二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

美しい星(ポエムNO.3-36)

2020年04月08日 | 俳句・短歌・詩集
いつのまにか黙ってあがりこんで
主人面をしている。
先客たちを押しのけ 追い払い
わがもの顔でのさばっている。

いつまでもこれが通用するはずはない。
せっかくの客間を汚し放題
放射能や廃棄物をこれでもか
これでもかとまき散らす。

おいらもその仲間の一人なのさ。
だから
だからこころ苦しく思っている。
快適な環境って ほんとうは

ほんとうはシンプルなものさ。
千年やそこいらで変わったりするものか。
ね そう思っているんだろう
あんただってそう思っているんだろう?

夜になって星があんなにきれいに見えるのは
そこになにもないからさ。
原子や分子の蒸留水でできているものの輝き。
この地表もいつかそこに戻るだろう。

やがて巨大な消しゴムがあらわれて
落書きを消すみたいに
地球を白紙に戻すときがくる。
それは確実なことさ。

そのまえに人間たちが滅亡していたとしても
それは造物主の責任じゃない。
そのころには自転をやめているかもしれないね
うーん くたびれた と。

リセットして出なおす それは宇宙の得意技。
いくたびも生まれかわって
人間のいない美しい星になるだろう。
なにもない 美しい星に。

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