文化逍遥。

良質な文化の紹介。

東京国立博物館 「誕生!中国文明」

2010年07月10日 | アート・文化
 梅雨の晴れ間の7月8日、上野の博物館に行ってきた。写真は平成館。
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 宮城谷昌光さんの中国を舞台にした歴史小説が好きなので、中国最初の王朝と言われる「夏」の遺跡と考えられている所から出土した遺物を含む現在の河南省からの出土品をぜひ見たいと思って母の介護の合間を縫って出かけて行った。夏休み前の平日とあって、すいてて良かった。展覧会で周りを気にせずにゆっくり見られたのは久々だ。それにしても、中国文明というのはすごいもんだ。おもわず震えがきちゃいますよ。4000年前、ろくな道具もない時代のものとはとても思えないものばかり。逆に、夏や商の時代、庶民はどんな暮らしをしていたのだろうか。資源や道具のない時代に後世に残るすぐれたものを作ることが出来るということは、膨大な労力を費やして成し遂げられたとしか考えられない。それを担ったのは名もない職人たちだったろう。そしてその多くは、最後には王の死とともに殉死させられていったに違いない。
 そんなことを思いつつ写真向かって右側の方で展示されている日本の考古展に入って行った。素朴。特に縄文期の遺物は、飾り気が少なく清楚とも言える質朴さがある。特にここの埴輪の収集はすばらしい。40年以上前になるが、小学生のころ母に連れられて京成線に乗り、今は無くなった「博物館前」という駅に降り、今は表敬館と言っている建物のらせん階段を上がったところに展示してあった埴輪に出逢って以来その素朴な造形に心惹かれている。とくに、国宝に指定されている武人の埴輪はいつ見ても感動する。今回は、出土地である群馬県に里帰り中で会えなかったが、埴輪は人と比べてあまり年を取らないのでまた会える時もあるだろう。
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  こちらは、平成館とともに平成11年に開館した「法隆寺宝物館」。あまり知られていないようだが、上野に奈良の法隆寺の宝物300点余りがある。現在の建物が出来る前は設備が悪かったため開館するのは週に一度(たしか木曜日)だけで、しかも雨が降ると湿度が上がるという理由で閉館だった。大学生時代になんとか一度だけ入った記憶があるだけである。今は、月曜などの閉館日以外は開館しているので便利になった。




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