文化逍遥。

良質な文化の紹介。

市原湖畔美術館

2019年11月29日 | アート・文化
 11/26(火)、友人夫妻の車に便乗して千葉県市原市の高滝湖畔にある「市原湖畔美術館」に行ってきた。「民俗学者・宮本常一に学ぶ」という企画展が来年1月13日まで行われている。宮本常一(1907-1981)は山口県周防大島出身の民俗学者で、日本全国を徒歩で回り、膨大な資料を残した。著作も多く、特に、今は岩波文庫に入れられている『忘れられた日本人』は、日本の民俗学の遺産、と言ってもいい作品だろう。わたしが最初に読んだのは30年以上前だが、長年探していたものに出会えた、そんな気がしたものだった。




 展示内容は、直筆のノートや宮本が使ったカメラなど興味深いものも多かったが、正直言って物足りない気もした。特に写真に関しては、撮影枚数が10万枚を超えるとも云われ、大版に引き伸ばしたものが多数見られると期待していたのだが、実際の展示は少ない気がした。でも、まあ、死後40年近くたってこのような企画展示が行われたことは意義があるのではないかとも思う。


 「高滝湖」。ここは、ダムの建設により出来た「ダム湖」。先月10月25日に台風21号が東海上を進んだ際の大雨の時は、この湖の水位も上昇し「緊急放流」が行われる、との報道もなされたが最終的にはそれも回避された。写真手前に流木のようなものが写っているが、おそらく、大雨の時に上流から流れてきたものと思われる。美術館前庭より撮影。

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「パインウッズレコード」ホームページ閉鎖

2019年11月26日 | ホームページ
 ホームページを2005年から続けてきたが、サーバに登録してあったクレジットカード情報を更新するのを忘れて閉鎖になってしまった。もちろん、復活することも出来るのだが、これを機に止めることにした。というのも、今使っているパソコンはウィンドーズ7の32ビットで、来年1月には更新サービスが終了になり、パソコンを買い替える必要も出てきた。今使っている各ソフトも32ビット版で、いずれ62ビット対応にバージョンアップするか、新しいものに換えていく必要がある。ホームページ作成ソフトも同様で、今のままでは使えない。時間も金ももったいないし、ブログやフェイスブックで最低の情報発信が出来ればいいでしょう・・・と言う訳で、「パインウッズレコード」のホームページ閉鎖を決断した。15年続けたので、必要な人には情報が届いているだろう、と思いたい。

 これ以降は、時間の許す限り、ブログやフェイスブックの情報をさらに充実させる形で続けていくつもりではある。

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2016年イラン映画『少女は夜明けに夢を見る』

2019年11月21日 | 映画
 11/18(月)、神保町岩波ホールにて。2時半からの上映で観客は40人ほどだった。監督は、メヘルダート・オスコウイ。イランの少女更生施設に保護されている少女達を追い、時に監督がインタビューする、という形式のドキュメンタリー作品で、当然ながら言語はペルシャ語。







 カメラは、少女更生施設の内部に終始する76分の作品。施設での撮影許可が下りるまで7年かかった、とリーフレットにある。英題は『Starless Dreams』になっている。直訳すると「星も見えない闇夜の夢」となる。叔父に3年間性的暴行を受け続けたという少女の一人が、インタビューを受けた中で「将来の夢は?」と訊かれ「死ぬこと」と答える。おそらく、英題はそれを念頭に置いているように思われる。
 重い作品だったが、見るべき価値は高い。ペルシャ以来の歴史と文化もあり、資源の豊かな土地の中で、貧困にあえぎ薬物や売春や窃盗に走る少女達が少なからずいる現実を突き付けた佳作と言えよう。ただ、できれば少女達の家族などが暮らしている環境など、塀の外での映像も見たかった。

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2019/11/15、「フォーク・de・ナイト」

2019年11月18日 | ライブ
 千葉のライブハウス「リンゴ」で、11/15(金)夜に行われたオープン・マイク「フォーク・de・ナイト」に久々に参加してきた。
 この日は、ギルドの12弦ギターを9弦にしたものを使って、カントリー・ブルース3曲を演奏した。演奏曲は以下のとおり。

1、古書店街のロック(オリジナルギター独奏曲)
2、Sliding Delta
3、Key To The Highway

 2曲目の「Sliding Delta」は、ミシシッピー・ジョン・ハートのオリジナル。ちなみに、Sliding Deltaとは、ミシシッピー州のデルタ地方を滑るように走る汽車を意味していて、ギターは汽車に乗っているような感じを出して弾く。聴いてくれた人が、「すごい良い音してましたねえ」と言ってくれたので、社交辞令半分としても、まあうまくいったのかな、と感じている。

 この演奏の後プロギタリストのM君が来店したので、ブルースのスタンダードな数曲を一緒に音合わせしたりして楽しく過ごさせてもらった。

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わたしのレコード棚―ブルース79、Slim Harpo

2019年11月15日 | わたしのレコード棚
 ブルース・セッションをやるようになってから、アーバン・ブルースやリズム・アンド・ブルースを演奏する人が多いので、勉強のためにモダンなブルースを聴くことも多くなった。
 モダン・ブルースというと、どうしてもシカゴの「チェス」レーベルなどで活動した人達を思い浮かべるが、それ以外にも西海岸や南部で活躍した人も多い。今回は、深南部であるルイジアナの人で、「EXCELLO(エクセロ)」というレーベルに多くの録音を残したスリム・ハーポを取り上げる。


 実はこの2枚組CDは、最近買ったばかり。1957年から1969年までに、「エクセロ」に残した44曲が入っている。初期の頃はリズムもシャフルでブルース色が強いが、後期になるとラテン系のリズムを使った曲なども多くなり、声もギターもやわらかい感だし「リズム&ブルース」という色合いが強くなる。後のロックやソウルに与えた影響も大きく、ローリング・ストーンズやオーティス・レディングがハ―ポの曲を取り上げている。

 本名はJames Mooreで、1924年1月11日ルイジアナ州バトン・ルージュに生まれ、1970年1月31日に同地で亡くなっている。46歳の若さだったが、心臓麻痺だったらしい。また、ハーモニカを巧みに吹くこともあり「Harmonica Slim」とも言っていたらしい。上のCDジャケットの写真左側には、ハーモニカをホルダーに掛けて演奏している姿が見えている。

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「ライト」ブルース・セッション2019/11/2

2019年11月11日 | ライブ
 書き込むのが少し遅くなったが、11/2(土)、千葉市のライブハウス「ライト」で毎月第1土曜に行われるブルース・セッションに参加してきた。
 この日は参加した人が少なく、6曲を演奏した。4曲しか用意していなかったので、最後の2曲はあまり決まらなかった。いつでもニーズに対応できるように練習しておきたいものだ。

演奏曲は以下のとおり。

1.Stranger Blues
2.Steady Rollin' Man

3.Crossroad Blues
4.Take A Little Walk With Me

5.何も欲しくないよ今は
6.Divin' Duck Blues(オリジナル日本語歌詞付き)

 この日は、クリップ・チューナーの電池は切れるし、弦は切れるし、ギターのシールドケーブルに引っかかって転びそうになるし・・・なんとも複雑な一日だった。が、それも良い経験と捉えて次に活かしたい。

 次回は、12/7(土)午後7時開始予定で、わたしも可能な限り参加するつもり。

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2019/11/4、千葉市稲毛人工海浜

2019年11月07日 | まち歩き
 11/4(月)、自転車で稲毛人工海浜まで行ってきた。穏やかな秋晴れで、振り替え休日だったので排ガスなどで空気が汚れておらず、見晴らしが良かった。


 撮影位置から北の方向で、写真右奥に幕張メッセなどがある。


 こちらは、もう少し西に当たる東京の方向。良く見ると中央上にスカイツリーが写っている。撮影したのは午後2時過ぎだったが、平日だと午後にこのようにスカイツリーが鮮明に見えることはほとんどない。

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加曾利貝塚、2019/11/1

2019年11月04日 | 考古・エッセイ
 墓参の帰りに、加曾利貝塚に寄ってきた。



 特別史跡に指定されてから、再び始まった発掘調査の様子。今年の台風15・19・21号などの影響で、だいぶ樹木や復元された住居などが痛んでいたが、発掘は止まることなく進められているようだ。

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わたしのレコード棚―Peter Ratzenbeck

2019年11月01日 | わたしのレコード棚
 ドイツ系のミュージシャンでPeter Ratzenbeckという人のCDを持っていて、けっこう好きで愛聴している。名前は、ペーター・ラッツェンベックと読めば良いのだろうか。生まれは1955年10月、というからわたしとほぼ同年代。また、オーストリアの Graz(グラーツ)という所の生まれらしい。
 ギター・ソロ中心のアルバムだが、ギターの演奏技術だけでなくヴォーカルもなかなか味があり、歌心を感じる。優れたギターリストは多いのだが、技術と歌心を併せ持った人は非常に少ない。

閑話休題―個人的には、技術だけを振り回す芸人が一番嫌いだ。そういう人を聴くなら、下手でも素人の心をがこもった芸を聴いている方がずっと良い。まあ、たとえてみれば、民謡などはプロの歌よりも、田舎のおじいさんやおばあさんの歌う伝統的な歌のほうが深みがあるのと同じようなもんだろう。わたしの亡くなった母は知識や教養などは無い人だったが、房総南部に伝わる子守歌や昔話を聞かせてくれた。その記憶は、表現に関わる者としては、学校で習ったことよりもはるかに貴重で、他の何にも代え難い宝物に今はなっている。



 2000年にドイツのSTOCKFISCH RECORDSというレーベルから出たCD『Preter's Fancy』。全15曲で、内ヴォーカル入りは4曲。その中でも、J.J.ウォーカーの名曲『ミスター・ボージャングル』のドイツ語バージョンが入っているのが面白い。共演しているのは、ギターとドブロでCris Jones、ベースにRalf GauckおよびHans Joerg Maucksch。
 解説には、使われてているギターの種類やチューニングまで書かれている。それを見ると、ノーマル・チューニングは無く、DADGADなど全体に低く落としたチューニングが多い。弦のテンションが緩くなり、弾きやすくなるのが、そのような調弦方法を採る一因になっているようだ。

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