7/17(水)千葉劇場にて。監督近浦啓、出演森山未來、藤竜也。
人の心のあり様を表すのに「知・情・意」と言われる。すなわち「知性」「感情」「意志」で、それらの調和がとれた状態が「心の安定」と、いうことになる。
藤竜也が演じる老教授は、かつて「感情」に溺れ家庭を捨て昔の恋人との生活に走り、老いた今、認知症で「知性」を失い「意志」も方向性を無くして、全てが崩壊してゆく。映画の画面は、あえて色調を抑え静かに現在と過去とを往復する。藤竜也の老練な演技はさすがだった。が、認知症だった母の介護と看取りをした経験から言うと、劇中、認知症の人の描き方や介護施設の様子などに違和感を感じた。俳優陣の頑張りが好感を持てる作品なだけに、その点が残念でもあった。
以下は、千葉劇場のホームページより引用。
『卓(森山未來)は、ある日、小さい頃に自分と母を捨てた父(藤竜也)が警察に捕まったという連絡を受ける。妻と共に久々に九州の父の元を訪ねると、父は認知症で別人のようであり、父が再婚した義理の母は行方不明になっていた。卓は、父と義母の生活を調べ始めるが―。第71回サン・セバスチャン国際映画祭のコンペティション部門で藤竜也がシルバー・シェル賞(最優秀俳優賞)を受賞。第67回サンフランシスコ国際映画祭では最高賞のグローバル・ビジョンアワードを受賞。(2023年製作/133分/G/日本)』
人の心のあり様を表すのに「知・情・意」と言われる。すなわち「知性」「感情」「意志」で、それらの調和がとれた状態が「心の安定」と、いうことになる。
藤竜也が演じる老教授は、かつて「感情」に溺れ家庭を捨て昔の恋人との生活に走り、老いた今、認知症で「知性」を失い「意志」も方向性を無くして、全てが崩壊してゆく。映画の画面は、あえて色調を抑え静かに現在と過去とを往復する。藤竜也の老練な演技はさすがだった。が、認知症だった母の介護と看取りをした経験から言うと、劇中、認知症の人の描き方や介護施設の様子などに違和感を感じた。俳優陣の頑張りが好感を持てる作品なだけに、その点が残念でもあった。
以下は、千葉劇場のホームページより引用。
『卓(森山未來)は、ある日、小さい頃に自分と母を捨てた父(藤竜也)が警察に捕まったという連絡を受ける。妻と共に久々に九州の父の元を訪ねると、父は認知症で別人のようであり、父が再婚した義理の母は行方不明になっていた。卓は、父と義母の生活を調べ始めるが―。第71回サン・セバスチャン国際映画祭のコンペティション部門で藤竜也がシルバー・シェル賞(最優秀俳優賞)を受賞。第67回サンフランシスコ国際映画祭では最高賞のグローバル・ビジョンアワードを受賞。(2023年製作/133分/G/日本)』