早朝建築巡りの続き・・世界平和記念聖堂へやって来た。
被爆者であるドイツ人神父フーゴ・ラッサールの熱意と世界各地の支援により、戦争犠牲者と世界平和を祈念して昭和29年、村野藤吾設計により建設された。
戦後初の重要文化財となる。
聖堂正面にはシンプルな十字架が掲げられている。
外壁の素材は広島の土砂を日かげ干しして固めた灰色の煉瓦だそう。
正面下部には欄間型格子があり、そこには彫刻がはめ込まれる。
欄間という日本的な発想が取り入れられている。
全部で7つある欄間の彫刻は村野藤吾の友人今井兼次によって構想されたものだそう。
テーマは「七つの秘跡」といわれるもの。
こちらの堅信の秘跡という彫刻。
鳩は聖霊、七本の光は聖霊の七つの賜物(上知、聡明、知識、剛毅、賢慮、孝愛、畏敬)をあらわしている。
正面、中央扉の裏には「平和への門は隣人愛である デュッセルドルフ市より廣島市へ」
と刻まれている。
聖堂の献堂にあたっては日本と同じく戦争を経験し、復興途上にあったドイツから多くのものが寄贈されたのだそうで、この扉もそのうちのひとつ。
中央扉のレリーフには、十字架、釘に打たれた傷のついた両手・両足、いばらの冠、四つの生き物などが浮き彫りされている。
側廊部に入れられたステンドグラスと外観。
毎日9時から18時の間は大聖堂、小聖堂とも自由に礼拝できるようになってるそうだけど、
まだ時間は早かったので、内部見学はできず、窓の外から・・
ステンドグラスが一部見えた。
聖堂内には世界各国から贈られてきた数々の美しいステンドグラスが全部で65枚もあるという。
鐘楼の高さは塔部分で45m、十字架を含めると56.4m。
鐘楼の下部にある小聖堂。