文化逍遥。

良質な文化の紹介。

2022年フランス映画『パリ タクシー』

2023年05月30日 | 映画
 5/28(日)、千葉劇場にて。監督は、クリスチャン・カリオン。
 映画のあらすじや出演者に関しては、リーフレット下にホームページからコピーペーストしておいた。興味深かったのは、歴史と先端技術が混在するパリの景色や、1950年代のフランスの男尊女卑の描写だった。あくまで、映画という作品の中で表現されたことなので、それが現実にどれほど近いのかはわからない。しかし、理解の一助にはなるだろう。ストーリーは、はぼ予想した通りで、特にラストシーンは「やっぱりそうなるのか」とも思ったが、それでも涙を誘われるのは監督の力か。



「無愛想なタクシー運転手シャルルは、金も休みもなく免停寸前で、人生最大の危機に陥っていた。そんな折、彼は92歳の女性マドレーヌをパリの反対側まで送ることに。終活に向かうというマドレーヌは、シャルルに次々と寄り道を依頼する。彼女が人生を過ごしたパリの街には多くの秘密が隠されており、寄り道をするたびに、マドレーヌの意外な過去が明らかになる。そしてそのドライブは、いつしか2人の人生を大きく動かしていく。終活に向かうマダムを乗せたタクシー運転手が、彼女の人生をめぐるパリ横断の旅に巻き込まれていく姿を描いたヒューマンドラマ。」(千葉劇場のHPより)

「不愛想な上にすぐにカッとなるが、家族への熱い愛にあふれているシャルルを演じるのは、フランスを代表する大人気コメディアンのダニー・ブーン。『フランス特殊部隊 RAID』でセザール賞を受賞、本作のクリスチャン・カリオン監督作『戦場のアリア』ではセザール賞助演男優賞にノミネートされるなど、演技派俳優としても高く評価されている。「微笑むたびに人は若返る」など、思わず書き留めておきたくなる言葉で人を魅了するマドレーヌには、最もキャリアの長いシャンソン歌手のリーヌ・ルノー。エイズアクティビストと尊厳死法制化への活動の長年にわたる功績を称えられ、2022年には仏最高勲章であるレジオン・ドヌール勲章を受賞した。俳優としては、『女はみんな生きている』他でセザール賞助演女優賞に3度ノミネートされ、幅広い分野で活躍する国民的スター。
ブーンとルノーは実生活でも親交が深く、ルノーは「ダニーは私の息子よ」と公言している。本編中のシャルルとマドレーヌと同じく、彼ら2人も貧しい労働者階級出身で、ルノーは「これは私の遺言になる映画よ」と宣言しての本作への出演となった。」(作品の公式HPより)

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ローズウッドネック

2023年05月23日 | ギター
 画像は、今年1月に入手したESPのスローバー(Throbber)というギター。と言っても、標準的なタイプではなく、オーダーされた特殊な仕様のもの。オーダーした人が、金が足らなくなったのか、あるいはどこか気に入らないところがあったのだろうか。それは分からないが、使いもせずにESPテクニカルハウスで安く委託販売に出したのを、さらに安くしてもらって買ってきた。ミント・コンディション(ほば未使用な状態)だった。


 トップはハワイアンコア、バックはマホガニー。ホロウ構造になっていて、2.8キロほどで軽い。購入時はフロントにもピックアップが付いていたが、指が当たるので外した。ピックガードは、自分で切って貼ったもの。ピックアップは、すでに2/9のこのブログで紹介したセイモア・ダンカンの「SHPR-1 P-Rails」。リアのみのシンプルなセッティングになっている。


 見ての通り、ローズウッドの指板・ネックで、セットネックになっている。今まで所有してきたギターのネック材は、メイプルかマホガニーで、ローズウッドのネックは使ったことがなかった。もっとも、ローズウッド自体が高価で、それをネック材に使っているギターは少ない。フェンダーでオールローズのテレキャスターが出ていたが、今では高価で入手困難だ。
 ネックの材質には今まで選択の余地が少なかったこともあり、あまり気にかけていなかった。メイプルは堅めだが強度があり安定している、マホガニーは柔らかいが手触りが良く手になじみやすい、と漠然と感じていた程度。今回、初めてローズのネックを使ってみて、「手に馴染みやすく、安定したすぐれた材」と感じた。もっとも、一口にローズウッドと言っても、品質にばらつきがあるだろうし、組み込みの精度にも技術的な差はあるだろう。その点では、このギターは材も木工技術も質の高いものを感じる。

 このところギターの価格が異常に高騰しているが、楽器そのものの価値ではなく、ブランドや有名プレーヤーのモデルなど付加価値で値段が上がっているように感じる。若いギタリスト、特にライブ演奏などを目指すプレーヤーには、見た目や名前に左右されることなく、チューニングの狂いが少ない安定したギターを選択して欲しい。ライブをしていると、外気と室内の温度差などギターに負荷がかかることが多く、それに十分耐えられる楽器が必要になる、と感じることが多い。

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2022年ポーランド・イタリア合作映画『EO』

2023年05月16日 | 映画
 5/14(日)、千葉劇場にて。監督はイエジー・スコリモフスキ。

 ポーランドのあるサーカス団。そこで働く女性カサンドラに大切にされ、共に暮らしていたEO(イーオー)と名付けられたロバ。ある日、動物虐待の疑いをかけられ、サーカス団から引き離されてしまう。映画は、ポーランドからイタリアへと放浪するEOの目を通して、人間の行いの不条理と愚かさを表現してゆく。

 映像表現は見事なものだった。が、リーフレットの様な真っ赤に染まった映像や点滅が多く、あるいは電子音楽を多く使ったりしていて、目まい持ちのわたしには乗り物酔いの様な気分になって観ているのが辛いシーンも多かった。おそらくは、異質なものから見た世界を表現しようとしたのだろうが「ちょっとやりすぎかな」とも感じた。


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ギター弦、高騰中

2023年05月09日 | ギター
 昨年から、主に輸入品のギター弦が高騰している。


 いつも使っているダダーリオのこのエレキギター弦(EXL115 XL Nickel Round Wound Blues / Jazz Rock)が、今サウンドハウスで税込1080円。


 こちらは、同じくダダーリオのアコースティック弦(EJ26 Phosphor Bronze Wound Custom Light)で、やはりサウンドハウスで税込1040円。

 両方ともコロナ前の安い時にはは600円ほどだったので、感覚的には倍近くに感じる。しかも、一部の商品では販売を停止している。この先も、値段が落ち着くようには感じられないし、安定して入荷するか不安だ。もっとも、ブルース系のギタリストは、わたしを含めてあまり弦交換しない人が多い。というのも、真新しい弦は必要以上に高音が出るので、張り替え直後よりも、しばらく使い込んでからの方がスライドした時などに耳障りな音が出なくなってくる、というわけだ。それでも、消耗品が値上がりするのは、つらいものがある。
 一部のパーツ類も入荷が止まっているし、これからは、必要なものがいつでも手に入る、と楽観するのは止めた方がよいようだ。




 わたしの好きな狂歌に「江戸っ子は五月の鯉の吹流し 口先ばかりで はらわたは無し」というのがある。が、ここは千葉公園なのだった。5/6午後、スマホで撮影。

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ダイナミックマイク買い換え

2023年05月02日 | 音楽
 長年にわたり使ってきた、シュアーのダイナミックマイクBeta58が故障。全く音を拾わなくなってしまった。修理に出すと、かなり高額な代金がかかりそうだ。というわけで、安価なヴォーカル用のダイナミックマイクをサウンドハウスで買った。


 ドイツのメーカー「Behringer(ベーリンガー)」のUltravoice XM8500。製品の設計はドイツで、生産は中国。しっかりした作りで、写真のようにハードケースとホルダーが付いて、値段は税込で ¥3,680。注文する時には「さすがに安すぎるかな」とも思ったが、また急な故障があったら、これを予備にしておいてランクの高いものを別に購入してもいい、とも考えていた。が、使ってみてビックリ「これなら十分使える」と感じ、考えていた品質をかなり上回るものだった。

 レコーディングを始めたのは40年程前になるが、その当時は定番と言われたシュアーのヴォーカル用ダイナミックマイクSM58 が2万円以上しており、4~5千円のマイクはオモチャ程度の品質しかなかった。それが今はSM58も1万数千円円ほどで買えるし、録音機器の価格は全体に下がっていて求めやすい。今回購入したこのXM8500などは、Beta58の現在の価格に比べて5分の1以下だ。シュアーのマイクに比べると、さすがに音抜けは落ちるが、コストパフォーマンスの高さには驚かされた。レコーディングやネット配信あるいはライブで自分のマイクを利用する人が多くなり、生産数が多くなってコストが下がっている、ということだろう。今の若い人たちが、正直言って羨ましい。



 千葉公園のツツジ。4/27(木)朝、スマホで撮影。ツツジとサツキの違いがわからないけど、五月(さつき)と言うくらいだから旧暦の5月(今の6月)頃に咲くのがサツキだろう・・と思ってツツジにした。

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