フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

12月25日(火) 晴れ

2012-12-26 09:47:25 | Weblog

   8時半、起床。卵焼き、スモークサーモン、オニオンスープ、バタートースト、紅茶の朝食。今年も残すところ1週間を切った。カウントダウンが始まったような感じがする。

  書斎の大掃除。まず、窓辺に積まれた本を片づけ(とりあえず階段に置く)、カーテンを外して(洗濯へ回す)、窓ガラスと網戸の掃除。窓の外に出ての作業はちょっとスリリング。それから床に掃除機をかけ、雑巾をかける。そして本と資料の整理。これは今日一日では終わらない。震災以来、本棚の上にダンボール箱などを置いてさらに本を収納することは控えめにしているため、その分の本が床の上に石柱のように積まれていている。ときどき歩くときに体がぶつかって崩れる。たまに何もしていないのに自然現象のように崩れることもある。根本的な対策はなく(一階の書庫も一杯)、いよいよ本を売る(捨てる)しかないかと思う。

  夕方、ジムにいくつもりだったが、掃除に時間がかかって、断念。ジムの帰りに寄るつもりだった、本日が年内最後の営業日の「まやんち」へ行く。

  ガトーバナーヌ(バナナとクルミのケーキ)のキャラメルアイスクリーム添えを注文。今日知ったのだが、来年から月・火・水がお菓子教室になり、カフェは木・金・土の3日間だけになるのだそうだ。学期中は土曜日にしかいけない。でも、土曜日は混むんだよね。

  「よいお年を」の挨拶のとき、店長さんに前から気になっていたことを質問した。店長さんのお名前は「ますみ」という。「まや」ではない。「まやんち」の「まや」は何処から来たのかと。答えは、子供の頃、お祖父さんから「まーや」と呼ばれていたから、というものであった。そして店を開くにあたって、「~んち(家)」という名前にしたかったんだそうだ。「まーやんち」→「まやんち」。確かに、「ますみんち」だと西口のバーボンストリートにあるスナックかみたいな感じがするが、「まやんち」はエキゾチックな雰囲気で(マヤ文明!)、紅茶と手作りスイーツのお店に相応しい。

  「まやんち」は新年は10日(木)からの営業である。

 

  一年を振り返る時期だが、飲食店に関しては、今年初めて入った店で、その後、気に入って通うようになった店は3軒ある。「まやんち」、「SKIPA」、「トンボロ」である。日常の生活圏の外側(旅先)まで視野に入れると、信州の蕎麦家「香草庵」と「眞」、カフェレストラン「グリーン・エッグ」は、友人Kの別荘「安楽亭」を今年春夏冬の三度訪問して、その度に必ず寄っている。それから、こちらはまだ一度しか行っていないが、忘れられない店になったのは、青森のベジタブルレストラン「ペピーノ」、弘前の蕎麦家「曾」、高知の「草や」、「土佐茶カフェ」、「洋食ノイエ」である。次にかの地に行ったときは間違いなく再訪するだろ。いい店と出会うことは、人との出会いと同じで、人生の楽しみの中でも最上位に位置するものである。

   夕食は豚しゃぶ。通常、我家では、白菜を使うが、今日はいただきもののキャベツを使う。普通のキャベツではなく、サボイキャベツ(別名:ちりめんキャベツ)と呼ばれる煮込み料理に適した品種である。何よりも黄緑色がきれいだ。

 

   明日は研究室の掃除だ。


12月24日(月) 晴れ

2012-12-25 09:37:17 | Weblog

  7時半、起床。ベーコン&エッグ、ポテトサラダ、レタス、ジャム、トースト、紅茶の朝食。

  午前中は一階の母の台所の掃除。お湯を大量に沸かし(昔の出産のときみたいに)、それを流しに溜め、その中に換気扇のカバーや五徳などを浸けて、強めの洗剤を入れてしばらくおく。その間に調理台やタイルの壁や食器乾燥機を弱めの洗剤を吹きかけて、拭き取る。換気扇のカバーや五徳などはたわしや歯ブラシでこびりついている脂汚れを落としていく。

  昼食は中華饅頭(肉とあんこ)を蒸かして食べる。

  午後、昨日行けなかったジムへ。今夜はクリスマスイブのご馳走を食べるから、先手を打って、いつもより多目のカロリー消費を心がける。60分の有酸素運動で、650キロカロリーを消費。トレーンニーング後の体重は最近の最低値を示していた。よし、よし、これで今夜は心置きなく食事を楽しめる。

   ジムを出て、「まやんち」へ予約してあるクリスマスケーキを受け取りに行く。まやさんが私の顔を見て、Kさんの名前を口にした。以前、私が行っている近所の歯科医院で歯科衛生士をされていた方で、出身地の名前をとって、このブログでは「武蔵村山さん」と呼んでいた方である。出産を機に退職されたが、いまでも私のブログを読んで下さっていて、それで「まやんち」のクリスマスケーキを知って、予約をされたのだと、まやさんからうかがった。「ケーキを受け取りに来られたときは、小さなお子さんと一緒でしたが、もしかすると次のお子さんがお腹の中にいらっしゃるのかもしれません」とまやさんが言っていた。電車の中で、目の前の女性が、妊婦さんなのか、たんに太っている方なのか、判断が難しい場合があるが(席を譲るべきかどうか)、まやさんがそういうのだから、たぶんそうだろう。武蔵村山さん、メリークリスマス、そしてよいお年を。

  夕食は、食前酒に梅酒を飲んで、カナッペ、サラダ(先日、卒業生のTさんからいただいた黄色い人参がとても美味しかった)、ローストビーフ、カニ爪とホタテのフライ(ホタテは卒業生のUさんからいただいたもので、大きくてやわらかい。ホタテのフライは初めてという娘が、美味しい、美味しいと、私の分まで食べた)、鶏のもも肉のロースト、ピラフ、スープ。そしてデザートはもちろん「まやんち」のクリスマスケーキ。ハーフサイズを4人で分ける。丹精こめた手作りの上品でやさしい味わい。お腹いっぱいのはずがペロリと食べてしまった。ごちそうさまでした。

 

 

 


12月23日(日) 晴れ

2012-12-24 09:15:54 | Weblog

  7時、起床。ハムステーキ、トースト、レタス、紅茶の朝食。

  いい天気の一日だったが、昼間はずっと書斎にこもって、書類の作成や、同僚の先生や学生へのメールを書いていた。夕方、ようやく作業が一段落したので、5時過ぎ、運動不足解消のためジムへ行くことにする。ところが、曜日の感覚を失っていて、今日が日曜日であることを失念していた。土曜日だと思っていた。日曜日はジムは6時までである(これは早すぎるだろうと常々思っている)。いまからジムへ行ってもろくにトレーニングはできない。方針を転換して、散歩+カフェで読書に切り替える。

  蒲田駅の西口広場でイベントをやっていて、西六郷少年少女合唱団が賛美歌を歌っていた。地元はもちろん全国にも名を知られた合唱団だが、1999年に創始者である鎌田先生が亡くなって一旦解団したが、すぐに復活して、現在に至っている。団員たちは西六郷小学校の生徒たちで、親子二代に渡っての団員も少なくないと聞く。冬の夜空の下で、彼らの澄んだ歌声を聞いていると、心が洗われる気がする。

  「テラス・ドルチェ」で一服する。辻村深月の小説『ツナグ』(新潮文庫)を読む。一生に一度だけ死者との再会を取り持ってくれる「使者(ツナグ)」がいる。冒頭の「アイドルの心得」では、平凡なOLが、突然死んだ38歳の芸能人との再会を「使者」に依頼する。彼女はその芸能人とは一度路上で曹禺しただけなのだが、再会を希望する理由が読者の胸を打つ。一方、死んだ芸能人の方も、生者からの再会の申し出に答えることができるのは一度だけである。なぜ一度遭遇しただけの(実はそのこともよく覚えていない)ファンを再会の相手に選んだのか。OLだけでなく、読者も不思議に思うだろう。理由を聞くとなるほどと思う。辻村の文章は初めて読んだが、直木賞作家らしい味わいのある文章で、ストーリーテリングも達者である。本多孝好に雰囲気が似ているなと思っていたら、その本多が「解説」を書いていた。

  師走の喫茶店で読むのによい本である。せわしなく流れる時間のほとりにしばしたたずんで読むのによい小説(連作短篇集)である。


クーナは珈琲よりもミルクが好きなようである。

  夜、年賀状の添え書きを書く。

  深夜、全部書き終えて、駅前のポストまで投函に行く。オリオン座の三ツ星を久しぶりで見た気がする。


12月22日(土) 雨のち晴れ

2012-12-23 08:57:42 | Weblog

  8時、起床。雨が降っている。雨は嫌いではないものの、朝起きてカーテンを開けてすでに雨が降っていると、そしてこれから外出の予定のある場合、「雨か・・・」という気持ちになる。寒い冬の朝はなおさらである。

トースト、ゆで卵、紅茶の朝食。子供の頃、初めてゆで卵切り器を使ったときの感動は、いまでもほんのり自分の中に残っている。

  年賀状の文面を作成し、印字は妻に頼んで、午後から大学へ。年内の授業は昨日が最後であったが、会議があるのだ。

  昼食は研究室でおにぎり2個(ツナマヨ、昆布)と豚汁。コンビニのおにぎりは初期の頃に比べると格段に美味しくなったと思う。初期の頃はごはんが冷たく固まっていたように思う。いまはふんわりしている。具の種類もバラエティに富んでいるが、私はたいていスタンダードなもの(梅干、鮭、昆布、鱈子など)を買う。今日のツナマヨなどは、若い人にはスタンダードなのであろうが、私にしてみると変り種の一種である。感想は、そうね、悪くはないけど、やっぱりスタンダードなものの方が好みである。スタンダードとえば、塩にぎりと味噌にぎりというのがある。中に具の入っていない、海苔で巻いてもいない、塩あるいは味噌をつけてにぎっただけのおにぎりである。塩にぎりはコンビニでもみかけるが、あれはまだ買ったことがない。塩にぎりはシンプルで美味しいけれども、それはあったかいご飯でにぎってすぐに食べる場合の話で、冷えたときとの落差は大きい。味噌にぎりは中に具として入っているものは見かけるが、表面に味噌が塗ってあるものは、焼きおにぎりでしかみかけたことがなく、冷えた焼きおにぎりが美味しいわけはないと思うので、買ったことはない。味噌を手に付けてにぎったおにぎりは、子供の頃によく食べたが、手がベタベタするというのが弱点というか難点で、それがコンビニおにぎりにはなりにくい理由なのだろうか。  

  

  2時から現代人間論系の助手の選考(面接)とそれに引き続いての教室会議。

  研究室で雑用を片付けて、7時に大学を出る。

  昨日提出されたゼミ論のタイトル一覧をあげておく。

    現代人の友人関係と自己 ―友人関係は希薄化しているか―

    現代人のつながり ―生活圏と社会をつなぐ―

    趣味縁がうむつながり考 ―個人化の時代における縁作り―

    自己形成と他者 ―現代人に不可避の決断主義克服について―

    多様な幸せ観 ―「努力」の絶対的価値を問い直す―

    これからの男性たち ―男らしさから抜け出すために―

    インターネット(主にSNS)が対人関係に介在することへの影響

    ファッションと現代人 ―自分らしさの行方―

    生活の不安定化を「つながり」で解消する ―自分探しを越えて―

    若者の不安への対処 ―少し先の未来へ―

    これからの男・これからの女 ―「主体・客体」関係による不等号からの脱却を目指して―

    コミュ障はだれが生んだか ―コミュ力信仰社会―

    家族の個人化の先へ ―家族のキズナ再考―

    現代人の就労不安 ―自己責任の時代の中で―

    若者のコンサマトリー化 ―現代社会に対する異議申し立て―

    性別役割分業を乗り越える

    母親幻想を乗り越える ―母娘の関係を通して―

    現代人にとって生き甲斐とは何か ―変容する人生の物語―

    不平等日本の歩き方


ゼミ4年生(昨日の合同懇親会で)


12月21日(金) 曇り

2012-12-22 09:04:50 | Weblog

  8時半、起床。今日は年内最後の授業日。

  朝食はとらず(とっている時間がなかった)、10時過ぎに家を出て、大学へ。途中、新橋で所用をすませる。新橋駅前の広場でどこかのTV局の取材班からインタビュー(新橋駅前でサラリーマンに聞きましたという類)させてくれと言われたが、「急いでいるので」とお断りする。

  早稲田の穴八幡神社では冬至の今日から一陽来復の御札の販売を始める。いつものことだが、御札を買い求める人たちで馬場下の交差点は混雑している。

  3限は講義「ライフストーリーの社会学」。それを終えてからようやく今日最初の食事。「いもや」へ行く。ランチタイムは3時までなのでありがたい(ほとんどのところは2時まで)。天ぷら定食(600円)+あなご(200円)を注文。

   支払いのとき、女将さんと話をする。女将さんは「いもや」の経営者の娘さんなのだが、ご主人と早稲田に店をもたれる前は、都内にある複数の「いもや」で働いていた。私は子どもの頃、千代田区役所の職員をしていた父に連れられて神保町の「いもや」に行ったことがあるので、もしかしたら若かりし日の女将さんとそのとき出会っていた可能性がある、そんな話をした。女将さんは大いに喜んで、お土産に天かすを持たせてくれた。女将さんは75歳(ご主人はおいくつだろう?)。「いつどうなるかわからいけどね」と言いながら、店が黒字経営であることを誇らしく語っておられた。

 研究室に戻っていただきものお菓子で一服。帽子の形をしたマシュマロ。まるでクーナの帽子みたいである。研究室のクーナたちも興味ありそうに寄ってきた(証拠の写真あり)。

   薬局に買物に出たついでに今日が最終日だという年末ジャンボ宝くじを購入。連番10枚とバラで10枚、合計20枚で6千円。実は、わが人生で初めての宝くじの購入である。ビギナーズラックというものがあるから、当るかもしれない。前後賞合わせて3億円が当たったらどうしよう、何に使おう、と考える。これまで手を出したことのない宝くじを購入したのは、ちょっとした気まぐれといってしまえばそれまでだが、おそらくボーナスや研究費の削減という不景気な気分を払拭したいという無意識の動機が働いているのではなかろうかと思う。私は早稲田大学で教え始めたときから他大学での非常勤講師の仕事は引き受けない方針でやってきた。他大学で教える余力があるならば、自分のところの学生の教育にその分のエネルギーを注ぎたいと考えてきた。しかし、もし個人研究費が半減されるのであれば、それを補填するために、これまでの方針を考え直さなくてはならないだろう。

 

  5限に学生の面談を一件。卒業を一年延ばすことは決まっているのだが、その1年をどのように過ごしたらよいかという相談。お薦めの本があったら教えてくださいと言われたので、「君にピッタリの本がある」とちょうどいま読んでいる村澤和多里・山尾貴則・村澤真保呂『ポストモラトリアム時代の若者たち―社会的排除を超えて』(世界思想社)を薦める。

  6限・7限はゼミ。4年生からゼミ論を受け取ってから、いつもより大きめの教室で、4年生・3年生・(来年ゼミに入ってくる)2年生と合同懇親会。新人である2年生の自己紹介、ゼミ論を書き終えたばかりの4年生からはゼミ論についての教訓、ゼミの中核となる3年生には2年生と4年生へのメッセージがそれぞれ語られた。かくしてゼミの襷は次なるランナーたちへと手渡されていく。駅伝チームの監督のような心境。


前列中央の目立つ(顔の大きな)2人は、右が4年ゼミ長のM君、左が3年ゼミ長のN君。お疲れさま、そして、よろしくね。

  懇親会は7限の終わり頃まで続いた。帰り道、穴八幡神社に寄って、一陽来復のお守りを4つ(うちの分と親戚から頼まれている3つ)を購入。帰宅して、24時ちょうどに、一階の和室のしかるべき場所に貼る。

  卒業生のTさんから野菜が届いていた。Tさんの実家からというわけではなく、Tさんの友人が取り組んでいる「野菜おまかせ便」というものらしい。いろいろな野菜が入っている。「野菜しゃぶしゃぶ」というの最近知ったのだが、それでいただいてみようかしら。