フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

10月1日(金) 曇り

2010-10-02 11:07:44 | Weblog

  8時、起床。肌寒くもなく、暑くもない。おそれくこれがこの時期の平均的な気温なのだろう。炒飯の朝食。朝食パン派としては不本意だが、血縁共同体の一員として残飯処理には協力しなければならない。

  昼から大学へ。「maruharu」で昼食(本日のサンドウィッチとアイスカフェオレ)をとってから教務室へ。1時から教務-事務連絡会。長くなることを覚悟して臨んだのだが、あにはからんや、2時間ほどで終る。6限のゼミまで3時間も時間がある。貧乏人が小金を手に入れたときみたい、時間の使いみちに思案する。結局、ゼミの資料の作成にあてる。
  6限はゼミ(3年クラス)。秋期の大きな課題はライフストーリー・インタビュー調査である。各自が1ケース、「この人のライフストーリーを是非聴いてみたい」という人にインタビュー調査を行う。そしてICレコーダーに記録した音声データを文字に起こし、編集し、A4判で10枚程度のダイジェスト版にまとめる。文字起こし自体が相当に時間のかかる作業であるし(インタビュー時間の10倍はかかる)、編集作業にも頭を悩ますだろう。去年、いまの4年生が行ったライフストーリーのレポートの中からNさんが担当したケースをみんなで読む。1頁ずつ、交代で朗読してもらう、対象者はゼミ生たちと同年代の21歳の女性だったのだが、読み手が交代するごとに、キャラクターが違う印象を受ける。ちょうど吹替えの声優が違うと同じ俳優でも違う印象を受けるのに似ている。このケースの場合は、Tさんの朗読が一番合っているというのがみんなの感想だった。10月中はこうした作業を通じて、インタビューや編集作業のコツを学び、またインタビューにおける問題意識も培って、11月にインタビュー調査を実施する。


本日のスイーツはU君調達の「博多美人」(小さなロールケーキ)

  4年生クラスは、企業の内定式で欠席する学生が多いということがあらかじめわかっていたので、本日は休講とする。「秀永」で夕食。久しぶりのムースーロー(木耳肉)定食。会計のとき、女将さんが、「大学が始まって嬉しいです」と言っていた。学生街の飲食店にとって夏休みは商売あがったりの季節なのである。


「木耳」とは木クラゲのことなり

  「シャノアール」で食後の珈琲を飲みながら、今日の日誌を付ける。あゆみ書房で四方田犬彦『人、中年に到る』(白水社)を購入し、帰りの電車の中で読む。
  10時半、帰宅。教え子のNさんのブログを開いたら、最初の一行が「妊娠した。なんと。」だったのでびっくりした。不妊治療を受けることを決意し、しかし、種々の検査を受け、本格的な取り組みはこれからという段階での妊娠である。こういうこともあるんだ。よかったね、おめでとう。お体、大切にしてください。