一昨日(12/21)の木星と土星の大接近は400年振りだとのこと、日没後すぐに南西の低い
空に、肉眼では一つの星が光っているように見えましたが、デジカメでズームアップして
みると、二つの星が光っているのが確認できました。 木星と土星、それぞれ7億、15億㎞
彼方で光っているのですね。
コロナ禍の中、大学の先生が授業体験の中で理解されたことと今後の課題などに
ついて、手元の会報に「オンライン講義から得たものとこれからの課題」(高倉弘
喜氏、国立情報学研究所教授)と題した記事がありました。
今年に入って、新型コロナのために三密を避けるべく、学生は登校できず、せっ
かく目指す学校に入ったのに入学式はおろか、学校の門をくぐることもままならな
い事態となり、その後、にわかに「オンライン講義」が導入され、自宅のパソコン
をネットにつないだ新しい学習形態の教育が全国的に行われるようになりました。
オンライン講義 例
(ネット画像より)
パソコン+ネットでの学習形態は、コロナ以前でもネット検索などの学習は随時
実施されていましたが、教室に行かず、自室で先生の講義をパソコンを通して聴く
スタイルは初めて導入されたのです。
私のところの孫も一人は今年社会人となりましたが、もう一人は大学3年生で、
この春からずっと家にこもってこの「オンライン講義」や「オンラインゼミ」など
で対処しているようです。 最近では、「オンライン就活」なるものもやっている
といっています。
前置きが長くなりましたが、にわか仕立ての教育方法について、会報記事に述べ
られている要点をまとめてみました。
会報記事に述べられた高倉教授の報告では、オンライン講義で生まれた新しい学
習姿勢として学生の講義での積極性が高まったことが挙げられています。すべての
学生でないにしろ、学生たちの熱心な参加が見られ、講義時間の後半で出したレポ
ート課題に対しても全員から提出があり、さらには講義の感想や要望、時に感謝、
お礼が述べられていたこともあったそうです。
グループディスカッションでも委縮することなく活発な議論が続けられたり、ICT
(情報通信技術)になれた昨今の学生にはむしろ向いているように感じられたとあ
りました。
反面、設備環境の差による不満も示されていました。最も深刻なのは、インター
ネットサービスプロバイダーから各自室までの「ラスト1マイル」のネットワーク
(回線)容量の不足や複数ユーザーの共有による受信状態の良否であったそうです。
学生向けアパートが多く集まる地区や学生寮等での「ラスト1マイル」の容量
不足によって発生する不具合が指摘されていました。『極端な言い方ではあるが、
保護者や学生の収入によるネットワーク環境の格差が露呈したと考えられる。』
また、物理的に離れた環境ではネットワークによるグループ討議でも相互に発言
したり相談したりすることが疎になり、協働学習が低下することがはっきりと認め
られたそうです。『教育環境は、知識を伝える場であると同時に協働の能力を開拓
する場でもなければならない。』
講義スタイルの改革も必要だと述べられています。一日に何コマも講義を受ける
ことは、学生にとって常に集中して講義を聴くことになり、これは避けなければな
らない。 時間だけの問題ではなく、単調さを排除する工夫や、話し方、間の取り
方、声の大きさ等も重要だと思います。
大学の講義室にある立派な音響設備が、オンライン講義ではむしろ弊害となるこ
とが分かった。 講義室のハウリング(共鳴)を防ぐためのエコーキャンセラーが
オンライン講義では遅延が大きくて不具合となり、参加者にはヘッドセットを用い
ることが必須となったとあります。
さらに今後、実技や実習に対応するためには、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)が
必要となるかもしれないが費用面で問題があるかもしれない。
かなり以前から、インターネットによる学習システム「イーラーニング」(e-
Learning)が普及しています。オックスフォードやハーバードをはじめ世界の多く
の大学ですでに実施されていますし、日本においても東京大学はじめ多くの大学で
実施されてきています。学習やテストなどがシステム化された形式で、コロナ対策
としてのにわかオンライン講義とは違ったシステムなんですね。イーラーニングは
世界中のだれでも受講でき、単位も取得できる様式になっています。
また、イーラーニングは、学生だけでなく、企業研修や新入社員研修などにも広
く活用されています。
イーラーニング イメージ
(ネット画像より)
最近のスマホの普及をみると若い人たちにはすでにICTはお馴染みになって違和感
もないといえるのでしょうが、ここで議論しているようなにわか「オンライン講義」
は、まだまだ先生も生徒も慣れていないということなのかもしれません。
大学の講義ではありませんが、今はやりの話題から・・
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