パラリンピック2020 は、一昨日(9/5)無事終わりました。
9月に入ってから急に肌寒くなり雨が降りしきる競技場でのレースは、戦いの鮮烈
さを一層際立たせる演出効果がありました。 選手にとっては快適ではなかったで
しょうね。でも暑いよりはよかったのかもしれないなどと・・。
最終日のマラソンで女子の部、道下美里(44)が悲願の金メダルを獲得しました。
後半の伴奏者 志田淳(48)は、何やら話しかけているようで始終気遣っているよ
うな感じで走っていたのが印象的でした。
同日の閉会式も和やかな一体感のうちに進み、IPC会長の挨拶の中『今夜は閉会
式というより全ての人が共生できる未来への始まり』と述べていたそうですがまさ
にそのような感じが滲み出ていたように思いました。
パラリンピック閉会式(部分)
(ネット画像より)
本来の意義は、平和、人権、偏見や差別のない社会を目指す大会ではありますが、
それだけではなく、多額の投資に見合う経済浮揚効果や世界に向けた観光需要の拡大
などがもう一つの意義(目的)であったでしょうが、新型コロナによる史上初めて
の大会延期をはじめ、原則無観客開催という大変不運な五輪、パラリンピックとな
ってしまったのです。
テレビ観戦の一老人としては、何より 大きな災害や混乱がなく無事に全競技を
終えられたことが、そして選手たちの躍動によって多くの記録と感動の果実を残せ
たことが何より良かったと思うのです。 居ながらにして多くの競技を観戦したほ
か、ユニバーサルリレーやこん棒投げなどの新しい種目なども楽しんだのでした。
パラリンピックのシンボル『スリー・アギトス』のアギトとはラテン語で「私は
動く」という意味だそうですが、これを三つの曲線に描き、国旗に使用されている
主要な色、赤、青。緑に彩られ『心』(スピリット)『肉体』(ボディ)『魂』
(マインド)を意味しているとありました。
パラリンピックシンボル
(ウイキペディアより)
そして、障害者は世界人口の15%を占めるというところから『We are the 15%』
なるメッセージも流れていました。
(ネット画像より)
サッカーやラグビーなど躍動的な競技はもちろんですが、静かな競技の中で『ボ
ッチャ』の戦略性などに興味を感じました。
ボッチャ
(ネット画像より)
先攻が的となる白色のジャックボールを投げ、それに赤、青のカラーボールを投
げあって、ジャックボールに近い方のカラーボールが得点となり、ルールは、氷上
で行われるカーリングに似ています。
そういえば、カーリングも初めのころは、モップのようなものでストーンの前を
掃く動作に面白がっていましたが、その戦略性が理解できてくると、確かに面白み
が増してきました。
このボッチャにしても、戦略的なゲームで、しかも単に観戦するだけでなく自分
も考えるようになり、ゲームに参加しているような感じにさえなるのです。
カーリングと違うところは、カラーボールを当てて(が当たって)的が移動する
ことで、一発逆転みたいな要素があることと、カラーボールを投げる際に、相手よ
りジャックボールに近づかない場合連続して投げるところでしょうか。
最近ではカーリングの放送があるときなど、見たりするようになりましたが、ボ
ッチャも今後その様になる可能性が高まっています。
ともあれ、無事に大成功裏に競技が終わったことを喜ぶとともに、これを支えて
きた大会関係者、ボランティアを含む多くの人達の努力にエールを送りたいと思い
ます。
パラリンピック 閉会式 [What a Wonderful World]