蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

生命  (bon)

2019-08-16 | 日々雑感、散策、旅行

           昨日は、74年目の終戦の日でした。武道館では、政府主催の57回目の
          全国戦没者追悼式が行われていました。 310万人に及ぶ戦没者に対して、
          何を祈ればいいのか、多くの尊い命に対して、ただ、安らかかれと願う
          ばかりです。
          また、大型の台風10号は、のろのろ移動で各地に大雨による災害をもた
          らしたほか、お盆の帰省シーズンにあたり、多くの人々の足を混乱させ
     ました。

 

 終戦の日に関連して「命、生命」を取り上げたわけではありません。「生命」について、
記事(井田 茂氏、東京工業大学大学院地球生命研究所教授、「地球外生命」)を読んで、
これほど身近で、大事なことなのに、普段ほとんど気にしていないことに気がついた・・
そんなことで、ちょっと取り上げてみました。

 ウイキペディアなどを見て、「生命」について、これほど難しい内容であるとは、思い
もよらなかったので、躊躇しましたが、難しい部分には触れずに、気がついた部分を主体
にまとめてみました。

       (ネット画像より)
 

 「生命とは何か」についての定義は、一筋縄で、これこれ云々とは言い切れない難しい
問題ですが、基本的には、生きているものと死んでいるものの区別、物質と生物の区別に
おける特徴や属性を表す言葉で、生き物が生きた状態で有しているものと言えるかもしれ
ませんが、生きた状態に宿っているもののような抽象概念もあり、「いのち」や、霊魂
など具体的に定義しにくいものまで多様な見方があるのです。
 生命については、哲学的な生命観があり、宗教でもその生命観がありますね。

 生物学的には、「代謝」に代表されると言っています。ウイキペディアには、『自己の
維持、増殖、自己と外界との隔離など、さまざまな現象の連続性をもって「生命」とする
場合が多い。』とあります。

 ここで、代謝とは、生命の維持のために有機体が行う、外界から取り入れた無機物や
有機化合物を素材として、物質を分解することによってエネルギーを得る過程と、その
エネルギーを使って物質を合成する過程をいい、これらの経路によって有機体は成長と
生殖を可能にし、その体系を維持している・・。 難しいですね。

        

 で、我々が知っている生命は、地球上の生物についてだけなんですが、地球上のすべて
の生物は、同一の先祖から発展してきた とあります。
 記事では、『 地球には、微生物や植物、動物といった多様な生命が住んでいるが、ゲ
ノム解析から、これらは一つの共通の祖先から進化して 枝分かれして来たことが確実に
なった。 多様に見えても、地球生命は一系統なのです。』 『人類も共通祖先から枝分
かれを繰り返していった無数の枝の中のたった一つの枝の先に過ぎないのです。』
 なので、一系統の例からだけで、生命とは何かを議論するのは容易ではない。生命の
起源に迫ることは難しいとも言っているのです。

 そこで、この記事の出番があり、「地球外生命」を知ることが、解決につながるのでは
ないかという見方です。つまり、ここに、地球外生命の発見の大きな意義があるといって
いるのですね。

 地球外生命については、当ブログ「第2の地球」(2018.2.20)に取り上げていて、太陽
系外の惑星、たとえば恒星トラピスト1には7つの惑星があり、その内の3つがハビタブル
ゾーンにある地球型惑星であることが分かっています。

 また、井田氏の記事には、この他、太陽系の隣のプロキシマ・ケンタウリ星のハビタブ
ルゾーンに、地球サイズの惑星が発見され、こちらもトラピスト1と同じ赤色矮星だそう
で、これは暗い星で、およそ地球とは違う表層環境を持っているので、地球とは似ていな
い惑星であるけれども、そこに生命を発見できる可能性があるかもしれないと期待されて
いるのです。

 太陽系の中にも、生命が存在する可能性があるというのです。土星の衛星エンケラドス
や木星の衛星エウロパの表面の氷の割れ目から水が噴き出していることが発見され、衛星
の表面下に内部海があることが分かり、内部海はかなり高温で活発な化学反応が起きてい
るとあります。地球でも、深海底で地熱エネルギーによって多数の生物が住んでいるわけ
ですから、ひょっとしてこれら土星、木星の衛星の内部海に生命が存在するかもしれない
のです。

 しかし、『 生命とは天体におけるエネルギー循環と物質循環の一部分であるならば、
生命の進化は天体ごとにかなり違っているかもしれない。』とも述べられており、共通
祖先から生命の仕組みが違っている可能性も高いと考えられますから、もし、生命が発見
されたとしても、他の系列の生命を前にして、われわれは、それを生命だと認識できるか
どうか? 地球上の同一系統の生命しか知るすべを持たない私たちに果たして理解できる
のかどうかと、新しい問いかけがなされているのでした。

 

 現在、TMT(口径30m)はじめ大口径の超大型望遠鏡計画が進行していて、早晩これらに
よって、ハビタブルゾーンの惑星の大気成分を観測して生命の存在を確認しようと世界が
動いているのです。

 

 

ホーキング博士が死の直前に書いた『最期の解答』、そして人類への警告とは?

 

 

 

 

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