文化逍遥。

良質な文化の紹介。

ジョー・バーデン ピック・アップ two tone

2011年12月31日 | ギター
 思うところあって、ESPのエレキギターBlue Horizonのピックアップをダンカンからジョー・バーデンに交換した。

Blue1

Blue2

 ジョー・バーデンのピック・アップは極めてノイズの少ない表現力すぐれたピック・アップなのだが、高音域に少しクセがあり相性の良いギターを選ぶ必要があるようだ。つまり、音抜けとバランスの良いギターにマウントしなければピック・アップの性能が引き出せない。その点では、このESPのギターは相性が良いと感じられた。良質のメイプルとマホガニーの組み合わせはやはり音質のバランスが優れている。これも試行錯誤を繰り返したであろう先人達の知恵。先人達の汗に感謝したい。
 ちなみにジョー・バーデンのピック・アップには、シングル・ダブルの切り替えが出来る4芯のものと、ここでマウントした2トーンと言われる文字どうりのコイルタップ型がある。2トーンは二つのコイルそれぞれから途中で線を引き出してある。したがって、6芯になっていて、ホットとコールド以外の4本のコードをスウィッチ・ポットなどにつないでハムバッカーに近い音とシングル・コイルに近い音とを切り替えることが出来る。値段は2トーンの方が2割ほど高くなるが、どちらがよいかは好みの問題で、値段が高い方が良いという訳ではない。


 今日は、大みそか。関東地方は、このところ雨らしい雨が降っておらずカラカラに乾燥している。この前いつ雨が降ったか、と聞かれても思い出せない。明日は、お正月。実感が湧かないなあ。

 めでたさも 中くらいなり おらが春 (小林 一茶)

 こういう句が身に沁みてわかるようになってきた。歳かねえ。ちなみに、一茶というと信州のイメージが強いが江戸に居た頃は今の千葉県に知り合いが多く、上総・下総に縁の深い人でもある。
 もう一句、わたしの好きな江戸川柳。

 元日や 今年も来るぞ 大晦日



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エコー・ロケーション

2011年12月25日 | 音楽
 昨夜(12/24)のNHKの放送で、エコー・ロケーションというものを取り上げていた。これは、目の不自由な人が口からチッチというクリック音というものを出して反射音で周囲の物や人の位置を確認する特殊な能力で、現在全米で30人ほどの人がこの能力を身につけているとのことだった。
 実は、アトランタを代表する12弦ギターのブルースマン、ブラインド・ウィリー・マクテル(Blind Willie Mctell,1901-1959)がこの能力を身につけていたと言われている。以前資料を読んでいた時に、マクテルは盲目でありながら街の案内をし、口から高い音を出すことによって人がわずかに動いただけでも位置の変化を知ることが出来た、という話があった。その時は半信半疑で、セールストークではないかと思っていた。エコー・ロケーションという言葉自体は最近のものだろうが、実際にその様な特殊な能力を身につけている人がいることは驚きであり、マクテルがエコー・ロケーションが出来た事を証明する事実でもあった。人の能力は限りないものであることを、あらためて思い知らされた。

 さて、いつの間にか今年も残りわずかになった。今年は、日本のみならず世界的にも自然災害の多い年だった。そして、それに伴う原子力発電所の大きな事故。技術者や官僚が、いかに無責任極まりない連中か厭というほど感じされられた年でもあった。来年度、国の予算の半分は国債などの借金で賄われる。支出の半分が借金なんて、一般市民の感覚からは考えられない。

 高度にデジタル化された社会の中で、量的な世界が重視されすぎて質的な世界が軽んじられた結果の混迷のような気がするが、どうだろう。

 新たな年は、安心して暮らせるよう新たな取り組みを進めたいものである。


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録音作業―その2

2011年12月17日 | 音楽
 母の介護の合間をみて録音作業を少しずつしているが、ギターのピエゾ・ピックアップからマイクアンプに入力すると高音域があまりに強くなり過ぎてどうもうまく行かない。そこで、以前から持っていたL.R.BaggsのプリアンプPARA Acoustic D.Iを使ってみることにした。

Paraaco

 レコーダーからファントム電源が取れるので、マイクは直接入力。音抜けが若干悪くなったように感じるが、予想したほどの音質低下は感じられない。プリアンプも9Vの電池ではなくファントム電源から取ったので、動作が安定し安心して使える。

 PARA Acoustic D.Iは、ライブ用で録音には向かないと勝手に思い込んでいたが、結果としてそんなことは無かった。イコライザーも使いやすいし、音質もピエゾの冷たい感じが無くなって自然な聴きやすい音質になった。値段だけの事はあるなあ。
 これだけの機材で高音質な録音が出来るのだから便利になったものだ。わたしが最初に録音を試みてから30年近くが経つが、その頃に較べれば楽器も機材も安くなった。今の若いミュージシャンがうらやましいくらいだ。


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録音作業

2011年12月08日 | 音楽
今のところ仕事は無いが、新たに出来た曲はあるので録音作業を再開することにした。
まだ試行の段階だが少しずつでも作業を続けていければ、と思っている。

Rec

 本来ならオープンテープ・レコーダーを使いたいところだが、なにしろテープ代がかかる。さらには、セッティングに手間暇を取られる。なので、昨年購入したレコーダーTASCAMのDR-100を使ってみることにした。写真で見て分かるように、コンデンサーマイクとほとんど大きさは変わらない。少し使ってみた感じではWAV形式で24ビット48kのサンプリングレートで録音するとかなり高音質で録れそうだ。この録音モードでは、2GのSDカードで約2時間録れる。仮にオープンテープで38cmのスピードで2時間録音するとテープ代は1万円以上はかかる。
 ご覧のように、このレコーダーにはXLR端子も付いていてファントム電源も供給できる。しかし今回はマイクアンプ(ベリンガーのMC502)を使って、片チャンネルにはマイクを入れ、もう一方のチャンネルにはピエゾPUの付いているギターを使ってライン入力して録ることにした。 最終的には、CDに編集して再生してみなければ納得できる音質で仕上がるかどうか分からない。が、いずれにしろ試行錯誤の繰り返しでやるしかない。

 まあ、誰かがわたしの録音を待っていてくれる訳ではないし、ゆっくり無理せずにやることにしよう。


 話題は変わるが、千葉にあったアコースティック・ギターの専門店「アコ・ハウス」が先月いっぱいで閉店したらしい。弦の種類が豊富にあり、わたしも2度ほど行ったことがある。しかし、千葉の繁華街からは少し離れた小さなビルの3階にあり行きづらく、営業時間も短かった。今は、ネット通販で弦や小物など容易に買える時代になった。これからは楽器店の経営も楽ではないだろう。

 あと、ホームページのCDのページで試聴できる曲をMP3で30秒ほどですが6曲ほど入れました。興味のある方は、聞いてみてください。


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師走

2011年12月02日 | 日記・エッセイ・コラム
 いつの間にか今年も12月になり、それと共に気温もぐっと低くなってきた。
今年は3月に震災があり、日常生活を維持することがいかに大変で大切なことなのかを考えさせられた一年だった。
私の住む千葉県でも太平洋側は津波の被害があり、東京湾側の埋め立て地でも液状化の被害が出た。液状化の被害は、今なお充分に改善されていない。浦安などの東京に近い新興住宅地では資産価値も下がり、多くの人がローンを残しており、住んでいる人達の困難は抱えきれないほどだ。
 福島第一原発の近くでは避難指示が出て、寝たきりの老人が移動中に多く亡くなった。一例をあげると、原発の5Km圏内にあった老人ホームでは、自衛隊の援助で寝たきりの老人をバスに乗せ避難させたが、移動先に着くまで6時間かかり、着いた時には数人の方がバスの中で亡くなっていたという。ウチも母が寝たきりなので、家族の方や医療・福祉関係者のいたたまれない苦しみがよく分かる。仮に千葉市で避難指示が出て、母を移動させなければならなくなった事態など考えただけでもゾッとする。

 核エネルギーを制御するのは、人間には無理なのだ。


 一方で、来年卒業見込みの大学生の就職内定率は昨日のニュースでは70%に満たないという。こちらも、深刻な事態だ。
エネルギーの供給量に不安があり、生産活動も停滞している。ここは、生活の質を考え直す時期に来ていると思う。「グレーン・エネルギー」などという言葉を耳にするようになったが、環境を維持できる循環型の安定した生産活動が出来る社会を築かない限り未来を語る事は難しい。必要以上に悲観的気になることは無い。が、

 現状は、極めて厳しい。


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