甲南漬資料館は昭和5年に高嶋酒類食品社長宅としてこの前に見に訪れた御影公会堂と同じ設計者、清水栄二によって建てられた。
受付の方のお話によると震災前まではこの建物はカルチャーセンターとして会員専用で使用されてたそうだが、震災後に1階は灘の酒・甲南漬に関わる資料の展示資料館として一般に開放されたのだそう。
2階はカルチャーセンターのままで、当初の寝室や子ども部屋などが残され使われてるそう。
ちょうど今は使用中とのことで残念ながら見せていただくことはできなかった。
玄関先のアールデコ風な照明。
入り口のドアの裾やドアノブのデザインもかわいくてクラッときた。
入り口入ってすぐ左にあった噴水跡。
当初は子ども?が乗った魚の口から水がちょろちょろと流れ出ていたそう。
玄関床に張りめぐらされたカラフルなタイル。
玄関の飾り格子?もアールデコ調の魅力的なデザインのものだった。
応接室は現在カフェとして使われていて、当時の家具、調度品の中でくつろぐことができるようになっている。
当時の建築家は建物と共に家具もそれに合わせて設計されたそうで細かいところをみるとあちこちに共通するデザインがあったりで、見どころがいっぱいの部屋だった。
暖炉のグリルのデザインも素敵。
応接室の部屋は最高級の木材、マホガニーが使われ、この壁紙は暖炉のグリルと同じデザイン。
壁紙が傷み、別のものに変えようとされたそうだが、なかなかこの部屋の雰囲気に合うものが見つからず、結局当初の壁紙のままなのだそう。
この丸テーブルも、大テーブルも、そして椅子にも同じような切り込みのデザインがされていた。
昭和初期では初めてだったという水洗トイレも当初のままの状態で残っていて、西洋式の浴室と共に公開されていた。
この廊下の先には当初は30畳の和室があったそうだが、震災で瓦が落ち倒壊してしまったそうで、現在は庭に。
資料館から甲南漬本館へは庭の石橋づたいに。
庭先にあった大きなかまどは震災後に造られたもので、食事ではこのかまどで炊かれたご飯が食べれると聞き、最初は予定にしてなかったけど、11時半のランチタイムまでここでちょっとゆっくりすることにした。
食事ができる日本間からもお庭の眺めが楽しめる。
ランチはおにぎりなどの軽食以外はこの一種類のみ、平助定食945円。
甲南漬をはじめとする旬のお漬物に焼き魚、信田巻などご飯がすすむおかずが。
かまどの炊きたてご飯がお櫃にたっぷり入って出てくるのがうれしい。
私は二杯、旦那は三杯食べた;