フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

7月10日(月) 晴れ

2006-07-11 11:35:56 | Weblog
  千葉大学の片桐雅隆先生から新著『認知社会学の構想』(世界思想社)が送られてきた。われわれは世界や他者、そして自分自身をカテゴリー(名前)によって認識するが、本書はこのカテゴリー化の作用に注目して社会学を再構築しようとする試みである。序章と終章を入れて全部で9章から構成されているが、ほぼ書き下ろしで、重複のない論理的な構成が美しい。タイトルに「構想」の文字が入っているところも文化構想学部の教員としては親近感を覚える。
  片桐先生への御礼の葉書を投函しがてら外出。「やぶ久」で昼食をとり(本日の日替わり定食のイカ天丼と冷やし中華)、有隣堂で、米長邦雄『不運のすすめ』(角川新書)、池内紀『なぜかいい町 一泊旅行』(光文社新書)、橋本典久『近所がうるさい!』(ベスト新書)、北尾トロ『キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか』(幻冬舎文庫)を購入。同じフロアーにある喫茶店で『不運のすすめ』を読む。その後、数ヶ月ぶりのスポーツジムへ。軽めの筋トレを2セットとウォーキングを60分。トレーニングに励む人たちの顔ぶれも代わったような気がする。帰路、コンビニで「ガリガリ君」を買い求め、路上で頬張る。「いい大人が…」と思わないわけでもない。しかし、野村芳太郎の映画『砂の器』には、酷暑の中を足を棒にして捜査に歩く刑事たち(丹波哲郎と森田健作)がアイスキャンデーを頬張るシーンがあって、これが実にいいのだ。TVドラマ『砂の器』では刑事役の渡辺謙は自動販売機の缶コーヒーを飲んでいたが、アイスキャンデーには遠く及ばない。夏は「ガリガリ君」である。今年も、「ガリガリ君」の夏が来た。

          
          対面のビルは大田区役所