最近、好んで読んでいる風野真知雄の著作をさらに一冊。2014年の『沙羅沙羅越え』。
これは戦国時代の武将、佐々成政(さっさ なりまさ)を主人公にした作品。成政が富山に領土を持ち、豊臣秀吉と対立していた頃の物語になる。成政40代後半ころの話だが、人間的に成熟しすぎて描かれているようにも感じられる。が、このブログですでに紹介した他の著作に比べると、一人の武将の苦悩を通して人間の内面深くを描き出そうとした、文学性の高い読み応えのある作品になっている。作者の思索の深さを感じるような作品。
ちなみに、「沙羅沙羅(さらさら)」とは立山連峰にある峠のことで、成政は雪に閉ざされる冬にこの沙羅沙羅峠を超えて、浜松にいた徳川家康に会いに行ったという説を基に物語は展開してゆく。
これは戦国時代の武将、佐々成政(さっさ なりまさ)を主人公にした作品。成政が富山に領土を持ち、豊臣秀吉と対立していた頃の物語になる。成政40代後半ころの話だが、人間的に成熟しすぎて描かれているようにも感じられる。が、このブログですでに紹介した他の著作に比べると、一人の武将の苦悩を通して人間の内面深くを描き出そうとした、文学性の高い読み応えのある作品になっている。作者の思索の深さを感じるような作品。
ちなみに、「沙羅沙羅(さらさら)」とは立山連峰にある峠のことで、成政は雪に閉ざされる冬にこの沙羅沙羅峠を超えて、浜松にいた徳川家康に会いに行ったという説を基に物語は展開してゆく。