m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【セーチェニー温泉】

2023-08-08 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023
ハンガリーの旅もいよいよ終盤。
この日は夜行列車でチェコへ移動する予定だったので、
列車に乗るまでに温泉に入っておきたく、最後の温泉に選んだセーチェニ温泉へやって来た。
2日目、3日目に入った温泉はこちら→ゲッレールト温泉ルダシュ温泉


セーチェニ温泉はヨーロッパ最大級の温泉施設で、1881年から利用されてきたという歴史ある温泉。
現在の建物は1913年に建てられたものが前身となり、その後数回増築が行われ、1999年に完成したもの。


入口前には、イルカに乗った少年像が。


エントランスホールは、どこかの宮殿さながら。
こちらのカウンターでチケットを購入。


クリーム色と白のツートン、柱頭やシーリングの漆喰装飾も華やか。


何重にも重なるアーチに囲まれた女神の壁泉も。


真鍮のシャンデリアも豪華だなあ。



中へ入ると、ロッカーは、個室タイプとそうでないところがあり、
料金も違うので、通常のところで着替えを済ます。
ここは個室タイプのロッカールーム。


ヨーロッパ最大級だけあってさすがに広い!
こちらは屋外の温泉プール。
湯音が微妙に違う浴槽に分かれていたり、中には流れる温泉プールもあって、
その渦の中、しばらく無になって流れていた。
これは、楽しい~







この中央のゾーンは、コースが区切られていて、真剣に泳ぐ人向け。
ほとんど人がいなかったので、泳いでみたかったのは山々だけど、
帽子がなかったので断念。



セーチェニ温泉といえば、名物のチェス風呂。
探すと、チェスを打つ人の姿を見つけた!
温泉に突き出した専用の台の上に、シート状になったチェス盤を使い、チェスに興じる2人。
温泉の温度が、ぬるめなので、こういう遊びがじっくりできるんだなあ。
日本の温泉だとのぼせてやってられないだろう。



室内にも全部で18もの浴槽があるという。
こじんまりとした八角形の浴槽。


浴槽の上は小窓が付いた明るい吹き抜けのドームが気持ちいい。



床はポイント的に模様が入ったモザイクタイル。


窪みにベンチが設えられていて、壁面はタイル貼りに。


白いタイルに交じって、こんな可愛いレリーフタイルが貼られていた。
波間に跳ねる躍動感あふれるトビウオぽい魚。
正面から捉えた顔もいいな。
これらもジョルナイ製のタイルなんだろうな。


こちらはベージュ色の植物文様のタイル。



シャワーブースもタイル貼り。
帯状に魚のレリーフタイルが貼られている。


次の浴槽は、こんな縦長。
水中ウォークする人の姿もあった。


浴槽を囲むタイル。
さまざまなブルーのタイルが使用されている。


こちらの浴槽があったのは高いボールト天井に包まれた空間。
天井には、レリーフが貼り付く。


壁面や柱はタイル貼りに。


更にお隣の浴槽は、広めで、ドーム天井。
窓がいくつも入れられていて、屋外のような明るさ。


その奥には、再び縦長の浴槽。


腰壁に貼られたタイル。
立体感のあるものが貼られてた。



浴槽のヘリなどを見てると、さまざまな役物タイルが使われているのがわかる。


足消毒槽。
こういうコーナーのタイルの形状を見るのが面白い。
いろんなパーツが組み合わさり、ぴったりはまってるのがたまらない~


更に奥には、柱がゴージャスな大き目浴槽もあった。



それぞれの浴槽は温度が少しずつ違っていて、好みの湯音や雰囲気で入りたい放題。
大体一通りの浴槽に浸かってみた。
屋外の流れる浴槽が一番楽しかったかな?!
温泉といっても水着着用なので、洗い場がないのが難点。
更衣室やシャワー室は充実してるとはいえないが・・
なんとか最後にはシャワーも浴びて、着替えて、すっきりできた。



この後は、一旦ホテルへ戻って荷造りし、いよいよブダペストともお別れ。


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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【メトロポリタンエルビンサボ図書館&カフェ・ジェルボー】

2023-08-07 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

ブダペスト動物園からは、地下鉄で「メトロポリタン・エルビン・サボ図書館」へやって来た。
こちらの図書館は、19世紀の元宮殿だった建物を活用し、利用&見学できる図書館となっている。


ネオバロック様式で建てられた建物、
半円形に張り出したポーチのある正面玄関。


建物には、いくつもの扉があり、それぞれ贅が尽くされていて個性的。
こちらの扉には、流れるような植物文様、おばさんの顔の他、獣や鳥の姿も見える。


こちらが現在入口になっている。


重厚な木製の扉に施された繊細な浮彫装飾。


エントランスホールのドーム。
受付でチケットを購入し、エレベーターで公開されている4階へ。


4階へ到着すると、そこはもう図書館の閲覧室に。
おお、美しい~~
こちらの部屋は、元家族の食堂だった部屋だそうで、
現在はアートブックの閲覧室となっている。



ルネッサンスリバイバル様式で装飾された部屋は重厚感たっぷり。
こんな部屋で、普通に人々が机に向かっているという・・シュールというか
なんというかミスマッチな雰囲気がすごい。
しかも、図書館として利用する人がいる中で、観光客は見学ができ、
写真撮影可というの太っ腹。


豪華なシャンデリア


折り上げ天井の細工も素敵だ。
こんなデザインのタイルを作りたいなあ。


腰壁や部屋の入口周りには念入りに彫刻が施されている。



超絶技巧の彫刻の数々。


元ダイニングルームに隣接するのは元大ボールルーム。


一歩足を踏み入れると、ダイニングの雰囲気とは、うって変わって
明るく華やかな雰囲気のロココ様式の部屋。


白と金色で統一された漆喰装飾が、壁にも天井にも細やかに施されている。
この部屋でも多くの人々が机に向かって勉強に読書に勤しんでいた。


シャンデリアも黄金・・何たる華やかさ・・


部屋には大きな縦長の窓から明るい光が差し込み、廊下側には三つの大きなアーチの開口部があり、とても開放的。


小ボールルームは、少し落ち着いた内装。


天井まで届く大きな鏡のついた赤い大理石の暖炉を独り占めできる席も。
テーブルに缶ジュースがあるのを見ると、飲食可なよう。日本なら絶対禁止だろう。利用する人たちの意識が高いんだろうな。



上部に鏡のついた豪華なビルトイン書架。





更にその次の間、シルバーサロンは、金色から落ち着いた内装に。1931年改装時に作られたガラスのケースの本棚がある。


軽やかで繊細な装飾の天井。


扉につく鍵もそれぞれ凝ってる。




こちらは元伯爵夫人の私室だったゴールデンサロン。
半円状に張り出した部屋には大きな窓が三つ、間には鏡が入りとても明るい。


本当に贅沢な空間だなあ。






そして元喫煙室だった部屋は現在東洋コレクションのある哲学読書室に。
螺旋階段や天井装飾のインパクト、重厚感がたっぷり。
書架とギャラリーは1931年改装時に造られたものだそう。



コンパクトに優雅に弧を描く螺旋階段。



重厚過ぎる装飾の天井から下がるベネチアングラスのシャンデリア。


自分が勉強するなら、どの部屋がいいかなあ、、と思い巡らす。


大理石の暖炉の上部には著名な工芸家による真鍮の紋章が入れられている。周りは鏡。


吹き抜けの階段ホール。
天窓から光が差し込む。


図書館に改装され、活用されながら保存される元宮殿、観光客にも門戸が開かれているのも素晴らしい。


図書館は、さすがに旧宮殿部分だけでは手薄で、増設されている。
増設部分も素敵だった。




帰りは螺旋階段で1階まで下りた。


夢のような宮殿図書館を満喫した後は、二日目に訪れた時にはまだ店は開いてなかったブダペスト中央市場へお昼ご飯とお土産調達に向かう。
中央市場の様子はこちら→



中央市場でのランチ後、カフェを目指して歩いていると、タイルが貼られた建物を発見。


2階、3階部分に、ライトブルーがさわやかなタイルがストライプ状に貼られていた。



セセッション風の意匠、四つの柱の先端には顔。


上部に扇形の面格子が入った扉。
差し色の赤が効いてて素敵。


お花屋さん


床のタイルとガラスのエッチング、アイアン装飾、木製の扉が融合した素敵なエントランス。






そして今まで忙しくてなかなか立ち寄れなかったカフェへ。
ブダペストもカフェ文化が盛んな町。歴史的にも古い有名なカフェがいくつもある。
いくつかピックアップしてた中から近くにあったカフェ・ジェルボーへやってきた。


1858年創業の歴史ある老舗のカフェ。
ピアニストのリストなど有名人も常連だったとか。


シックな木のカウンターの上のガラスのショーケースには、ケーキが並ぶ。


窓際の明るい席に通して頂いた。
天井は、ゆるやかな弧を描くアーチが連なり、クラシックな雰囲気。


奥にも部屋があった。


ケーキセットを頼もうならディナー並みのお値段がしたので、アイスクリームに。
雰囲気だけでも味わえてよかった。
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東京・桃華楽堂&慶応義塾図書館旧館

2023-08-06 | 建築巡り・街歩き【その他】

上野の純喫茶をはしごした後は、講演会までの間にまだ時間があったので、
皇居にある桃華楽堂へ。
桃華楽堂は、昭和41年、今井兼次設計により、香淳皇后の還暦記念に建てられた音楽堂。
八角体の建物の屋根は花びらのような形で、鉄仙をかたどったものだそう。


この建物の外壁はモザイクタイルで覆われている。
各面は、様々なモチーフと共に羽ばたく鳥をイメージしていて、
参観ガイドによると、日本女性の優雅でおおらかな理想像を描き出したものだとか。


建物の前方には柵がしてあって、立入禁止の看板が出ていて近寄れず。
遠目で見ると、着物の反物のようなものや櫛やかんざし、鏡、
そして楽器のバイオリンなどが見える。
モザイクの陶片は、有田焼や信楽焼などが用いられているという。


茶色のタイルに同化してるけど、急須や湯呑などのお茶セットの図柄もあったりと、細かい描写が。


2階の正面には青空と太陽モチーフのモザイクが描かれていて、
箱に入った人形のようなものが置かれている。



拡大するとお雛様のようで、鬼瓦の代わりに置かれたものだそう。



バルコニーのフェンスも松葉か?扇子か?瀟洒なデザイン。





こちらの面は梅の花がモチーフのようで、様々な陶片と共に丸い急須の蓋のようなやきものでかたどられた大きな梅の花を中心にピンク色の梅の花が散りばめられている。


下部には、松のモチーフも。


建物の側面には小さな丸窓もあって、それぞれステンドグラスが入れられいてるよう。
その下には帯状にモザイクタイルが貼られていた。


木々の間から。
細部が楽しいのに、近寄って観れないのは残念すぎる。
外観ぐらい自由に見せてくれんかな~?!



その後やってきたのは慶応義塾大学三田キャンパス。


大正15年にゴシック様式で建てられた塾監局。
義塾の事務全般を担う役割を持つ。


スクラッチタイル貼りの外観に花の形のレリーフ。


スクラッチタイルの良い風合い。




こちらのなまこ壁だが洋風の造りの建物は、
明治8年に開館した日本最初の三田演説館。
創立者福澤諭吉も日本で初めてこちらで演説を行ったという。


そして、慶應義塾図書館旧館。
慶應義塾創立50周年を記念して、明治45年、
曾禰達蔵・中條精一郎の設計により建てられたゴシック様式の赤煉瓦造りの図書館。
現在は、福澤諭吉記念慶應義塾史展示館となっている。






玄関ホールには大理石の三連尖塔アーチは重厚感たっぷり。


階段ホールには、大正4年に小川三知により制作されたステンドグラスが
昭和20年に戦火により失われ、その後昭和49年に復元されたもの。
慶應義塾の建学の精神「ペンは剣よりも強し」の構図が描かれている。





階段の踊り場から。




この照明も今まで見たことないようなタイプの凝ったものだなあ。




2階の展示室。


部屋全体はきれいに修復されていたが、照明は当時のものかな?


このアール・デコ風の照明も素敵。


横から。


1階にはカフェ八角塔があり、一般客もお茶することができるのだけど、
この後の講演会まで時間があまりなかったので、今回はスルー。


そして、ここから徒歩十数分の講演会会場、リスト・ハンガリー文化センターへ向かったのだった。






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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【ブダペスト動物園】

2023-08-03 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023
次に目指したのは、ブダペスト動物園。
バスの乗り継ぎ時、ついに大雨が降ってきた!
近くにあった売店に駆け込む。
朝ごはんに、ちょうどパンが売っていたので、購入して、
雨宿りの間に食べた。それがめちゃ美味しくて感激。
コンビニのような小さな売店なのだけど、パンは焼きたてのものをパン屋さんか運んできてるみたいで、種類も豊富。
2種類のパンを食べたのだけど、二つとも当たりだった~



売店の前は小学校のようで、建物も陶製屋根が乗っていて、
壁画も可愛い。
しかし雨がキツ過ぎてうまく撮れず。


なんとかバスを乗り継いで、駅から更に歩き、やっとブダペスト動物園に到着。
小学校の遠足かなあ?!カラフルなレインコートを着た子供たちが集合してる。こんな雨の日に気の毒だなあと思いつつ。


ブダペスト動物園は1866年に開園、世界最初の動物園のひとつだそう。
建物は1912年以降に再建されたもので、
園内には、ジョルナイのタイルがいくつか使用されている。
こちらの動物園の正門もそう。


入口の門は、尖塔アーチにドーム屋根。


アーチには、モザイクタイルで、羽を広げた鶴のような鳥や植物が描かれている。
アーチの上にはシロクマのレリーフ。



モザイクは、ヤシの木やサボテン、オレンジの木も。
モザイクの内側にはキツネやフクロウのような動物の顔もついていた。


アーチの両側の土台には象がいて、動物尽くしの門が楽しい。




象と象の間にはこんな感じで、象使いもいた。


こちらは門の両脇にあるチケットブース。



ここには何かを手に持ったサルが座ってる。
チケットを購入して中へ。



雨の中、カバが優雅に泳いでる。


こちらは象とカバ舎がある建物。
イスラム風?というのか?不思議な形の建物で塔も立つ。


屋根瓦は陶製で、ジョルナイのもの。
ウロコ状で、ライトブルーの発色が美しい。


ギザギザした軒飾りのデザイン、持ち送りや扉のデザインも面白い。


キノコのような形の窓。



ステンドグラスの入った丸窓、窓の周りはエオシン釉のようなセラミックタイルが貼られている。


そしてこちらのアーチに沿って貼られているタイルもジョルナイ製。



緑がかったレリーフタイルには、ジャングルっぽい背景にカバや恐竜などが描かれている。


武器を持った人とカバ、、あまりフレンドリーな雰囲気ではない;


こちらのメインの扉のデザインも凝っていて素敵だった。


岩の上にリアルなカバのオブジェ。





こちらは象舎の入口になるようだけど、トラックが横付けされて何かの作業中のよう。
残念ながらこの日は中には入れなかった。



イスラムのモスクのようなドームのような園舎、
中が見たかった。。


こんなところにも象の頭がついている。



入口付近だけ見せてもらったが、
アーチ上部には陶製の巨大な象の頭が付けられてる。



鼻に刻まれた皺などがリアル。


アーチのレリーフは、先ほどの扉周りと同じデザインのようだったが、釉薬の色味が少し変わってた。





サイとサル?



恐竜同士も


建物をよくみると、高いところのドーム屋根周りなども、動物の顔などで
彩られている。



奥の方に見える柱の柱頭にも象がいた。
動物園ならではの楽しい建物。


そして実物の象にも会えた。


この水場で遊んでいるのは親子の象のよう。



親子の象の様子があまりに可愛くてほほえましい。



子象がお母さんの背中に乗っかってる~
めちゃめちゃサービスショット連発で、、
見てるのは、私だけだったのがもったいない~


水の中に沈むお母さんの上に乗ってる子象。
象たちよ、可愛い姿を見せてくれてありがとう~


こちらは、何の園舎だったのか?失念してしまったが、


入口も特徴のある形で、石造りの下部、三角アーチ?ラインに沿って
二等辺三角形のタイルが交互に向きをを変えて貼られてる。


何かの記号のような文様が入ったタイルは、エオシン釉の輝きがあった。



縦長窓のある壁面には、四角垂の形のタイルが虹色の輝きを放っていた。





このサルの頭のついたドアハンドルも可愛い。。


売店があったのだが、タイルがちらりと見えたので駆け寄る。



円形の建物の下部が、タイル貼りに。
グリーンの発色のきれいなタイルがカウンター下全面に貼られていた。


そして、窓と窓の間の壁面には、こんな鳥と文様の木彫りが施されていた。
手が込んでいてかわいい。
とりあえず、タイル使用物件はチェックできたかなあと、、
雨もかなりきつかったのでそろそろ動物園から退散することに。


駅へ行く途中に出会った、装飾が素敵な建物。



バルコニー周りも。

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