サッカーW杯決勝は、素晴らしい試合でしたね。アルゼンチンはやや押していた感じ
ではありましたが、フランスも素晴らしい、さすが決勝戦! 見ごたえがありました。
延長もあって、表彰も見たらこの日は、4時前になってしまいました。 日本チームも
よく頑張りました。それにしてもクロアチアやモロッコも強いんですね。
生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)が2022年12月7日~19日 の会期で、
カナダのモントリオールで開催されこの程「30by30」等が採択され閉会しました。
(ネット画像より)
つい先ごろ、COP27が11月20日に閉会したばかりだというのに、今またCOP15とは
どういうことなんでしょうか。(COP27について、拙ブログ、2022.11.22に投稿し
ています。)
COPというのは、Conference of Partiesを略したもので、「締約国会議」という
意味で、「ある条約に批准した各国の代表が集まる会議」ということなんですね。
で、このCOPには3つあります。
- COP-FCCC 「国連気候変動枠組み条約締約国会議」で、「Conference of the
Parties to the United Nations Framework Convention on Climate Change
(COP-FCCC)」を略したものです。普通、世間で最もよく取り上げられている
COPです。COP27 はこの会議です。地球温暖化防止に向けて、温室効果ガスに
よる平均気温上昇を2030年までに1.5℃以下に抑えようと努力する活動で、193
の国と地域が参加しています。 - COP-CBD CBDは、「生物多様性の保全」Convention onBiological Diversity
に関する締約国会議で、生物を 種、遺伝子、生態系で捉え、その保全を目指
しています。 - COP-COD CODは、「国連砂漠化の防止に関する会議」United Nations Confe-
rence on Desertification, UNCODの略で、1997年ローマで第1回(COP-1)が
開催され、その後2年ごとに開催されています。
上記のうち、1の気候変動枠組みに関するCOPは、かなり頻繁に報道もされてい
ますし、拙ブログでも何度か取上げてきていますので、かなり厳しい目標ではあり
ますが、地球温暖化の防止に向けて、世界が取り組んでいるのです。
2の生物多様性の保全に関するCOPは、あまり報道されませんが、冒頭COP15が、
これに当たります。
本条約の目的は、
- 生物多様性の保全
- 生物多様性の構成要素の持続可能な利用
- 遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分
で、2010年名古屋で開催されたCOP10では、3番目の遺伝資源の取得の機会及びその
利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関して名古屋議定書が採択されてい
ます。
(ネット画像より)
今回のCOP15は、当初中国(昆明)での開催が予定されていましたが、コロナの
理由から会期を何度か延期しながら、本部のあるカナダ、モントリオールでの開催
となったそうです。中国が議長国として「昆明モントリオール目標」が採択され
ました。
新たな目標は、23の項目が盛り込まれ、
▽世界全体で陸地と海のそれぞれ30%以上を保全地域にする「30by30」という目標、
▽ヒアリやアメリカザリガニなど外来種の侵入を少なくとも50%削減すること、
▽生物の遺伝情報の利用で得られる利益を公平に配分すること、
などが盛り込まれているそうです。
また、途上国と先進国の間で対立していた資金の確保をめぐっては、官民で少
なくとも年間2000億ドル(日本円で約27兆円)を確保することなどが盛り込まれ
ました。そして、生物多様性に特化した新たな基金を途上国の環境対策を支援する
国際機関に創設するとしています。
これまで、拙ブログでも「絶滅種」(2012.2.24)や「大量絶滅」(2017.7.28)、
「生物の多様性」(2022.1.16)ほかを話題にしてきていますが、この地球が緑豊
かなバランスの取れた自然が保護されて初めてあらゆる生物の生存が守られると
いう長い地球の歴史からみて、現在は生物の絶滅スピードが従来の100倍の速さで、
進んでいる事実を捉えて、それに警鐘を鳴らし、何とか世界の皆でこれを防ぎ、安定
した地球システムを維持して行こうとしているのです。
地球誕生以降、生物の大量絶滅は少なくとも5回繰り返されているとあり、最も
有名な大量絶滅は6500万年前の白亜紀の終わりに発生した巨大隕石の衝突で噴煙
等による太陽光の遮断、気温の低下などによる植物の生長不良からそれらを食する
動物への生態系への影響で恐竜やアンモナイトを含む76%の生物が絶滅したとあ
ります。
しかし、現在の絶滅スピードは、隕石ではなく、人間の活動によるものなんで
すね。エネルギーの大量消費、森林や自然の破壊、開発などの人間の活動による
生態系への影響、地球温暖化による気候変動などなど、地球規模の大きな問題に
直面しているのですね。
地域間の争い、国家間の争いなどで、都市の破壊や自然の破壊など目の前の直
接的な問題もさることながら、じわじわと迫る地球全体の問題として、種々のCOP
が開催されているのですね。
しかし、これらの問題を理解するも、加盟国相互間でも現実的な利害が生じ、
なかなか目標に向けた進捗が図れない現状にあるようです。
さらに、これらよりもっと広く捉えた活動「SDGs(持続可能な開発目標)」が、
2015年9月の国連サミットで採択され、17のゴールと169のターゲットからなる国
際目標があります。環境、社会、人権、教育など、世界が抱えるさまざまな問題
の解決を目指した取り組みです。国際社会の重要な課題を明示するだけでなく、
ビジネスの世界に対しても果たすべき責任を問う、大きな役割を担った取り組み
が展開されています。
なお、これらCOPの名前ではなく、これまで、ワシントン条約やラムサール条約
という言葉を聞かれたことがあると思いますが、これらも、COP-CBDの一つの目的
を定めた取り組みで、前者は、国家間の過度な国際取引による種の絶滅を防ぐため、
必要と考えられる野生動植物の種の国際取引に規制を付しており、後者は、湿地
の保全に関する条約「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」
で、COPの中で改定がなされているとあります。
超満員のサッカーW杯決勝戦(ルサイル スタジアム 約9万人)
(テレビより)
Winter Wonderland by Doris Day