちゃ と思い
酔っぱらうと近ごろは涙もろくなって
だれもがそうなるように
涙もろい年寄りになってゆく。
きみはいつまでも若々しいね
ぼくのあまりあてにはならない記憶の底で。
草に埋もれた牛小屋。
ぼろぼろになった「青春詩集」。
いろんなものがころがっている。
あっちからきて いまここにいる。
あっちからきて。
とりあえずゆきたいところもないから
あしたもあさってもここにいるよ。
団扇を使ったりブラームスを聴いたりしながら。
※写真と詩には直接的な関係はありません。