週末は吹田にある旧中西家住宅へ両親と一緒に訪れた。
紅葉の時期がきれいだと聞いて、機会を伺っていた。
ここの見学は来た人がゆったりと建物やお庭を味わえるようにと少人数の予約制になっていて、11月最初に予約するとさすがに紅葉の時期だからかほぼ満席状態でなんとかぎりぎり予約が取れた。
当日、同じ時間に予約をした人が皆揃うまで一旦門の外で待たされ、皆で一斉に中へ。
門から中へ入ったとたん、あっと驚くようなすばらしい景観がひろがっていた。
ほどよく色づいた紅葉が美しく、お庭と建物が一体となった素敵な空間が・・
江戸時代には大庄屋を勤めていた中西家。
約1000坪の屋敷地に文政9(1826)年築の主屋、長屋門、内蔵(米蔵)、木小屋などの建物(登録有形文化財)が建ち、江戸後期の大庄屋の屋敷構えをほぼ当時のまま伝えている。
旧中西家住宅は平成19年に中西家の御厚志により家具や調度品、絵画や子文書などの文化財と共に吹田市に寄贈されたものだそう。
建物と庭の二つのグループに分かれて、約1時間半かけゆっくりとこの屋敷の見学を楽しんだ。
主屋
主屋の前に広がる石庭。
石は家族を表しているそう。
庭は回遊式庭園で、この水がたまっているところは池ではなく谷を表した庭だそうで、下に下りて下からの景色も楽しめるようになっている。
ここのお庭は桂離宮や修学院離宮と同じ庭師が入っていて京風の庭園になっているそう。
橙色にきれいに色づく紅葉。
苔も大切に育てられている。
事前に石の上しか歩かないように、と注意があった。
そして主屋の中へ。
中西家の当主が思いを込め、隅々まで神経を行き届かせて改装を重ねてきたお屋敷でガイドさんの説明を聞くと、出来る限り建築当時の状態を残しつつ細かいところまで試行錯誤を重ねて造り上げられてきたということが伺えた。
このような建物・お庭が中西家によって大切に代々受け継がれて来たことは奇跡に近いことで、これからもこのすばらしい文化財を大切に守っていかねば、とボランティアガイドさんが力説されていて、その思いがひしひしと伝わってくるようなよいガイドをされていた。
私たちも建物に敬意を表して、じっくり味わいながら見学させていただいた。
このお部屋からの眺めは最高。
赤、橙、黄色の美しい紅葉の競演・・
格子越しに見える紅葉も風情があっていい感じ。
ひと時の間、非日常的なすばらしい空間に身を置くことができ、よい時間が持てた。
人数を限った少人数の予約制だからこそ味わえたのかも。
両親にも喜んでもらえ、又桜の季節もすばらしい景観が見れるそうで、ぜひ訪れてみたい。