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なぜ国税庁がお酒にコミットし続けてきたのか。鈴木芳行(2015):日本酒の近現代史~酒造地の誕生

2015-10-03 09:00:12 | 附属酒類経済研究所
                           
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ビールへの税金なとについての議論の際、よく言われるのが、「なんだかんだ言っても酒税なんて税収全体からすればわずか」という点。


何事も検証、ということで、国税庁のホームページの酒税関連のところを見ると、ちゃんと国税(全体)の表も出ていました。

それによれば、H25では国税全体に対し、酒税の割合は2.9%。


最大シェアはやっぱり所得税で29.7%、そのあとは消費税22.7%、法人税18.6%と続いています。


確かに、これらに対し2.9%というのは、少ない。
(ちなみに、「たばこ税」は2.1%と、いい勝負)


そんな現状ですが、刺激的な帯タイトルの本がありました。






かつて日本酒が税収の半分を占めていた時代があった



本の書誌情報はこんな感じ。


鈴木芳行(2015):日本酒の近現代史~酒造地の誕生、歴史文化ライブラリー401、吉川弘文館、232p.


著者は国税関連の経歴を持つ方のようで、さすがお酒の所轄官庁だけあって、まさにタイトル通り、近代以降の日本酒について、醸造、流通、消費等々の視点から丁寧に書かれています。


帯タイトル「かつて日本酒が税収の半分を」というのは明治後期の頃の話で、当時は酒税と地租(土地の税)、所得税が3大基幹税だったようですね。


グラフ
(一番下の部分が酒税)


明治32年度に地租を上回ってトップに躍り出て、34年には47%と半分近くを占め、その後も高い水準を保っています。


確かにこれなら国税庁が酒造技術も含め、お酒にコミットし続けたのも理解できます。



勉強になるなぁ。



他にも色々知らないことが出てくる本です。真面目に読もうっと。


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