King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

氷河のように

2023年05月02日 10時39分15秒 | 珈琲
当店の前の道は意外と人が通ります。中には札所17番が見つからないという方が場所を訪ねたりします。うちからちょっと背伸びすれば見えるのにたどり着かない人もいるのです。先日三崎の海岸を歩いた際は昔秩父の芝桜が始まった頃たくさんの方が駅から芝桜の丘を歩かれていましたが多くの方から羊山の坂がきついとか遠いとかいう声を聞いて都会の人には坂とか徒歩がきついのかと思ったものです。都会のようにバスやら地下鉄のような交通手段がない観光地は人を呼びつけることができないのか。もっと手軽に町歩きができるような工夫が必要と思っていました。しかし、城ケ崎の馬の背洞門や灯台へのアクセスは秩父の芝桜以上に歩かなくてはたどり着けないのです。駅から各観光地まではバスがありますが1時間に1本で道は狭い上に曲がりくねっておりずっと歩道があるわけでもありません。それでも都心から1時間半ほどの距離の三崎がキャベツ畑が広がる地のままよくぞ開発もされずトンビが舞う自然豊なままでいてくれたと思います。都心からの距離を思えば大規模の宅地化や交通の整備があってもおかしくありません。実際キャベツ畑のなかにマンションがポツンと立っていたり海を望む温泉リゾートがそびえていたりここぞというところには必ず豪華な邸宅が立っているので開発がまったくされてこなかったわけではないのだと思います。江ノ島なんかと比べると交通のアクセスが劣り、駅周辺には驚くほど店や集合住宅もないのです。そんなことで三崎マグロ切符とか電動アシスト付きレンタサイクルとか電動キックボードのレンタルとか各種モビリティの整備とかされてきたのでしょう。それが今の高齢化した旅行者に合ってるかは別として。
今や観光客が溢れる鎌倉や江ノ島ですが、そんな人で溢れる人気の地で人波にまみれるのをよしとする人と誰もいない海岸線をただひたすらあるくのを好む人と人それぞれです。ただ観光地というと誰でも楽しめるというのは第一義に違いありません。
昨日夕方通いなれた東町のスーパーへ行くと秩父神社からスーパーまでの通りは観光客で溢れていたのでした。ラビューの中で見られる観光地紹介のビデオなど見てると地元民でも見とれるいいところで旅行したいと思わずにいられません。すっかり観光地として認知されテレビに何度も紹介され、昼時は行列も見かける観光地の風景ですが、昔から馴染みの光景や人口減少、更地や空家の増加など地元住民のための発展からは遠いものなのではと考えてしまいます。古民家再生で生まれ変わった商店街の中の古い家が高いホテルになったりなんてのはやはり地元のためとやられたことなのでしょうが違和感はぬぐえません。例年になく暑いゴールデンウィークにとけてしまった氷河を思いこれから来る気象災害の拡大を思うのでした。
コメント
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