文化逍遥。

良質な文化の紹介。

ダイナミックマイク、LEWITT「MTP440DM」

2024年06月04日 | 楽器・エッセイ
 昨年、シュアーのヴォーカル用ダイナミックマイク「ベータ58」が故障して、ベーリンガーの安めのヴォーカル・マイクを買って使っていた。が、やはりシュアーの奥行きのある音質には届かず、ベータ57のグリルを換えてヴォーカル用に使うことにして、楽器用のダイナミックマイクをサウンドハウスで適当なものを物色して購入した。入手したのは、オーストリアのメーカーLEWITTの「MTP440DM」。シュアーのベータ57にしようか迷ったが、他のメーカーを試してみたくなり、こちらに決めた。11000円ほど。


LEWITTの「MTP440DM」。クリヤーな音質で、またアンプからの音圧にも耐えられるので、エレキギターの録音にも適している。付属のホルダーも使いやすい。


全体にこんな感じで録音している。


こちらは、シュアーのベータ57の先端部グリルをヴォーカル用に換えたもの。グリルは、ベータ58のものを捨てずにとってあったので、それを転用。35年くらい使っている。現在、BETA58用グリルボールだけでも5000円程する。捨てずにとっておいて良かった。

 ヴォーカル用と楽器用、その違いはマイク本体にあるというよりも、先端についているグリルがポップガードになっているかいないか、だ。ポップガードというのは、「パピプペポ」などの発音時に口から出る風圧に、対応するためのスクリーン。これがあるとないでは、かなり違う。楽器用マイクをヴォーカルで使う場合は、別にポップガードなどを使えばよい。あるいは、その方が音質的には良いかもしれないが、セッティングなどに手間とお金がかかる。目的にあったものを選んで使うことで、シンプルで持続性のある活動が出来る。

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アナログリバーブ再評価

2024年05月21日 | 楽器・エッセイ
 今年に入り、けっこう身辺整理が進み、楽器などもヤフオクに出して販売したりしている。その中で録音機材も、コンプレッサーやデジタルリバーブなどを整理した。リバーブに関してはデジタルとアナログの両方を持っていたが、どちらを残すか、かなり迷った末に、結局アリアのアナログリバーブAR-525を残しミキシングなどに使うことにした。

 アナログリバーブは、本体の中にスプリング(バネ)が入っているだけの単純な構造で、ちょっと振動を加えただけで「ボワ~ン」と共鳴してしまい、ハウリングを起こしやすい。が、音質は暖かく、音圧とレベルをうまく調整すれば、デジタルではシュミレート出来ない良い音になる。35年ほど前に買ったのだが、その時にはすでに製造は終了していたように記憶している。少しガリが出るツマミもあるが、ヒューズも交換し、まだまだこれからも現役で使えそうだ。

 写真の様に、トラックダウン出来るようにセッティングし改めて音出ししてみると、その良さを再認識した。デジタルのようにクリヤーな音質ではなく、また、様々な残響パターンを設定できるわけではないが、わたしのようにアコースティックな音を重視する者には貴重な機材だ。ついつい、リバーブのレベルを上げて強くかけたくなるが、そこを我慢して控えめに使うのがコツ。


中央がアリアのAR-525。背面にもジャック接続できるようになっており、正面パネル側の接続が優先になる。なので、裏側は録音機器に接続しておいても、表側のジャックを使えばエレキギターのアンプ代わりに使える。上は真空管ミキサーで、サミットオーディオのTMX-420。熱を逃がすためのファンが横に付いており、その音が結構うるさいのが少し難点。意外と知られていないが、真空管の寿命は長く長期間の使用に耐える。アナログリバーブと共に、アナログミキサーも死ぬまで使いたい。

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ロールアップピアノ

2020年10月05日 | 楽器・エッセイ
 以前から欲しかった「ロールアップピアノ」というものを買った。その名のとおりで、クルクルと巻いてしまえる。主に、「ヴォイシング」を学ぶためだ。まあ早い話が、音と音とをどの様にぶつけるか、ということだが、それを勉強するにはやはり鍵盤が一番だ。ピアノやオルガンは場所を取りすぎるし、ピアニカでは鍵盤数が少なすぎる。そこで、場所を取らず、ある程度の鍵盤数があるという、言わば矛盾を解決できているのがロールアップピアノ、というわけだ。すでに発売されてから、ずいぶんと経つが、価格も下がり機能も充実してきたのでヨドバシカメラで6500円ほどで買い求めた。10パーセントのポイントも付いてくるので、実質6000円ほどだが、USB充電コンセントは別売。


 「smaly」というメーカーの製品で、鍵盤数は61。音色数は128で、リズムパターンも128。デモ曲は45。正直言って、そんなには要らないし、「拍手」だとか「鉄砲音」なんてのもあるが、そんなの使う人がいるのかねえ。それよりも、鍵盤のタッチが今一つ鈍いので、基本構造にお金をかけて欲しかった。まあ、それでも値段を考えれば、仕方ないげどね。あくまで、携帯に便利な練習用の機材、と考えた方が良い。若い頃、仕事で地方を回り、ビジネスホテルを泊まり歩いた。あの頃、こういうものがあったら、夜ホテルでヘッドホンを使って練習できたので良かったなあ。その頃だったら、おそらく数万円出してでも買ってた。


 こちらは、巻いた状態。88鍵のタイプもあるようだが、このくらいでちょうど良い感じ。仮に、上達出来たらキイボードかエレピにしたいところ。が、起き場所がないなあ。

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尺八、2尺3寸管

2017年02月12日 | 楽器・エッセイ
 最近、下手ながらも尺八を吹いていると、なんとか音になってきた。続けてみるもんだ。

 そうなると、低い音の出る長めの尺八が欲しくなり、2尺3寸のものを買った。基準となる長さが1尺8寸なので「尺八」と云うが、音の高低により異なる長さがある。たとえて言えば、サクソフォンにも低い方のバリトン・サックスからテナー、アルト、そしてソプラノ・サックスといったように担当する音域により使い分けられるのようなものだ。基準となる1尺8寸管の全ての孔を塞いだ音がDで、1寸異なるごとに半音変わる。たとえば、1尺7寸管だとD♯、1尺9寸管はD♭(C♯)になる。ただし、これは極めて大事なことだが、もとより西洋音楽の音程に合わせて作られた楽器ではないのでA音=440hzというようなピッチがあらかじめ決められているわけではない。あくまで目安。現在では、伝統音楽以外の楽器と共演する時などは西洋音階に合わせるため、音により微調整をして演奏する。具体的には、メリ・カリと呼ばれるもので、首というか顔を上下させて音程を微妙に変える。わたしは、もちろんそこまで出来ない。1寸異なるごとに半音変わる、というのもあくまで大よそのこと。今では、その誤差を可能な範囲で修正した「正律管」というタイプも出ている。



 長さの比較のため1尺8寸管の尺八と並べた写真を撮ってみた。右が今度買った管。正律管なので実際の長さは2尺4寸近くある。基準音はAになり、1孔からラA-ドC-レD-ミE-ソG-ラAとなる。つまり、1孔からだとマイナーのペンタトニック、2孔からだとメジャーのペンタトニックになる。半音等を出す時には、孔を塞ぐ範囲を変えて、半開などにする。
 今回入手した尺八の材質は「合竹」と云われるもので、竹を原材料にした合板。最近は、楓などの木材を使ったものも出ていて、本物の竹に比べるとかなり安く手に入る。本物の竹で2尺3寸だと、安いものでも20万円近くはするだろう。合竹では、その4分の1くらいで、木だと5分の1くらいの値段になる。ちなみに、写真左の尺八は市原市の福田さんという制作家の手による竹のものだが、展示中に乾燥により亀裂が入ったものを修復・調整して安く売りだされていたもの。それをさらに値引きして譲ってもらった。3万円で少しおつりが来るくらいだったか。わたしには、それで十二分だ。

 2尺3寸の長さでも音は出しにくくはなく、予想していたほど重くなかった。しかし、孔まで遠いのでおさえにくく、吹口に対する口の位置がずれやすい。孔の位置をもっと吹口に近くすれば良い、と思うかもしれないが、それだと音が合わなくなる。手の長い人でないと無理そうだ。がんばって練習したい。


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津田沼の楽器店

2016年03月06日 | 楽器・エッセイ
 昨日3/5(土)船橋に話芸を聴きに行ったので、電車で行く途中の津田沼で降りて、久々に石橋楽器や丸善書店に寄ってみた。
丸善は相変わらずだったが、驚くほど変わっていたのは石橋楽器。売り場面積を縮小して、展示してある楽器はほとんどが中古商品になっていた。もちろん、弦やパーツなどは新品だが、ギターやベースなどは基本オールドになっていた。それでも、見た目は新しいし種類も豊富で、一見しただけでは中古楽器を展示してあるようには見えない。あまり使わずに売ってしまう人が多い、ということだろうか。「買ったけれど使わないので売れるものなら売ってしまおう」とか、「グレードアップするのに下取りに出そう」といった感じだろうか。それは、少しさみしい気もするなあ。逆に、使い込んだ楽器は愛着があって使わなくなっても手放す気にはなれないし、弾いた時に生ずるキズなどもあるだろうから買い取り価格も低いだろうし、結果売らないということにもなろうか。

 いずれにしろプレーヤーにとっては、たとえ中古であろうと良質の楽器が安く買えるのはありがたい。反面、そうなると楽器製作者の収入が減少して全体に楽器制作技術が継承されなくなってしまう心配もある。

 千葉市内も以前は、新星堂や山野楽器さらに島村楽器が2店舗など、大型の楽器店が少なからず存在していた。が、今は千葉パルコの中に島村楽器が一店残るのみだ。そのパルコも今年11月には撤退予定で、島村は別の場所に移転すべく引っ越し先を探しているという。どうなる事やら。インターネットの時代になって、街の商店が少なくなるのもある程度は仕方ない。が、楽器などは、どうしたって自分の手で弾いてから買いたいものだ。ネットで買って自分に合わないからと、売り払う人も多いのだろうか。クーリングオフ制度は「訪問販売」に適用されるが、「通信販売」には適用されない。返品できないなら売ちゃおう・・・そうだとしたら、安易、と言わざるを得ない。
 そう言えば、以前は成田の駅から歩いて行けた大型楽器店「サウンドハウス」。ギター仲間と共にショールームを訪れたこともあったが、今は車が無いと行けないところに移転してしまった。安いことは安いが、パーツ以外はネット通販を使う気にはならない。

 船橋での話芸の公演については、ページを改めて書くことにする。

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ネットワークCDレシーバー

2016年02月16日 | 楽器・エッセイ
 昨年11月から我が家も光回線を引き込んだので、ネットワーク・オーディオを使ってみることにした。
取りあえずは、CDプレーヤー、ラジオチューナー、そしてLANからデジタル化された放送を受信できるネットワーク・オーディオなどの機能が一体となったレシーバーの安いものを探して買ってみた。オンキョーのCR-N755という若干古い機種だが、アマゾンで26000円程で購入。


ミニコンポと言われているようなサイズだ。


テレビからも光ケーブルで接続したので、全体にこんな感じ。テレビやDVDなどをそれなりの音質で聴きたかったことも購入動機のひとつ。ちなみに、スピーカーはリサイクルショップで見つけたペアで2500円程のもの。

 使ってみた感想。
「おどろいたねえ、どうも」。
国内の主な放送局をネットで流している「ラジコ」はもとより世界中の同様な局の放送がすでに200以上プリセットされていて、LANケーブルで接続するだけで、たとえば欧米のジャンル別放送局を聴くことが出来る。落ち着いて考えればインターネットは世界中に繋がっているので、あたりまえの事なのだが、実際にそれが簡単にできてしまうとやっぱり驚き感心する。ただ、受信までに少し時間がかかる。それは、機種の性能によるのかもしれない。写真は、ブルース専門局(ロシア?)の放送を受信しているところ。スマートフォンやUSBメモリーからも各種形式の音源を取り込めるし、これだけの機能を持っているレシーバーがこんなに安く買えるとは・・・知らないところで技術が進んでいくようで怖い気もする。
 音質的には、スピーカーが良いものではないので何とも言えないが、この値段でアンプ機能が付いてスピーカーに出力できるだけでも驚いているので、まあこんなもんでも仕方ないな、というのが正直なところ。

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オープンバック・バンジョー

2015年12月19日 | 楽器・エッセイ
 さて、オープンバック・バンジョー。

 2015/12/12、カワセ楽器にて5弦にスパイク(犬釘)を打ってもらい、ブリッジ・サドルをゲージに合わせて調整してもらった。スパイクは7・9・10フレットにも打って貰ったので、これで主なキイはカヴァーできるはず。あとは、腕次第。しっかり練習することにしよう。


ちょっと見にくいかもしれないが、ナイロン弦に合わせて太めのスパイクを打って貰ったところ。そういうパーツが揃えてあり、預かりではなく、すぐにやってくれるのもカワセ楽器ならではだ。他ではこうはいかないだろう。

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バンジョー用ナイロン弦

2015年12月11日 | 楽器・エッセイ
 現在、一般に使われているバンジョーは主にブルーグラスなどに用いられるスチール弦でリゾネーター(裏側の板)がついているものがほとんどだが、その昔、あるいはその起源から言うとトップに皮を張ったオープンバック(裏側に板のない)バンジョーにガット弦を張っていたのだった。なので、今でも「オールドタイム」あるいは「マウンテンミュージック」と呼ばれている民族音楽に近い素朴な演奏では、やはりオープンバックのバンジョーにガット弦を張っているようだ。自分でもそんな素朴な演奏に挑戦してみたいと漠然と思っていた。が、オープンバック・バンジョーは持っているものの、バンジョー用のガット弦はなかなか手に入らなし、どうしたらうまく楽器に張れるのか、そのあたりも良く分からない。そんな時に、最近ガットに近い音色のバンジョー用ナイロン弦を見つけ、さっそくアマゾンで注文してみた。イタリア製でアキーラAquilaという。


エンドが輪になっていないので、自分で作る必要がある。パッケージにもその方法が書かれていないので、ネットで調べてやってみた。なれない作業ですこし戸惑ったが、なんとか完成。


音色は、なかなか雰囲気があっていい。すぐれた弦と感じもした。素材も単なるナイロンではなく、合成した素材に特殊な加工を施してあるようだ。ただ、今まで張っていたスチール弦より太くなるので、ナットおよびブリッジサドルの調整が必要になる。そこまでは、なんとか自分でやれそうだが、5弦が浮いてしまっていてピッチが合わない。ネックの調整も必要だし、これは楽器店でやってもらった方が無難だ。というわけで、カワセ楽器に近々持っていくことになりそう。最近は東京に行くのも交通費や時間を考えると躊躇して、ネット通販を使ったり、地元で買えるものは多少高くとも近くで済ませていたが、今回は諦めて行くしかないか。まあ、年末のお茶の水に行って楽器街や古本屋街を歩くのも悪くはないだろう。行くたびに街が変わっていくので、面白くもあり、さみしくもある。まあ、仕方ないけどね。

 通販と言えば、今回のアマゾンの買い物では初めて「近所のコンビニでの受け取り」というものを利用してみた。荷物が来る予定があると外出もままならないので試しに使ってみたが、結構便利なものだ。利用した店舗は24時間開いているので、到着のメールが来たら時間を気にせず10日以内に取りに行けばよいのだった。まあ、たまたま利用可能なコンビニが歩いて数分の所にあったので、それで利用できたわけだ。世の仕組みもどんどん変わるなあ。そのうち付いていけなくなりそうだ。

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MTR

2015年02月19日 | 楽器・エッセイ
 今年に入ってから腰を悪くして録音作業も滞っていたが、かなり良くなってきたので少しずつ再開していこうと思っている。
なにしろ、クシャミをしただけで左の下半身に痛みが走るので、まともにギターを弾ける状態ではなかったのだ。椎間板ヘルニアは怖い。

 2000年に作ったCD『原風景』では、全曲を重ね録りや貼り付けの無い「一発録り」で行ったので、次回作は聴いてくれる人が楽しめるようなものにしたいと思い多重録音で作ろうかと思っている。
MTR(マルチトラックレコーダー)は、アナログのオープンテープ8chのもの(写真はhpこちら)とデジタルのハードディスク・レコーダーを持っている。本来なら音質の良いオープンテープ・レコーダーを使いたいところだが、テープがリールに擦れる音をかなり拾ってしまい、それが多重録音で重複されてゆくので、かなりなノイズになってしまう。本格的なスタジオなどでは録音ブースとは別室に置いて使われるので問題は無いのかもしれないが、ホームレコーディングではそうもいかない。
 そこで、ハードディスク・レコーダーを使うことにした。

TASCAM788,8tr MTR,7.5GB

 古いなあ。それもそのはず、買ったのは2002年の6月だ。
これでCD『遠く離れていても』を作ったのだが、音質的にいまひとつ納得できなかった。当時は、内蔵しているエフェクターを使ったので、今度は録音とミキシング機能だけ使って音質的な向上を図ってみようと思っている。はたして、どうなることやら・・・気長に・・・自分でも楽しみながらやれたらいいなあ。

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色付きXLRケーブル

2015年01月03日 | 楽器・エッセイ
昨年末、サウンドハウスで弦を買ったついでにXLRケーブルが足りなかったので少し買うことにした。
以前は随分高いものだったが、自宅でレコーディングする人が増えて需要があるためか今は安く手に入りありがたい。
前は黒しかなかったが、今ではカラーバリエーションも豊富なので赤と白を買ってみた。一目瞭然。使いやすいなあ。



この1.5mのケーブルで、378円。
ほんとうはケーブルにもお金をかけたいのだが・・・なかなかそうもいかないですわ。


今朝は、ここ千葉市でも気温がずいぶんと下がった。
台所の寒暖計で3度だったので、外は0度かそれ以下だったろう。
寒い正月になったが、乾燥した晴天ではある。
雪の多い地方の苦労を想えば、この寒さもなんのその・・がんばってホームページを更新しよう。

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南総尺八、一尺九寸管

2013年03月03日 | 楽器・エッセイ
毎年この時期に千葉そごうデパートで地元の物産展があり、市原市で尺八を製造されている福田さんの「南総尺八」も出ているので見に行ってきた。
すでに福田さんの手による一尺六寸管と一尺八寸管の二本を持っているが、今年はさらに長い一尺九寸管を買ってきた。いつもながら安くしてもらってありがたい。東京あたりの和楽器店で買い求めれば、我が家にある三本を合わせた値段でやっと一本買えるかどうか、という位。

Nansoushakuhati

キイは基準の八寸管より半音下がるのでC♯になる。ただし尺八に限らず和楽器は、クラシック音楽のようにA音が440Hzというように基準となるピッチが厳密に決まっているわけではなく、それほど正確さを求められない。特に尺八は元もとが虚無僧の修行のためのものなので、昔は自ら竹を切って制作することから始めたと言われている。その過程では、基準音ではなく竹の自然な長さを大切にしたように思われる。ただし、このことは音のコントロールがいい加減で良いということではなく、むしろ逆で、五線譜に表せないような音まで感じ取りコントロールしてゆかねばならない、と考えるべきだと思う。
これを西洋的な発想で、合奏時に基準音に合わせた音程を出すには吹き口の角度を変えてフラットさせたりシャープさせたりして合わせる必要がある。これを、それぞれメリ・カリと呼んでいるが、和楽器どうしの合奏ではむしろ微妙なピッチのずれこそが絶妙な呼吸になって深い味わいとなるように感じる。
いずれにしろ自分ではそこまで行けるはずもなく、なんとか音を出せたことを喜んでいる程度だ。


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スピーカーユニット交換 Fostex-FE168EΣ―その2

2012年12月09日 | 楽器・エッセイ
先週交換したスピーカーの話、つづき。
中高音が良く出るのはいいのだが、それゆえかどうも音が硬い。
アンプのイコライザーで少しトレブルを落としてみたが、イメージと違って気の抜けた音になってしまう。
そこで、吸音材を入れてみることにした。

Sp2

吸音材と言っても特別に専用のものを買ったわけでなく、クッションの余りを転用しただけ。
結果としてエッジが少し丸くなったようだ。が、2本のスピーカーの片方だけに吸音材を入れて他方には入れていない状態で聞き比べた場合で、どちらに入っているのか明らかな違いが判るか、というと自信は無い。その程度のものだが、まあ、なにもやらないよりはマシといったところ。いずれにしろ、このスピーカーユニットはアコースティックな音楽向きで、特にピアノやギターの生音の再生音は良く抜ける。

我ながら、雑な作りのエンクロージャーだが、自らの手で作り上げた物が部屋に有るのは良いものだ。
完璧なものよりも、不完全なものこそが心を落ち着かせる時もあるのだ。


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スピーカーユニット交換 Fostex-FE168EΣ

2012年12月01日 | 楽器・エッセイ
2010年の暮れに自作のエンクロージャーにつけるスピーカーユニットを交換したが(2010/12/18ブログ参照)、こちらは別の自作エンクロージャー。仕事が暇な時に家にあった板を適当に切って、2010年にはずした古い16cmフルレンジスピーカーをつけていた。いいかげんに作ったのだが、けっこういい音がするので、品質のいいスピーカーに交換することにした。

Oldspeaker
20年以上使った古いフォステックスの16cmフルレンジスピーカー。
さすがにコーンが劣化して音質が落ちている。

Speaker1
新たに購入したフォステックスの16cmフルレンジスピーカー。
バックロードホーン向けに設計されているという。

Speaker2
箱の裏側。
中に仕切りがあり、音が回り込んで裏に出てくるようにした。それには訳があるのだが、長い話になるのでいずれまたの時にする。それにしても雑な作り。音さえ良ければそれでいいのだが、少し恥ずかしい。

Speaker3
古いスピーカーをはずしたところ。長い間ごくろうさまでした。

Speaker4
完成。

口径が16cmで箱が小さいこともあってか、どうしても低域のふくよかさには欠ける。が、中高音から高音にかけての抜けはとてもいい。人の声や楽器の音がとても自然に聞こえる。
フルレンジのスピーカーはコンデンサーを使う必要がないためバランスにすぐれ、特に録音した音のモニターにはこれが最適と感じさせてくれる。


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バンジョー修理

2012年04月06日 | 楽器・エッセイ
昨日4/5(木)は、バンジョーの修理のためお茶の水のカワセ楽器に行った。
1弦の10フレットあたりの音が出なくなった。12フレット以降が少し浮いてきているようだ。
フレットの打ち直しが予想されたので、預かり修理になると思っていたのだが、2時間くらいで出来るという。
助かるよなあ。録音に使いたかったので、はやくやって欲しかったのだ。
さすがにプロショップと言われることはある。

修理してくれている合間に上野に行った。
折しも桜が満開、花見ですごい人。
人混みは嫌いなので、上野公園の桜はパスして国立博物館へ。
土偶と埴輪、大好き。じっと見ていると吸い込まれそうになる。
不思議に思うのは、土偶も埴輪も体形が子どもに近いことだ。
手や足が短く、頭部(顔)が大きい。
そのあたりが、理想的な体形といわれるギリシャ彫刻などと大きく違うところ。
写真を撮りたかったが、撮影は禁止なので仕方がない。

桜の季節ということで、いつもは閉鎖されている国立博物館の裏庭が解放されていた。携帯で撮影。

Pa0_0002
もとは、寛永寺の境内だったと言われている。
今は実に静かな風景だが、維新の頃には彰義隊が立てこもり明治政府軍と激戦がおこなわれたところでもある。

さて、バンジョー。
約束どうり2時間で出来ていた。
問題のあるフレットをはずして掃除、打ち直して調整した後、ネックも調整したという。
音もきれいに出るようになりました。うれしい。
預かりになると、千葉からお茶ノ水まで行く時間と交通費が倍かかるわけで、その意味でも助かった。
それにしても、バンジョーは重い。
帰ってきて、ケースに入れたまま測ってみたら9Kgもあった。
ギターの倍近い重さだ。
これでは仮に電車で移動すると、ライブに行くまでに重さで指が動かなくなりそうだ。
もっとも、そんなことは予定も実力も無い。


さらに、ついで、と言っては悪いがマスターのOMでメイプル材のギターがあったので試奏させてもらった。
メイプルで小さめのボディーなので、高音の強い硬い音なのかなと思った。
が、弾いてみると思いのほか低音が出てバランスも良かった。胴が深い構造の為だろうか。
ネック材もメイプル。
最近はネックにするような良いマホガニーが不足しているという。
中米(特にホンジュラス)当たりでは伐採しすぎたのだろう。
個人的な感想だが、メイプルネックの方が強度があり安心して使える感じがする。が、マホガニーネックの方が長時間弾いても疲れないように思う。まあ、一長一短だろう。

トップのスプルースも目が詰まっていて良質だし、バックやサイドにはトラ目も出ている。
これだけの材を使って168000円はお買い得だなあ。
フトコロがあたたかければ手が出そう。
ネックの形状は細めのUで、弦高はかなり低めにセットされている。
フィンガーピッカー向きといえるだろう。






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南総尺八

2012年02月25日 | 楽器・エッセイ
以前から持っていた尺八(ホームページに写真あり)を少しずつやっていたのだが、なんとか音が出せるようになってきたので調のちがう尺八を手に入れることにした。今まで所有していたものと同じ、千葉市の南隣の市原市に工房を構える福尾 毅童さんの手によるもので、千葉のデパートで「千葉の物産展」に出品されていた物から自分に合ったものを選んできた。

Shakuhati
一尺八寸管で、キイはDになる。すなわち、一番下の1孔からだとDのマイナーペンタ、2孔からだとFでメジャーのペンタトニックになる。半音などを出す時には孔の開き方を微妙に調整する。また、吹き込む息の強さ・角度により音程が変化する。そこが、尺八の難しさでもあり奥深さでもあり、楽しさでもある。
なかなかきれいな尺八だが、一部に割れがあったため手直しして漆で仕上げたという。
指摘されなければ分からない程の修復だが、その分値段を安くしてくれた。職人気質。
そうでなくても安いのに、さらなる値引きで東京あたりの和楽器店の値段の半分以下。たすかるなあ。
吹き方の簡単な指導もしてもらったし。
福尾 毅童さん、ありがとうございました。

練習して、次は長い管を吹きこなせるようになってみたい。


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