豊中にある大阪府最古の木造校舎を持つ旧新田小学校の見学を豊中に住む友人Tちゃんと申し込み訪れた。
当初は近くにあるお寺、真覚寺に吹田市の片山村にある第一小学校の分校がおかれていたが、明治33年にこの旧新田小学校が建てられたそう。
木造桟瓦葺きの建物で正面の玄関はお寺のような雰囲気。
入母屋の妻の上には「学」の字の鬼瓦が載せられている。
明治33年建築当初から改築されていないという教室。
天井は竿縁天井と言われる物で腰はタテ羽目の板張りになっている。
低学年から高学年用の大小さまざまな大きさの椅子が並ぶ。
教室は当初のままだが、教室に入っている備品は各地の小学校から集められたものだそう。
当時は二人掛けの机には中に仕切りがある上ぶた式のこんな机が主流だったそう。
テーブルが黒く塗られているのは当時は墨を用いて字を書いていたため、汚れを目立ちにくくするためだったという。
当初は電気が通ってなかったので、昼間は窓からの光で勉強していたそう。
又窓ガラスは手吹きな為、一枚が小さ目。
お客や先生が使用する正面玄関は式台がついた格式のある玄関になっているが、生徒は直接教室に入れるように専用の入り口があったそう。
うっすらとペンキの色が残ってる靴箱。
正面玄関を入ると職員室。
ついたてから後ろの部分は大正12年に増築されている。
この教室部分は当初は教職員の住宅があったところだそうで、教室を二つに分けて使っていた天井の間仕切りなどが残されてる。
秋の特別公開の時期には昔の教科書などさまざまな展示品が並ぶのだそう。
昭和28年頃からは音楽室として使用されていたということでオルガンなどが並べられていた。
これはその中でも一番古い明治時代のオルガン。
デザインが洋風なので外国製のものかと思いきや、江戸時代から続く本屋さんで
教育用品も取り扱っていた大阪の前川というお店のものだそう。
両横についてる丸い台は明かりを置くためのもので、当時は運動会などの音楽にもオルガンが使われたりして、あちこち持ち運びができるよう両横に取っ手がつけられている。
大正や昭和のオルガンも展示されていたが、明治時代のものは特に装飾が美しく、脚のペダル部分の装飾もなんと優雅な~とうっとりしてしまった。