フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

11月3日(日) 曇り

2019-11-04 23:09:44 | Weblog

8時、起床。

今朝は紅茶だけ。哲学者のカントみたいだ。でも、遅寝遅起きの私とは違って、カントは午後10時に寝て、午前4時45分に起きていた。

  12時に鹿島田駅で卒業生のチアキさん(論系ゼミ9期生)と待ち合わせて「パン日和あをや」へ行く。カントも昼食は誰かと一緒にとる(会食)のが常だった。彼は言っている、「一人で食事をすることは、哲学者にとっては不健康である」と。私は哲学者ではないけれども、読んだり書いたりする時間(孤独の時間)を多く持つ者は、精神のバランスを保つために、社交の時間が必要だという理屈はよく理解できる。

彼女は「パン日和あをや」は初めて。この昭和の香り漂う二階の和室に初めて上がるときは誰でも「おっ」と思うものである。ただし、お店の方とおしゃべりがしたいときは、一階のテーブル席の方がおススメ。

奥様が今日のおススメメニューが書かれた黒板をもって来てくれた。私は一昨日来たばかりだから、基本的に同じメニューである。

彼女の食べたいものを注文しよう。

 

「お店の人を呼ぶときはその小鳥の呼子を回してキュッキュッと音を出すのです」と彼女に教える。(でも私はあまりこれを使ったことはない。自分で階段を下りて、注文を伝えに行く)

鶏肉とさつま芋のタイカレーのスープ。スープは週替わり(いや、数日替わりかな)なので、一昨日食べてとても美味しかったこのスープをもう一度飲めて嬉しい。 

おじいちゃんのハチミツトースト。一昨日はオリーブオイルを塗ったが今日はバターで。 

B.L.T.サンド(ベーコンとレタスとトマト)。 

なんといっても基本のサンドだが、注文するのは久しぶりだった(一番よく注文するのはサーモンとアボカドとクリームチーズのサンドだ)。 

あんバターコッペ。「ティースプーン」のあんバターサンドはパンは塩バターロールを使うが、こちらはコッペパンだ。コッペパンといっても、学校給食で食べたような大きくてソフトなものではなくて、小ぶりでパリッとしたコッペパンである。ウィンナーソーセージを挟んでホットドックにしたもらうこともある。 

食後にほうじ茶ミルクティー。 

仕事はなかなかハードのようである。毎日帰りが遅く、週末の最初の一日(土曜日)は一日中寝ていることもあるそうだ。昨日も昼過ぎまで寝ていて、朝食兼昼食を食べたあと、再び夕方まで寝ていたそうだ。「それでは夜に寝れなくなってしまうのでは?」「はい、昨日(今日)は午前4時まで起きていて、それから10時まで寝ていました」それは自律神経のリズムにとってよくないですね。

そんなお疲れモードの彼女だが、ポートレイトを撮るときは、スイッチが入るようである。 

身体的な疲れは寝ることでとれても、精神的な疲れはただ寝ているだけではとれない。リクリエーション(気晴らし)が必要である。さあ、散歩に出ましょう。カントも散歩を日課としていた。

鹿島田駅まで戻り、そこからさらに新川崎駅まで歩き、陸橋を渡ると「夢見ケ崎動物公園」という立札がある。動物のデザインされた歩道の柵に導かれて、陸橋を左に降り、そこから右に住宅街に入り、直進してからさらに右に折れると、公園のある高台に登る急な階段がある。

 「パン日和あをや」から歩くこと30分で、夢見ケ崎動物公園に到着。歩くこと自体が腹ごなしのいい運動だが、お楽しみはこれからだ。

 

「トンネル並木」と私が勝手に呼んでいる木立がある。

中に入ってみる。「わぁ、すごい!」と彼女が喚声を上げた。恐竜の化石の中に入ったような感じである。

光がやや不足だが、面白いポートレイトが撮れそうな場所である。

 彼女はカメラのファインダーを覗いて、弱い光を使って写真を撮るとどんな感じになるのかを確認している。「面白いですね」

彼女はポートレイトを撮る(撮られる)ことには協力的というか、積極的な人である。撮られることを楽しんでいる。

 

トンネルの出口のところに立ってみて下さい。 

ファンタジックな写真が撮れました。

トンネルを抜け出たところで。 

外光で撮ったポートレイト。 

彼女のテンションが上がったところで、動物園エリアへ。最初にわれわれを迎えてくれたのが、レッサーパンダだった。時間帯によっては寝ていることもあるが、このときは3頭が全員よく動いてくれていた。動物園はずいぶんと久しぶりという彼女だったが、夢中でレッサーパンダの写真を撮っていた。

 

ペンギンたちは、ほとんどのペンギンが休憩中のところ、一頭だけ元気に泳いでいた。

サービス精神旺盛のペンギン。

ツーショットで。 

フランミンゴは水の中に立っているときは一本足だが、地面の上では二本足。

フラミンゴの真似をする。 

このシマウマはサービス精神が旺盛なか、われわれを威嚇するためか、

突然、われわれの近くにダッシュでやってきた。そして、彼女の自撮り写真に一緒に収まってくれた。 

 

 このボリビアリスザルはちょこまかちょこまかよく動く。

彼女はこのサルが一番気に入ったようである。

鹿(ホンシュウジカ)は角を切られている。

 

展示されている5本の角は、左から1年目、2年目、3年目、4年目、5年目。

彼女は社会人1年目である。

 

楽しんでいるうちにそろそろ閉園の時刻(午後4時)となった。

リスもお家に帰って行く。

われわれも帰りましょうか。「ヤダ、ヤダ」(とは言ってません)。

 

というわけけで、本日二軒目のカフェへ向かう。そのカフェは鹿島田のお隣の矢向の駅の側にある。

「ノチハレ珈琲店」。私の主要8カフェ(全部回るとスーパーグランドスラム)の1つである。地元の人たちに愛さされているカフェで、ときどき満席で入れないことがあるが、今日は大丈夫。

私は季節のジャムのトースト。彼女はカボチャのプリントリンゴジュース(甘々の組み合わせだ)。食べたそうだったので、トーストを一切れお裾分けする。 

これで彼女は主要8カフェのうちの4カフェ(HITONAMI、スリック、パン日和あをや、ノチハレ珈琲店)を踏破した。残る4店(まやんち、ポッタリー、 カフェゴト―、トンボロ)のうち最大の関門は「まやんち」だろう。木金の週二日営業なので、行くためには有給をとらないとならないからだ。「がんばります!」と彼女は言った。

店を出たのは5時半。「日の暮れるのが早くなりましたね」とご主人と会話を交わした。閉店時間は6時(ラストオーダーは5時半)なので、たぶんわれわれが本日最後の客だろう。 

矢向駅前で。彼女のこのポーズは(彼女は意識していないだろうが)、私にはラオウの最後の言葉、「我が生涯に一片の悔い無し!」 を連想させる。

忙しい毎日、健康第一で行ってください。心身の疲れをためないようにね。

夕食はポークソテー、シメジとマイタケとナスの煮物、味噌汁、ご飯。

ポークソテーの付け合せはパプリカとチンゲン菜。 

デザートにクミコさんからいただいたスイートポテトを食べる。トーストでちょっと焼くと焼き芋風に香ばしくなる。 

2時、就寝。 

 

 


11月2日(土) 晴れ

2019-11-03 11:00:24 | Weblog

9時、起床。

トースト、ヨーグルト、牛乳、紅茶の朝食。

午後1時に蒲田駅で卒業生のクミコさん(論系ゼミ5期生)と待ち合わせて、「ティティ」へ行く。 

彼女と会うのは去年の11月以来だから、ちょうど一年振りである。お元気でしたか? 

揚げ春巻き。 

生春巻き。

この店で最初に注文するのはいつもこの二品。でも、出てくる順序はそのときどきで違う。今日は揚げ春巻き→生春巻きの順。

三番目に注文するのは汁物(蕎麦)が多い。フォーか、フーテュウか、ビーフンか。彼女はサイゴン風フーテュウを希望した(フォーはふだんからよく食べているが、フーテュウは初めてという理由で)。 

カフェめぐり自体は1年ぶりだが、蒲田は実に2年半ぶりくらいである。その間に、消えたカフェがあり、新しく生まれたカフェがある。 

 私の家の近所の専門学校で学園祭をやっていた(早稲田祭も今日、明日だ)。

「わー、学園祭だ!」

模擬店の並ぶ通路を歩く彼女のテンションが上がる。 

「学生はいいですね!」 

「キャンパすはいいですね!」 

職場の閉塞感と比較して、キャンパスの開放感を素晴らしいものに感じている、卒業後5年目の彼女だった。

十分、学生で通用するけどね(笑)。 

2年半前に行ったカフェの跡を訪ねてみましょうか。

「フォノカフェ」(2017年4月29日訪問) 

 

「フォノカフェ」は昨年の9月末で閉店(店主の大原さんはいま高知で農家をやっている)。

「フォノカフェ」の後に入った「ノザワBAKE」も11月4日(月・祝)の営業を最後に休業に入る。シャッターが半分空いているのは、ご主人が厨房でお菓子を焼いているからだろう。

「あるす」の跡地にも行ってみましょう。 

「あるす」(2017年4月29日訪問) 

 

いまは更地になって、雑草が生えている。 

つでにいうと、あの日、彼女が背中を撫でたナツももういない。

 

2年半という歳月はそうい長さである。 

 新しいカフェ「スリック」に行きましょう。その途中の道にあるかつて「屋根裏」という名のカフェであった家屋。蔦が象の形をしている。

灯りは点いているので人はお住まいのようだが、営業はしていない。 

いまにも動き出しそうな黒猫。 

店頭に置かれた地球儀のグアムのあたりを指差す彼女。「今度、旅行にいくんです」。

「スリック」に到着。

もちろん彼女がここに来るのは初めて。 

メニューを見ながら何を注文しようか思案する。

紅茶は私はアフタヌーンティ(ラッフルズ)、彼女はキームンをチョイス。彼女は紅茶が大好きで、私と同じく、朝はいつも紅茶だそうだ。私と違うのは(ティーパックではなく)ちゃんと茶葉から煎れること。でも、「スリック」のように煎れた紅茶をティーポットに移すまではしていないそうだ。 

 シフォンケーキは2人とも同じものをチョイスした。カモミールと洋梨のシフォンサンド。11月限定である。

食べ始める前に、マダムに写真を撮っていただく。 

マダムと紅茶談義に興じるクミコさん。 

紅茶の煎れ方の裏ワザ(?)を伝授するマダム。*ここでは書けません。

ほうじ茶シフォンに添えられている白玉あずきをサービスで出していただいた。これ、好きなんです。ありがとうございます。 

紅茶好きの彼女に「スリック」で使われているティーポット敷き(販売もしている)をプレゼントする。彼女は休日に吉祥寺を散歩する(お気に入りのカフェもある)のが無上の楽しみだそうなので、いつか私を案内してください。

彼女は今日は埼玉の実家に帰るそうである。よい休日を。

夕食は二色丼、味噌汁。 

 挽肉のそぼろ煮と入り卵、スナップエンドウもトッピングされているから三色丼か。

デザートはホナミさんの結婚式でいただいたお菓子。 

食事をしながら、ワールドカップラグビーの決勝戦を観る。大方の予想を覆して、南アフリカがイングランドに快勝した。ペナルティーキック合戦の様相を呈していた試合だったが、後半中盤の南アフリカの見事なトライで試合は決まった。南アフリカの選手の気迫がすさまじかった。

1ヶ月とちょっと間、ラグビーというものを大いに楽しんだ。素晴らしい大会だった。

2時、就寝。


11月1日(金) 晴れ

2019-11-02 21:15:12 | Weblog

8時、起床。

今日から11月。今年も残すところ2カ月となったか。「十一月」は冬の季語だが、ようやく安定した秋日和となったのだから、もうしばらく秋の気分でいさせてほしい。

 白湯をつぐ湯呑に十一月の昼 桂信子

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

11時半に家を出る。12時に鹿島田駅で都立大(ともうすぐかつての名称に戻る)の安藤藍さんと待ち合わせて「パン日和あをや」へ行く。彼女とは8月下旬に「まやんち」でピーチメルバをご一緒したが、そのとき秋カフェの約束をした。2カ月なんてあっという間である。 

二階の畳席に上がる。初めて来たのに懐かしを感じる空間でしょ。

本日のおススメの書かれたボードを奥様が持って来てくれる。さて、何を注文しましょうか。

まずは冷たいドリンクをということで、アップルタイザー。を注文。

彼女は今年の春先に結婚(入籍)されたのだが、来月に結婚披露宴をされるとのこと。改めて、おめでとうございます!

本日のスープは鶏肉とさつま芋の入ったタイカレー。彼女が一口飲んで、「美味しいです!」と言った。そうでしょう。こ奥様はパン職人であり、料理人でもあるんです。 

おじいちゃんのハチミツトースト。バターとオリーブオイルがあるが、今日はオリーブオイルを塗ってもらう。スープと一一緒にいただくのにぴったりの一品。 

彼女はカフェ好きで、学生時代、将来は喫茶店をやりたいと思っていたが、そのことをご両親に話したら、お父様に真面目に反対されたそうである。「甘く考えてはいけないと叱られました」。

結局、研究者の道に進まれたわけですが、いつの日か、店主が大学生のレポートや卒論の相談に乗ることもできるインテリジェントなカフェなんていうのもいいかもしれない。 

サーモン、アボカド、クリームチーズのサンドウィッチ。 

フランスコッペ。 

リンゴにはハチミツをかけて。 

食事の〆はほうじ茶ミルクティー。ほっとするやさしい甘さだ。 

もともと髪の長い方だが、2か月前にお会いした時より、さらに伸びましたね。結婚披露宴に向けてということですか?「はい、そうなんですが、乾かすのに時間がかかって大変です・・・」。それは私にはわからない苦労ですね(笑)・

 

会計のとき、奥様としばしカフェ談義。奥様も「カフェを始めるのは勧めません」と言っていた(笑)。

「カフェ・スリック」に移動する。ここも彼女にとっては初めてのカフェ。

注文をすませて、お茶の支度ができるまでテラス席でポートレイトを撮りましょう。

素敵な笑顔です。

「ピースサインが自然にできる世代なんですね」と私が言うと、「えっ? ピースサインが自然にできない方っているんですか?」と彼女が驚いた。「はい、40代以上の世代だとピースサインがぎこちなくなるんです」「なんででしょう?」「若い頃にまだピースサインが広まっていなかったんですね」。 

セルフタイマーを使ってのツーショット。 

お茶の用意ができました。 

私はほうじ茶のシフォンケーキ。白玉とあずきを添えて。 紅茶はキームン。

彼女はプレインのシフォンケーキ。三種のベリーを添えて。 紅茶はヌワラエリア(リプトン)。

奥様に撮っていただいた写真。 

「パン日和あをやの奥様もスリックの奥様も気さくで感じのよい方ですね」と彼女が言った。はい、私の馴染みのカフェの店主さんはみんなそうですよ。メニューの魅力、店内の雰囲気(食器も含む)、そして店主さんの人柄、この三拍子がそろってはじめて馴染みのカフェになります。

彼女はこれから結婚披露宴のためのヘアメイクの相談に行くそうだ。よい披露宴になりますように。私は彼女の結婚披露宴日、卒業生のナツキさん(論系ゼミ5期生)の結婚披露宴に出ている。場所は違うが、同じ東京に空の下、「おめでとうございます」のメッセージを送らせていただきます。 

今日は早稲田祭の前日ということで、通常のゼミはないが、卒研の指導を行う。いま来年度のゼミ選考が進んでいるが、ゼミというのは必ずどこかに所属しなくてはならないというものではなく、ゼミに所属せず、教員から個人指導を受けて卒業研究をするという方法もある。私は今年度は2名の卒研の指導を担当している。

今日はゼミはないということを妻に伝えていなかった。ラインで「今日は家で夕食を食べます」と送ってから大学を出たが、蒲田に着いても既読がついていない(妻はスマホを手元に置いていないことが多いのだ)。このまま帰宅しても妻を慌てさせるだけなので、どこかで食べて帰ろう。

「吉野家」の 牛すき鍋膳にしよう。

先日、新中野に芝居を芝居(インプロショー)を観に行ったときに「松屋」の牛鍋膳を食べたが、両者を比べてみたかった。 

吉野家の方が高い(648円+税)にもかかわらず、松屋の方(590円+税)より肉の量が少ない。これは大きなマイナスポイントである。 また、豆腐が1つしか入っていない(松屋は2つ)。ただし、豆腐は温かい。「松屋」の豆腐は冷たかった(客に出す直前に入れているからだろう。煮込まなきゃ)。白菜はたくさん入っているが、すき焼きに白菜というのはどうなのだろう。割り下が水っぽくなるからいらないのではないか。お新香が白菜だからかぶっている。葱は入っているが、小さい。ざるそばの薬味みたいだ。もっとざっくり大きく切らなくちゃ。うどんが入っているのは嬉しいが、量が不足だ。味噌汁は付いていないが、なくていい。「松屋」は付いているが、薄くて美味しくない。

トータルでいえば、「松屋」の勝ち。

 2時、就寝。


10月31日(木) 晴れ

2019-11-01 11:00:37 | Weblog

8時半、起床。

トースト、ベーコン&エッグ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

今日の『スカーレット』。医学生の圭介が「荒木荘」を出て大学の寮に引っ越した。恋人のあき子が「荒木荘」の話(=喜美子の話)ばかりする圭介に焼き餅を焼いて、「荒木荘」を出てほしいと言ったからだ。喜美子のことを「女中」呼ばわりして見下した感じのあき子に対して圭介は不快感を示すが、あき子が泣いて謝ると、そんな彼女を愛しく思う圭介だった。圭介が「荒木荘」を引っ越す日、喜美子が圭介の好物のおはぎを作って渡すと、圭介はそれを断る。あき子がおはぎが嫌い(喜美子への嫉妬)だからだ。かくして喜美子の初恋は切ない幕切れを迎えたのであった。そのシーン自体は悪くなかったが、圭介が喜美子ではなく、お金持ちの世間知らずのお嬢様の方を選んだことに呆れた。もっとも圭介には喜美子を捨てて、あき子を選んだという感覚はないのであろう。圭介にとって喜美子は死んだ妹の面影、「かわいい妹」であって、恋愛の対象では最初からなかったということか。

11時に家を出て大学へ。実は私は時間を1時間勘違いしていた。大学院の演習は1時からなので、12時前にに家を出れば間に合うのだが、なぜか11時に家を出てしまったのだ。たぶん昨日、昼休みの時間にゼミ論指導をするとめに11時に家を出た感覚が残っていたのだろう。

12時に研究室に着いて、しかし、朝食をしっかり食べたので、演習の始まる前に昼食をとるきにはなれない。溜まっていた書籍類の領収書を整理をして、個人研究費で処理してもらうべく事務所に持って行く。時給に換算すると数万円に相当する作業で、すきま時間の活用法としては有益なものだった。

3限は大学院の演習。

演習を終えてから「ミルクホール」で購入したパンで昼食。いつもならブレンドコーヒーも一緒に購入するのだが、今日は自分で紅茶を煎れた。紅茶が飲みたかったというよりも、9月の松本旅行のときに「グレインノート」で購入した紅茶のカップとソーサーを使いたかったからだ。 

田中一光作の美しい色合いのカップとソーサーだ。 

同じ色合いのコーヒーカップとソーサーを持っているので、これで姉妹が揃った。 

パンを食べ終えてから、いただきもののお菓子(レーズンバターサンド)を食べる(紅茶は二杯目)。 

この小皿も9月の松本旅行のときに「ガルガ」で購入した金井美和(スミレ研究所)作のもの。 

5限は講義「ライフストーリーの社会学」。今日の回はポピュラーカルチャーの中に「成功の物語」の機能不全を補完するための「幸福の物語」が台頭してくる大正期の話で、講義全体の流れの中でとても重要な回だった。聴き逃した学生はテキスト第6章をよく読んでおくこと。

講義を終えて、AV器機の片付けをしていると、「スマホの忘れ物がありました」と学生が教卓まで届けに来た。私が事務所に届けておくよと受け取ってしばらくして「スマホの忘れ物ありませんでしたか?」と別の学生が強張った表情で教室に戻ってきた。「あるよ」とスマホを見せるとホッとした表情になった。また、別の学生がやってきて楽譜の忘れ物はありませんでいたかと尋ねてきた。ひとつ前の4限の授業だったそうだ。落し物は事務所に届けられていることがあるので、事務所に行くよう指示しようと思ったが、今日はもう事務所は閉まっている(学生は入れない)ので、私が行って聞いてあげるよと事務所の入口の前で待っていてもらう。楽譜は事務所に届いていた。私自身がよくいろいろなものをいろいろな場所に忘れたり落としたりして、それがちゃんと戻ってくるという経験をたくさんしているので、彼らのホッとした気持ちはよくわかる。

講義の後、研究室でゼミ志望の学生との面談をして、6時半に大学を出る。スマホに同僚のA先生からメッセージが入っていて、今日の2限に38AV教室(私がさきほど講義をしていた教室)に上着を忘れてしまったかもしれないのですが、教卓の付近にありませんでしたか、とあった。あらま。上着には気づかなかった。4限の忘れ物(楽譜)が事務所に届いているのだが、2限の忘れ物も事務所に届いているのではないかしら、と返信しておく。みんなよく忘れ物をする日だな。秋は忘れ物の季節なのだろうか。研究室を出るとき、自分も何か忘れ物をしていないか、確認する。

7時半、帰宅。

タラコの昆布巻き。う~ん、禁断の魚卵系(尿酸値をアップさせる)ではないか。 

食事をしながら『プレバト』を観る。俳句で立川志らくが名人の仲間入り。消しゴムはんこで千原ジュニアが大作を披露。

2時、就寝。