文化逍遥。

良質な文化の紹介。

2021年フランス映画『秘密の森の、その向こう』

2022年09月29日 | 映画
 9/27(火)千葉劇場にて。監督・脚本は、セリーヌ・シアマ。撮影はクレア・マトン。原題は『Petite Maman』で、直訳すると「幼き母」となろうか。

 物語は、8歳の少女ネリーが、とある老人施設で亡くなった祖母の部屋を片付け、隣室の年寄りたちに別れを告げるシーンから始まる。ネリーの心残りは、大好きなおばあちゃんに、直接「さよなら」を言えなかったことだった。そして、一家はおばあちゃんの暮らしていた森の奥にある小さな家に片付けに向かうのだが・・・。



 この作品には、ヒーローもいなければ、アクションシーンもラブシーンもない。落ち葉の積もる自然豊かな森の中を歩く少女が、いつしか時空を超えて子供の頃の母親と若い祖母にめぐり逢い、この物語が終わる頃、ネリーは祖母に「さようなら」と告げる・・それだけだ・・。が、祖母との永遠の別れを迎えた少女の成長を詩情豊かな映像で静かに語りかけ、観る者に余韻を残す感動を与えてくれる。佳作、と言える。

 この夏の暑さとコロナ感染7波で映画を観るのも久しぶりだったが、地元にこんな作品を上映してくれる映画館があったことを改めて感謝したい。


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また情報漏洩

2022年09月23日 | 日記・エッセイ・コラム
 夏にディスクユニオンから情報漏洩がありフィッシング詐欺メールが頻繫に届くようになったかと思いきや、今度は家具のニトリに不正アクセスがあり会員情報の流出があったという。15万件ほどの顧客情報が外部に流出したらしく、ニトリネットではパスワードの変更を推奨している。何の因果か、わたしが会員登録しているところに不正アクセスが多い。すでに両社ともパスワードの変更を終えたが、アナログ世代としてはけっこう疲れる作業で面倒。デジタル社会の落とし穴。

 とういうわけで、以下に典型的なフィッシング詐欺メールを再びコピーペーストしておこう。

「えきねっとお客様
えきねっとおチームはあなたのアカウントの状態が異常であることを発見しました。バインディングされたカードが期限が切れていたり、システムのアップグレードによるアドレス情報が間違っていたりして、あなたのアカウント情報を更新できませんでした。 リアルタイム サポートをご利用ください お客様のえきねっとおアカウントは 24 時間 365 日対応のサポートの対象となっておりますので、えきねっとお サポートチームにご連絡いただければ、アカウントの所有権の証明をお手伝いします
→ログインはこちら
所有権の証明」


 明らかに、自動翻訳機を使って無理やり日本語に変換している。まあ、見え見えの詐欺メールなので、まだかわいい、と言えるかもしれない。


 全然関係ないけど、秋を感じる「彼岸花」の写真を添付。9/22(木)千葉公園にて。ここは、赤いのと白いのが適度に混ざって咲くのでお気に入りの場所だが、日陰で光が足らずブレ気味。

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西田英史著『ではまた明日』

2022年09月16日 | 本と雑誌
 長年仕事や読書で目を酷使してきた為か目の疲労が激しく、ドライアイもあり、以前のように文庫本などを読めなくなってきた。そこで、最近は図書館で大活字本を借りてきてゆっくりと本を読み進めている。当然、読める本は限られてくるので読書量は少なくなるが、それでも本と向き合う時間を持てるのはありがたい。

 今回紹介するのは、そんな大活字本の中から印象に残った1冊。

 著者の西田英史(にしだえいし)さんは、1975年生まれ。千葉県北部の進学校を卒業した年に「脳幹部グリオーマ」という脳腫瘍に侵され、その1993年の暮れに18歳11ヶ月で亡くなっている。この本は、彼の残した闘病記になる。ほぼ、1年間の記録だが、時を凝縮したような重い記述が続く。
 わたしが印象的だったのは、彼が病を得て後、人に対する信頼感を得ていった事だった。理数系でとびぬけた頭脳を持ち、野球部にも所属してピッチャーもこなす活動的な青春時代を送っていた彼は、周囲の人に対して信頼しきれない気持ちが心の奥にあったようで、学友達に対しても常にライバルとしてしか見ていなかったようだ。これは、何事も数字で評価される理数系の人達が陥りがちな「人間不信」に近い状態と思われる。が、彼は病床で余命を知りながらも受験勉強を続けていく中で、かつてのクラスメイトや部活の仲間たちが教材などの援助を続けてくれ、彼は周囲の人達を信頼してゆくようになってゆく・・。
 
 読後、自分が18歳の頃に比べてみて、恥ずかしくなった。こんな重い病の中で文章を書いていくことは、とてもではないが自分なら不可能だ、そう思った。

 亡くなってからすでに30年近くたち、デジタル社会の中にいる今の学生達とは環境も大きく変化しているだろう。それでも、いや、それだからこそ、思春期にある人達に手に取ってほしい著作と感じた。


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2022/9/3「ライト」ブルースセッション

2022年09月09日 | ライブ
 9/3、毎月第一土曜恒例千葉のライブハウス「ライト」でのブルースセッションに参加してきた。

 コロナ感染第7波が収束せず、参加者が少ないのが残念。以前のように多くの人が来てくれるとよいのだが、このままではセッションどころか店の存続も懸念される。近隣に住む自分にできるのは、何とか参加することぐらいなのが、もどかしい。


 いつものメンバーで、いつもの曲を演奏しても、新たな発見がある。これも「一期一会」か。


 わたしは低血圧なので夏に弱く、演奏も夏バテ気味。


 閑話休題ー最近携帯電話をAUから同じKDDIの格安スマホのUQに換えた。使っているスマホはそのままで、解約手数料もかからない。ただし、シムロック解除は自分でやらないと、3000数百円かかる。なので、わたしはパソコンで解除したが、けっこう簡単だった。60歳以上の通話割引が適用されて、月々の料金は1800円弱で話し放題、使えるデータは1年間は月に5Gでその後は3G 。AUに比べて、サポートなどのサービスがかなり少なくなるというが、普段、スマホを使うことは少ないので、これで十分だ。結局、60歳以上の多くがスマホで会話やネットなどあまりしないので、割引があるんだね・・さすがに商売がうまい。
 ただ、AUメールを引き続き使うには月々300円程の使用料がかかるというので、これは使用せずにGメールで代用している。なので、もし、わたしのAUメールを登録している人がいたら、すでに使えなくなっているので注意してください。よろしく。

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やっと9月

2022年09月04日 | 日記・エッセイ・コラム
 厳しい暑さが続いた2022年の夏もようやく峠を越え、9月に入って熱帯夜はさすがに少なくなってきた。一方で、台風11号は先島諸島近くにあり、強い勢力でゆっくりと北上している。これから台風シーズンで、過去には考えられない強風や豪雨による被害が出ることも珍しくなくなっている。油断しないよう心がけたい。

 話は変わるが、この夏以降迷惑メールが再び増え、多い時には1日に30通ほど来る。そのほとんどが、フィッシング詐欺メールだ。なぜ急に増えたのか疑問に感じていたところだが、会員になっているディスクユニオンから情報が流失したらしい。ディスクユニオンのホームページによると、70万件ほどの会員情報が流出し、今はネット上の販売・買取などを休止、警察に被害届を出したうえで復旧作業を進めているという。
 参考までに、フィッシング詐欺の1例を下に貼り付けておこう。

『VIEWサービスをご利用いただきありがとうございます
VIEWサービスは無効になりました。
引き続きサービスをご利用いただきたい場合は、下記リンクより詳細をご確認ください。

→ご変更はこちらから

ご不便とご心配をおかけしまして誠に申し訳ございませんが、
何とぞご理解賜りたくお願い申しあげます。
■ 注意事項
━━━━━━━
※なお、24時間以内にご確認がない場合、誠に遺憾ながら、アカウントをロックさせていただくことを警告いたします
※本メールは、重要なお知らせとしてメールの配信を希望されていないお客さまにもお送りさせていただいております。何卒ご了承ください。
※このメールに心当たりのないかたは、恐れ入りますがVIEWウェブサイトよりお問い合わせください。
━━━━━━━』


 ちなみに、わたしは、VIEWカードなんて持ってない

 インターネットは便利だが、「無法地帯」とも言われ、安易な利用は危険性を伴うことを忘れないようにしたいものである。特に、カード情報や口座番号などを入力する時には、慎重に安全性を確認してから行いたい。

 それにしても、毎日のように詐欺メールを捨てるのは面倒で、嫌になる。いい加減にしろ、と言いたい。

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