毎年夏になると、戦争関連の優れたドキュメンタリーを放送するETV特集。今年も、記録や証言を時間をかけて収集し緻密に精査・編集された作品が放送されている。特に、8/25(土)夜11時から放送された『隠されたトラウマ~精神障害兵士8000人の記録』は、良く出来ていた。
戦闘によって精神に障害を負い、痙攣を起こしたり歩行が困難になり内地に送還され入院していた兵士たちの記録。兵士たちが入院していたのは、現在の千葉県市川市にあった「国府台(こうのだい)病院」で、カルテなどは戦後焼却命令が出ていたが医師達の尽力で秘密裏にドラム缶に詰められ保存されていたという。8000人分の診療記録だが、極めて貴重な史料だ。もともと素朴な生活をしていた庶民が、殺し殺される極限状態に急に置かれるわけだから、精神的に正常ではいられるわけもない。軍は戦争を遂行する上で、それを極秘にしていたのだ。8000人分というのは氷山の極一角にすぎないだろうが、今に伝わっていることは奇跡的だ。重要文化財として管理すべきレベルの史料だ。
戦闘機からの機銃掃射を被弾した場合などでは、人の体は粉々に飛び散り、内臓の破片が周囲に飛び散って残っただけだったとも言われてる。敵機を撃墜するだけの威力を持った機関砲から出る銃弾をまともに浴びればそうなるのも必然だ。それを目の当たりにして精神の均衡を保てるわけもない。補給さえも断たれた南方などでは、おそらく精神障害兵士達は置き去りにされたか、あるいは大声を出すものなどは秘密裏に銃殺されたかもしれない。現代兵器による戦闘とはそういう残虐さを内に含んでいる。
こういう番組を夜の遅い時間に、1時間の枠で放映するのはもったいない。おそらく、かなりな部分が編集の段階で割愛されていると思われる。NHKも、やろうとおもえばやれるんだから、わけのわからないテレビドラマなどは止めて、良い番組を良い時間帯にしっかり放映してもらいたい。
戦闘によって精神に障害を負い、痙攣を起こしたり歩行が困難になり内地に送還され入院していた兵士たちの記録。兵士たちが入院していたのは、現在の千葉県市川市にあった「国府台(こうのだい)病院」で、カルテなどは戦後焼却命令が出ていたが医師達の尽力で秘密裏にドラム缶に詰められ保存されていたという。8000人分の診療記録だが、極めて貴重な史料だ。もともと素朴な生活をしていた庶民が、殺し殺される極限状態に急に置かれるわけだから、精神的に正常ではいられるわけもない。軍は戦争を遂行する上で、それを極秘にしていたのだ。8000人分というのは氷山の極一角にすぎないだろうが、今に伝わっていることは奇跡的だ。重要文化財として管理すべきレベルの史料だ。
戦闘機からの機銃掃射を被弾した場合などでは、人の体は粉々に飛び散り、内臓の破片が周囲に飛び散って残っただけだったとも言われてる。敵機を撃墜するだけの威力を持った機関砲から出る銃弾をまともに浴びればそうなるのも必然だ。それを目の当たりにして精神の均衡を保てるわけもない。補給さえも断たれた南方などでは、おそらく精神障害兵士達は置き去りにされたか、あるいは大声を出すものなどは秘密裏に銃殺されたかもしれない。現代兵器による戦闘とはそういう残虐さを内に含んでいる。
こういう番組を夜の遅い時間に、1時間の枠で放映するのはもったいない。おそらく、かなりな部分が編集の段階で割愛されていると思われる。NHKも、やろうとおもえばやれるんだから、わけのわからないテレビドラマなどは止めて、良い番組を良い時間帯にしっかり放映してもらいたい。