温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

観海寺温泉 いちのいで会館

2013年04月02日 | 大分県
 
泣く子も黙る紺碧の温泉「いちのいで会館」。その神秘なる色彩に魅了されて、全国から温泉ファンがわざわざ足を運んでやってきます。かく言う私もその一人。
一の出橋を渡って雲泉寺泉源の前から伸びる一本道の急な坂道を登ります。腰がつらくなるほど急な登りですが、この先に美しい温泉が待っていると思えば、この程度の坂道なんて屁の河童だぜ。


 
やがて路傍に立つ源泉井が目に入り…


 
坂道のどん詰まりにある現地へたどり着きました。画像には記録していませんが、周辺の民家はみなさん自家用の温泉浴室をお持ちなんですね。あぁ、羨ましい。駐車場の片隅には地獄蒸しの蒸し器が設置されていました。
まずは2階に上がって受付を済ませます。拙ブログをご覧の方でしたら皆様ご存知かと思いますが、こちらは入浴のみの利用はできず、お食事と入浴がセットになっており、支払いを済ませてからはまず入浴し、その後にお食事をいただくという手順を踏みます。店員の方はこの手順を実に慣れた口調で説明をしてくださいました。湯上りにお食事をいただく座敷には貴重品用ロッカー(有料100円)が設置されているので、こちらへお財布類を預けてから、露天風呂用の出入口でツッカケに履き替えて屋外へと出ます。


 
お風呂は2つの露天と貸切の家族風呂があり、一般入浴客は2つの露天を利用することになるわけですが、その2つは男女が日替わりとなっており、私が訪問した偶数日は男湯が眺望の素晴らしい「景観の湯」になっていましたので、標識に従って分岐路を右へ向かいました。


 
簡素な更衣小屋で脱衣してお風呂へ出ると・・・
おお! 真っ青だ! 何て美しいコバルトブルーなんでしょう! プールのようなコンクリ造のデカイ槽に美しく青色に濁るお湯が湛えられていました。
しかも先客が誰もいないぞ! そうなのです。この日はいちのいでのお湯を独占できたのです。


 
この時は天気にも恵まれ、別府や大分の市街、国東半島、別府湾や豊後水道、更には対岸の四国まで一望できました。天高く突き出ている塔はコンベンション施設の「ビーコンプラザ」。


 
青い空に、青い海、そして碧いお湯。
温泉界のジャパン・ブルーとは、いちのいで会館のお湯を指していると断言しても、誰も異論は無いでしょう。


 
源泉投入口からはコンクリの擁壁に這わせる感じで激熱のお湯が注がれていますが、投入量が絞られている上に湯船の表面積が広いためか、いつまでも長湯できてしまうほどぬるめの湯加減でした。浴槽は胸下までの深さがありますので、足を滑らせて溺れないよう要注意。
お湯からは粉っぽい味と塩味が、そして噴気孔の火山ガス的な硫黄臭やタマゴ臭が感じ取れました。メタケイ酸が多いためか心地良いスベスベ浴感も得られますが、このメタケイ酸の多さが独特の美しい青色を生み出しているのでしょうね。



興奮のあまり、ついつい自己撮り。
いつまでも浸かっていたいなぁ。
1時間ほど頭を空っぽにしながら景色を眺めてお湯に浸かっていましたら、やがてグループ客がやっていましたので、これを良い機会にお風呂から上がって、お食事をいただくべくお座敷へと戻りました。



この日は「だんご汁定食」のみの受付でしたので、お座敷のお客さんは皆さん同じ物を口にしていました。座敷に戻って店員さんに一言告げますと、食事の準備をしてくれます。
お膳の右側に写っている大きなどんぶりは大分県の郷土料理であるだんご汁、その左にはおにぎり、そして両者に挟まれて配されているのは、今や大分県を代表するB級グルメとなった唐揚げであります。いずれも実に美味い。
お湯佳しお食事佳し。ブリリアント!


ナトリウム-塩化物温泉 100.0℃ pH8.3 動力揚湯 溶存物質3.303g/kg 成分総計3.303g/kg
Na+:880.5mg(82.38mval%), K+:130.5mg(7.18mval%), Ca++:70.0mg(7.51mval%),
Cl-:1493mg(85.49mval%), SO4--:248.9mg(10.52mval%), CO3--:40.5mg(2.74mval%),
H2SiO3:346.6mg, HBO2:45.2mg,

「雲泉寺橋」バス停より徒歩5分、もしくは「明豊キャンパス前」バス停より徒歩12分(1.0km)
大分県別府市上原町14-2
0977-21-4728

11:00~17:00(土日祝は10:00~)
入浴にはお食事の注文が必須。
「景観の湯」は奇数日は女湯、偶数日が男湯となります。

私の好み:★★★
コメント (2)
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