ディズニー最新映画『ムーラン』ボイコットの声高まる 新疆政府への謝意表明で
![タイの首都バンコクに掲げられた、ディズニー最新映画『ムーラン』の大型広告。9月8日撮影(GettyImages)](https://img.epochtimes.jp/i/2020/09/09/t_gqxr66azzwroft3xs5oy.jpg)
新疆ウイグル自治区で撮影された、米アニメ映画大手ディズニーの最新映画『ムーラン』実写版は物議を醸し出している。映画のエンドロールには、新疆ウイグル自治区吐鲁番(トゥルパン)市警察局、その地域の宣伝部門「中国共産党新疆ウイグル自治区委員会広報部」など複数の政府機関に感謝を示している。
トゥルパン公安局は昨年10月、政府によるウイグル族への弾圧に関与しているとして、米国商務省の貿易ブラックリストに追加された。
2019年から同映画のボイコット運動が香港を中心に巻き起こっている。きっかけは、主演女優で中国生まれの劉亦菲(リウ・イーフェイ)さんが、香港市民に暴力をふるう香港警察への支持を表明したためだ。
ディズニープラスで公開された同映画は、病気の父親の代わりに従軍する古代中国の男装ヒロインを描いた歴史物語。ディズニーは1998年にアニメ映画化した。2020年は同名作品の実写版が公開予定されている。
大紀元は、ディズニーにコメントを求めたが、回答は得られなかった。
同映画の製作デザイナーであるグラント・マジョール(Grant Major)氏は最近、芸術誌「Architectural Digest(アーキテクチュラル)」に対し、撮影が始まる前に製作チームが新疆とその周辺で何カ月もかけて現地調査を行ったと語った。ムーラン・ディレクターのニキ・カロ(Niki Caro)氏は2017年、インスタグラムに砂漠の写真を掲載した。写真の位置には「アジア・新疆首都ウルムチ」とあり、説明には「中国調査5日目」と記されている。
先週末にソーシャルメディア上でこれらの事実が暴露された後、活動家たちはボイコットの呼びかけを強めた。
香港の著名な民主化活動家であるジョシュア・ウォン(黄之鋒)氏は9月6日のツイートで、「ムーランを鑑賞するならば、(香港)警察の残虐行為と人種の不正問題に目をつぶるだけでなく、イスラム教徒ウイグル人の集団監禁に加担しかねない、ということだ」と改めて映画のボイコットを呼びかけた。