サン・パウ病院、いよいよ内部へ潜入。
こちらはチケットブース。
サン・パウ病院はそれほど混雑しないとの情報だったので
事前予約なしでやってきたが、たしかに行列もなくスムーズに入れた。
天井のタイル。
淡い水色のタイルに、黄色のバラがついたリボンのような赤いボーダー状のタイル
聖サルバドール分館は1916年に患者を収容した最初の分館。
内部は当初の姿に修復されて、現在は設計者のドメネク・イ・モンタネールに関する展示がされている。
広いドームの空間の内部は全てタイルに覆われていて、
天井は白とグリーンのタイルが市松状に貼られてる。
が、それもよく見ると、白い部分はバラの花が描かれていて、
緑はバラの葉が描かれているという凝ったもの。
壁面にはこんなピンクの花模様のタイル。
衛生面からタイルが用いられたというが、こんなに広範囲に使われてるとは
さすがタイル王国スペイン・・
又違ったパターンの花タイル。
花のタイルや様々な装飾は患者に癒しを与えるという効果も備わっている。
円形のドームのあるホールは面会などに使われたスペースだいう。
天井のモザイクはまるで宮殿のような華やかさ。
プリシマ分館は修復されていない1920年当時の看護分館の様子が見られる。
そして、聖ラファエル分館。
こちらも薔薇の花のモチーフのタイルが壁面を美しく彩る。
ベッドが並べられ、当時の入院設備の様子が再現されている。
とてもゆったりとしたベッドの配置。
裕福な人向けの施設かと思いきや、民間医療を受けれない貧しい人々の為
の施設であったというのが驚く。
お手洗いのタイルの天井
そして各病棟は地下通路で結ばれている。
病棟間を医師やスタッフがスムーズに移動できるように考えられたもので
当時画期的な設備だったそう。
地下通路には天窓が設けられていて、外からの光が入るような工夫も。
そして管理事務分館へ。
このピンクのドームが圧巻!
可愛さにふるえる~
連続するアーチを支える大理石の柱もピンク。
ピンクのタイルの周りには紋章や建築年が入れられたモザイクタイルが
縁を彩る。
そして柱の上部には花のモチーフの装飾。
このピンクの空間は20数年前にやってきた時、うっとりした記憶がある。
しかし、この階段ホールからは未知の世界。
大理石の階段には、手摺には透かし彫りや彫刻が入り、
階段の蹴込み部分にはクリーム色の美しいレリーフタイルが貼られてる。
階段を上っていくと、更に装飾性は増していき、
モザイクタイルに覆われた照明の柱、
そして圧巻の天井装飾。
ステンドグラスもとても細かく華やか。
天井のアーチを支える持ち送りも花尽くしでアールヌーヴォーの曲線が優美。
うおぉ、この天井装飾も全てモザイクタイルでてきている。
キラキラと光沢のあるモザイクが華やかさをより一層引き立てている。
二階の回廊も窓にはステンドグラス、天井はタイル、
腰壁にもレリーフタイルが貼られた贅沢な空間。
クリーム色のタイルの上を厚みのある白いレリーフタイルが縁取る。
天井の花尽くしのタイル、素敵だなあ。
拡大すると、二種類の白い花と葉のタイルが交互に貼られてる。
そしてサンパウ病院で最も美しいといわれるドメネク・イ・モンタネール広間。
高さ18m、170㎡の広間には、美の空間が広がる。
大きく取られた窓からは明るい光が取り込まれる。
控えめに入れられたステンドグラス。
ほぼ立体といえるレリーフの彫像、そのアーチの奥にはイエス像があり、
モザイクタイルで表されたアールヌーヴォー風の植物文様。
今までのパステル調の色彩とは少し違ったやや強めの色彩の植物紋。
更にモザイクで装飾された柱からアーチが伸びる。
壁面の美し過ぎるモザイクとレリーフタイル。
クリーム色のタイルにライトブルーとオレンジのモザイク、
花を象った白いレリーフタイル・・
最高~
ベンチに座って、しばしこの大空間に身をゆだねる。
この美しい装飾群に囲まれると、美は病んでる人の心を癒し、ほんとに病を治癒させる力があるのではないかと思えてくる。
上を見上げると天井もやはりモザイクタイルで、壁面のタイルと同系色で彩られている。
床は大理石とモザイクタイルの組み合わせ。
二階回廊。
ガラス貼りの廊下はとても明るく、上部は十字架やカタルーニャの紋章などがデザインされたステンドグラスに、
天井は植物文様が描かれたタイル貼り。
床の細かい大理石モザイク。
管理事務分館は特にすばらしく、、
やわらかい色彩と優美で上品なデザインのドメネクの病院建築を満喫できた!!