蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

ナマハゲ  (bon)

2018-12-29 | 日々雑感、散策、旅行

 山のグループで白神山地方面に行ったとき、男鹿のナマハゲ館に立ち寄り、たくさんの
“ナマハゲたち”に出会ったのは 4年前(2014年)の7月でした。
  藁の衣装を着け、荒々しい形相の面をつけた神の使い(来訪神)たちが、館内の広い一室
にぎっしりと建ち並んで訪問客を歓迎していました。

      なまはげ館
       

 なまはげ君たち
      
                         (こちらはウイキペディアより)

  ウイキペディアに、次のようにありました。『ナマハゲは、男鹿半島周辺で行われてきた
年に一度、
大晦日に行われる行事は、今や秋田県を代表する行事の一つとして知名度を誇る
伝統行事も、地元自治体が補助金を出して下支えしなくてはならないほどの衰退傾向を見せ
ている。』

 家々を回る年中行事も、少子高齢化の影響で現在は半減しているという。本来は、地区の
未婚の男性がナマハゲを務める習わしが、高齢化と地区の人口減で担い手の若者が減った
ため、既婚男性や高齢者らが務めるようになり、また、子どもがいる世帯も減少している
ため、ナマハゲの訪問先も減り、減退してきているらしいのですね。

 2012年度から男鹿市は、ナマハゲを実施する町内会に補助金を出すようになりましたが、
同市内の148の町内会のうち半数近い71町内会が実施しなかったし、2015年度も69町が実施
しなかったとありました。

 そのような状況の中、今年11月、ユネスコ無形文化遺産にナマハゲをはじめ「来訪神:
仮面・仮装の神々」が登録されました。登録されたのは、8県、10行事で以下の通りですが、
ナマハゲ以外ほとんど知らない行事ばかりでした、

 ・甑島(こしきじま)のトシドン(鹿児島県薩摩川内市) 大晦日
 ・男鹿(おが)のナマハゲ(秋田県男鹿市) 大晦日
 ・能登(のと)のアマメハギ(石川県輪島市・能登町) 正月、小正月
 ・宮古島(みやこじま)のパーントゥ(沖縄県宮古島市) 10月
 ・遊佐(ゆざ)の小正月行事(山形県遊佐町) 小正月
 ・米川(よねかわ)の水かぶり(宮城県登米市) 2月初午
 ・見島(みしま)のカセドリ(佐賀県佐賀市) 2月第2土曜日
 ・吉浜(よしはま)のスネカ(岩手県大船渡市) 1月15日
 ・薩摩硫黄島(さつまいおうじま)のメンドン(鹿児島県三島村) 旧暦8月1日
 ・悪石島(あくせきじま)のボゼ(鹿児島県十島村) 旧暦7月16日の盆踊りの終盤

 いずれも珍しいというか変わった伝統行事ですが、子どもたちに躾する意味を持たせたり、
地域コミュニティの絆をより深めるなどの効果があるようで、ユネスコ登録の趣旨にも、
これらの行事は異なる社会的,歴史的背景をもつ地域において発展してきたため,多様な
形態を持ち,様々な地域
的特色を反映している。行事を執り行うことによって、地域の人々、
とりわ
け子どもたちは、アイデンティティを造成し、コミュニティへの帰属意識を発展させ、
相互の絆を強めている。
』とありました。

 各地の行事関係者の喜びは大変だったようですが、ユネスコに登録されたからと言って、
特段の恩恵はなく、金銭的な補助などは何もないそうです。 ただ、登録されることで、
それが保護されることのほか、世界的な文化遺産の一つとして認められる名誉と、より一層
の知名度向上による観光誘致による経済効果が高まることにつながる期待があります。

 今年の大みそかには、ナマハゲ君たちは、一段と元気づいて雪深い道の中、家々を訪問
することでしょう。 (年末豪雪と報じられています。)

 

男鹿のナマハゲ 泣き叫ぶ子供たち

 

 

 

 

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