旅の最終日はどうも雨の予報で・・前日に三つくらいの選択肢を考えたが、午前中は天気がもちそうだったので、午前中は佐久島のアートを探訪、午後からは高浜市のかわら美術館へいくことにした。
一色渡船場から佐久島西港まで約20分の船旅で到着。
西港から東港まで歩いて散策することに。
コールタールで塗られた家並みは三河湾の黒真珠と称されていて美しい。
島の中にはあちこちにアートが点在していて、さまざまなアートを探しに出発!
築100年、空き家になって50年の民家を一軒丸ごと作品化しているという大葉邸。
土間にはおくどさんを使った作品や水屋戸棚を使ったアートがある。
「おひるねハウス」
はしごをのぼってごろんと横になって海の景色や波の音を楽しもう、という作品。
数年前に閉店した島の雑貨屋さんのショーウィンドウには大和屋観音が。
島の子供たちを見守っているのだそう。
「カモメの駐車場」
風の方向を見るための装置でもある。
黒い壁にケイトウの花が真っ赤に映える。
「佐久島のお庭」には釣りの神様、海神さまが。
「佐久島のお庭」のお皿のモザイクでできた小道。
黒壁に緑の蔦もいい感じ。
正念寺に置かれている海神さま。
この島では朽ちたトタンやその辺にころがってるゴミ?までアートに見えてくる・・
あれもアート?これもアート??
自然がいっぱいの景色も味わいながら家族皆でアート探しを楽しんだ。
INAXの土どろんこ館でまったりし過ぎて、あやうく日が暮れかけそうになるところ、一軒、常滑で行っておきたかった小倉町というところにある楽遊館へ慌てて訪れた。
昭和初期に地元の足袋製造会社まつや足袋の創業者が客をもてなす為に別荘として建てられた木造二階建ての建物。
なんとこの建物は正面外観は洋風なのに裏は純和風で日本庭園や茶室もあるという二つの顔を持った珍しい館だった。
現在は文化交流スペースとなっている。
洋風の顔を持つ玄関。
ちょうどこの日はインド音楽のコンサートが二階で行われていた。
二階は釣り天井、36畳の大広間になっているそう。
残念ながらコンサートの為、二階にあるという洋室はみることができなかったがきれいに手入れされた日本庭園を見ることができた。
この先にあるのはお茶室。
もう少し時間が早ければ、このお庭に面したお部屋でゆっくりできたかも・・
お庭側から見たこの屋敷は表側から想像つかないような純和風でびっくり・・
境目はどうなってるのか?とお聞きすると側面は表と同じ下見張りの外壁になっているそう。
外へ出た時にはもうすっかり暗くなっていた。
この一体は大野谷と呼ばれ、歴史的にも古く、海運、醸造、鍛冶、繊維産業などで栄えた町だそうで、町並みも江戸、明治、大正など古い家並みが残っているらしく・・もっと早くに来てたらゆっくり散策もできたのに~とちょっと残念・・
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前回、名古屋へ訪れた時、休業中で行けず悔しい思いをした「喫茶マウンテン」へ今回やっと行くことができた。
マウンテンというのは名古屋では知る人ぞ知るヘンなメニューが目白押しの喫茶店。
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ここの一押し?!甘口抹茶小倉スパ。
抹茶味のパスタに小倉あんと生クリームが乗っている。
甘口イチゴスパと迷いに迷って結局こっちにした。
私以外家族は誰も食べようとしなかったので完食は無理だった・・
これってデザート?それとも食事?と店員さんに聞いてみると
これは一応、食事だということで・・
その店員さんはこの甘口抹茶小倉スパが好物でいつも一人で登頂(完食のこと)してるとのこと。
麺は太くて量は多いし、油はたっぷりだし・・
やっぱり一度食べれたらもういいかも。
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これは「大人のお子様ランチ」
フライドライスの上に、ソーセージやハンバーグで顔が作られていて、
見た目も味もごく普通だった。
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カルボエグはカルボナーラ風のパスタ。
せっかくマウンテンまで来たんだから、普段食べれないような、サボテンスパとかイカスミぞうすいとか名前だけではどんなメニューなのかさっぱりわからないような、マカライスペスカドとかフレサラとかテリボジョピラフとか、それがダメならせめて、みそ煮込みスパくらいを頼みたかったのに、私以外の家族は皆食べ物に関しても超保守派なので得体の知れないものは断固拒否され、普通のメニューでつまらなかった・・
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最後にデザートとしてカキ氷を頼むことになり・・
これも大もめ;
私はイカスミかグロセージャ?かマメイー?もしくはマンゴスペシャル(辛口)
くらいを頼んでみたかったのに、
イチゴがいい!という子どもたち・・
イチゴなんて、定番過ぎるだろー!
結局店員さんにおすすめを聞いて夕張メロンで妥協。
このカキ氷がとてつもなく大きい!
そして中にアイスが入っているのだ。
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中のアイスを食べようとしたら雪崩をおこして、テーブル上はぐちゃぐちゃ・・
まるで雪遊びしてるかのような気分になってしまった。
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マウンテンの店内。
一日目の夜行くと混んでいて待てなかったので、この日は早めの5時くらいに行くと意外と空いていた。
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先日、月一の卓球の会の忘年会が開かれた。
各自、一品持ち寄りでテーマは「卓球」か「中国」にちなんだメニューを用意することに。
が、結局、半分以上はテーマを結構無視した?料理が並んでしまった。
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友人Kさんはちゃんとテーマを守り、求肥で卓球のラケットが形作られた白アン入りの和菓子を作ってきてくれた。
すごい!
きのこにも見えるけど、ラケットにも見えなくはない!
ラバーの部分はいちごジャムで色づけとは~
やるな~
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私は苦肉の策で、いちおうピン球をイメージし、名付けて「ロシアンルーレット風ピンポン焼」を。
具材に何が入ってるかは食べてのお楽しみ、ということで。
ドキドキワクワク?!のロシアンルーレット・・
はずれのはずだった納豆は意外と好評?!
梅干やらキムチやら・・いろいろ入れて結構遊んでしまった・・
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デザートはフルーツクランブルにマロンパイ、卓球餅にロシアンルーレット風ピンポン焼スィーツバージョン。
ちなみにスィーツバージョンにはフルーツいろいろを入れてみた。
トッピングには生クリームとはちみつ。
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卓球や中国のテーマから外れていたが、我々卓球部のコーチ兼キャプテンMさんが作ってきてくれたこのチャプチエとミートローフがすごく美味しくて・・
一晩経ってもその美味しさが忘れられず、ぜひレシピを教えてほしいとお願いした。
Mさん、卓球だけでなくこんなにお料理も上手だったなんて・・天は二物を与えているな~と感心・・
で、この仲間では私が最年少ということがこの日発覚!
勝ち誇ったような笑みを浮かべていた、と私は皆からバッシングの嵐に・・
しかしこの歳?になって、最年少ってなんだかとても気分がいいなあ。
今回の旅は素泊まり一泊一人1500円という超リーズナブルな宿、半田の勤労福祉会館を発見したため二泊とも半田に泊まった。(二泊目は格安な部屋は空いてなかったが;)
二日目の朝は蔵の町を一人で早朝散歩を楽しみ、少し遠くの建物へは常滑へ行く前に寄ってもらうことに。
この半田赤レンガ建物は全国でも屈指の規模の煉瓦建築だそうで、明治31年にカブトビールの醸造工場として建造された。
第二次世界大戦時には飛行機の倉庫として使われていたそう。
地上五階、高さ18mもあるのですごい迫力!
青空に赤煉瓦が映える。
五階の窓を見上げるとステンドグラスも入れられているよう。
年に数回は内部も公開されるそうで、ちょうど私たちの行く少し前に公開されてたようで残念・・
夜にはライトアップされていた赤煉瓦建物も素敵だった。
旧中埜家住宅はミツカンの創業者の中埜家の別荘として明治44年に建てられたハーフティンバー様式の館。
戦後は学校の施設として使われ、現在は紅茶専門店T'S CAFEとなっている。
バルコニーや飾り窓が優雅な雰囲気だが、近くで見るとかなり傷んでいて痛々しい感じ。
早朝散歩を楽しんだ半田運河沿い。
ミツカンの黒い倉庫が立ち並ぶ。
この運河沿いを歩いているとお酢の香りがプーンと漂ってくる。
黒い板壁は潮風などから蔵を守るためにコールタールが塗られている。
半田運河にかかる源兵衛橋のランプ。
ミツカングループ本社研究所は元中埜家の同属銀行として建てられた建物。
半田運河の裏通りは蔵やお屋敷が立ち並ぶ静かな通り。
赤煉瓦で造られた珍しい蔵も。
週末は吹田にある旧中西家住宅へ両親と一緒に訪れた。
紅葉の時期がきれいだと聞いて、機会を伺っていた。
ここの見学は来た人がゆったりと建物やお庭を味わえるようにと少人数の予約制になっていて、11月最初に予約するとさすがに紅葉の時期だからかほぼ満席状態でなんとかぎりぎり予約が取れた。
当日、同じ時間に予約をした人が皆揃うまで一旦門の外で待たされ、皆で一斉に中へ。
門から中へ入ったとたん、あっと驚くようなすばらしい景観がひろがっていた。
ほどよく色づいた紅葉が美しく、お庭と建物が一体となった素敵な空間が・・
江戸時代には大庄屋を勤めていた中西家。
約1000坪の屋敷地に文政9(1826)年築の主屋、長屋門、内蔵(米蔵)、木小屋などの建物(登録有形文化財)が建ち、江戸後期の大庄屋の屋敷構えをほぼ当時のまま伝えている。
旧中西家住宅は平成19年に中西家の御厚志により家具や調度品、絵画や子文書などの文化財と共に吹田市に寄贈されたものだそう。
建物と庭の二つのグループに分かれて、約1時間半かけゆっくりとこの屋敷の見学を楽しんだ。
主屋
主屋の前に広がる石庭。
石は家族を表しているそう。
庭は回遊式庭園で、この水がたまっているところは池ではなく谷を表した庭だそうで、下に下りて下からの景色も楽しめるようになっている。
ここのお庭は桂離宮や修学院離宮と同じ庭師が入っていて京風の庭園になっているそう。
橙色にきれいに色づく紅葉。
苔も大切に育てられている。
事前に石の上しか歩かないように、と注意があった。
そして主屋の中へ。
中西家の当主が思いを込め、隅々まで神経を行き届かせて改装を重ねてきたお屋敷でガイドさんの説明を聞くと、出来る限り建築当時の状態を残しつつ細かいところまで試行錯誤を重ねて造り上げられてきたということが伺えた。
このような建物・お庭が中西家によって大切に代々受け継がれて来たことは奇跡に近いことで、これからもこのすばらしい文化財を大切に守っていかねば、とボランティアガイドさんが力説されていて、その思いがひしひしと伝わってくるようなよいガイドをされていた。
私たちも建物に敬意を表して、じっくり味わいながら見学させていただいた。
このお部屋からの眺めは最高。
赤、橙、黄色の美しい紅葉の競演・・
格子越しに見える紅葉も風情があっていい感じ。
ひと時の間、非日常的なすばらしい空間に身を置くことができ、よい時間が持てた。
人数を限った少人数の予約制だからこそ味わえたのかも。
両親にも喜んでもらえ、又桜の季節もすばらしい景観が見れるそうで、ぜひ訪れてみたい。
多治見では、モザイクタイルで有名な笠原にあるタイルを美術品として紹介しているという「モザイク浪漫館」を紹介していただけた。
一見、「浪漫館」という名に似つかわしくない?簡素な作りの建物だったが中へ入ればお宝がざくざくという感じで・・すごいところだった・・
予約をすると開けていただけるそうで、館長さんの説明を受けながら、笠原で以前生産されていた様々な種類のタイルや全国から集められたモザイクタイルを使った風呂や流し、お風呂屋さんのタイル絵やモザイク画、そしてモザイクタイルの元祖、山内逸三氏のコーナーなどなど、興味を掻きたてられるものをたくさん見ることができて感激。
そして館長さんにはモザイクタイルを使用した建築物があれば見たい、とお聞きすると数軒案内していただき、最後には個人の住宅のお風呂までも見せていただくことに・・
更には、ええっ?!というようなお土産までもらってしまった;
この館の外壁には昭和45年から55年頃生産されていたモザイクタイルの加工メーカーのタイル見本がずらりと並んでいる。
マジョリカタイルがはめられた銭湯の壁。
モザイクタイルの元祖といわれる山内逸三氏のタイルのコーナー。
どのタイルもとても味わい深いものでうっとりと見入ってしまう・・
世界一小さな7.5mm角のモザイクタイル。
現在はこのサイズを生産する設備が残っていないのだそう。
小粒でとても愛らしい!
浴槽に洗い場。
モザイク画と流し。
ライオンの湯口もよりどりみどり~
大正10年頃に作られた飴釉の窯変タイルが使われた飾り棚の下部。
タイル一枚一枚の色合いが微妙に違う還元焼成で焼かれた美しい窯変が今の窯では出せないのだそう。
今の窯では全て均一化された同じ色味のタイルしか作れないという。
昭和15年頃、鉄が不足した時代に鉄の代用品として作られた陶磁器製品。
ナイフやフォーク、ボタンに煙管や手榴弾までもが陶器で作られていた。
なんと、この館を案内していただいた後、この陶器で出来たフォークやナイフやペーパーナイフなどを倉庫からごっそり出してこられ、好きなだけ持って帰りなさいと・・・有難く頂戴すると、次から次へと徳利やマグカップやら花びんなどなどを出してこられ、結局木箱一杯分も頂くことに・・;
帰ってから、いつも面白土産をくれる友人他におすそ分け・・
タイルを貼る時に使われていた張り板には狂いが少ないという桧の一種のさわらという木が使われていたそう。
タイルを載せて上下左右に揺さぶると7割方が自然と表を向いて定位置に収まるそうで、残りは手作業で裏返していくのだとか。
磁器製のタイルで作られたコースターはインドへの輸出用だったそう。
周りに立ち上がりのある金属の枠を入れて使われていた。
色合いがとてもきれいだ。
東京に残る銭湯の中でも最古と言われた桜湯のタイル絵、
6点のうちの4点がこの資料館で保存されている。
テレビのなんでも鑑定団にも出されたとか。
最近ではこちらの館で様々なタイルを保存・収集していることが伝わり、全国から解体される建物のタイルの一部などが送られてきたりするそう。
そして、モザイクタイルを使ったこの町ならではの建物などがあれば見たい、との希望に、数箇所案内していただくことができた。
ここのお宅はなんと外壁がモザイク画で鳥獣戯画が描かれていた。
タイルの材料会社の社長さん宅だそうだが、芸大出身の奥様がデザインされたそうで・・こんな塀って初めて見た。
タイルはチップタイルという自然に割れたような形に作られたもので、適当に割ったように見えて実は数種類のタイルの組み合わせだそう。
裏へ回ってみると、夜にはライトアップされるというこんな装飾も。
そして中央公民館へ向かうと、モザイクタイルの元祖、山内逸三氏作の陶板が飾られていた。
登り窯が焚かれてる様子が描かれている。
最後には館長さんの友人宅の風呂場まで案内してくださった。(外から見れるお風呂だが)
昭和25年頃のモザイクタイルが貼られたお風呂で笠原でも残ってるのはここだけだそう…床も石状のモザイクタイル、流しもタイル、壁もタイルの総タイル貼りのお風呂で、貴重なものを見せていただけて感動・・
現在、モザイク浪漫館は倉庫を利用した仮の美術館ということらしいが、ここ2、3年のうちにタイルを美術品として展示する新たな美術館を造られる予定だそう。
又、岐阜県現代陶芸美術館にて、12月終わりから3月にかけて、ここのモザイクタイルを中心とした展覧会が開かれ、あの建築探偵の藤森先生も講演されるとのこと。聞きたいけど・・ちょっと遠いよな・・
それにあわせて笠原町でもイベントがあるそうで自分の車にモザイクタイルアート?できるとか。
館長さんにはほんとに至れり尽くせり、説明に、案内にとお世話になりました。
又機会があれば訪れて車にモザイクアートでもしに行きたいな?!
帰ってから頂いたほこりをかぶって黒ずんでたナイフやフォークを洗うと、
すごくきれいな装飾が施された透明感のある肌合いの磁器が出てきた。
フォークやスプーンの柄の何気ない曲線がいい感じ。
大事に使わせていただきます。