プールサイドから第一期に建設された宿泊棟を見学した後、
第二期に増築された東館宴会場の方へ向かった。
通路の途中に何気なくあったタイルが貼られた柱。
民藝風の絵付けがされたもの。
明るい茶色で絵付けされたタイルは、ホテルの通路にしっくり馴染んでた。
天井には丸くくり抜いた中に照明が仕込まれている。
披露宴会場前のホワイエもとてもいい空間。
押し出し成型のあたたかみのあるタイルが床に敷き詰められ、
中庭に面したアーチ窓からは外の光が差し込む。
アーチ部分ににはアイビーの装飾が。
倉敷のアイビースクエアと同時期に建てられたことから
同じモチーフが使われたという。
床のタイルには押し出す時についたと思われる渦状の跡形が
うっすらと見られて、手作り感が一層感じられる。
木々を表したものだろうか?
外観にも使われていたアイアンの面格子が階段や2階のバルコニーのフェンスに取り入れられている。
赤い絨毯が敷かれたゆるやかな階段。
この階段で自分の結婚式の写真を撮ってもらったことを思い出した。
天井からぶら下がる照明は手吹きガラスで作られたものだそうで、
ヨーヨーのような模様がレトロで味わいがあった。
階段踊り場には、ステンドグラス作家、作野丹平の作品。
夕日がモチーフなのだろうか?
オレンジ~赤のグラデーションが細かいガラス片が組み合わされ表現されている。
階段の踊り場からホワイエを望む。
2階のバルコニーの下には、アーチ型にくり抜かれた天井に照明も。
宴会場「樹林」の前のアーチ窓には、無数の葉が折り重なるようにデザインされた模様の入ったガラスが使われてる。
この葉も本物の葉のように葉脈が細かく入ってる。
宴会場は見学コースには入ってなかったのだけど、
自分が結婚披露宴会場に使った樹林は窓が大きく取られ、
外の緑と一体となった素敵な会場だった。
館内はいたるところに半円アーチのモチーフが繰り返し使われている。
鶴の模様が刻み込まれた半円アーチのガラス窓。
蝋燭が列をなしたように連なるデザインの照明。
電球の中のフィラメント?はハート型をしてるのだとか。
丸窓には自然の動植物をモチーフにした絵が描かれている。
中庭に出て見上げる西館の客室棟は、各階デザインの違うタイル装飾が付けられていて、白いタイルの数がその階数を表しているのだとか。
解説を聞くと、ホテルのあちこちに数々のこだわりが見られ、
手をかけて造られたということがよくわかった。