牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

三世紀に亘り問屋を営む升本総本店の徒然を毎日更新!!商品情報からビアガーデン・試飲等イベント情報、酒文化経済・書評等々!

甘酒は夏の季語、ですが、実際には夏のもの?冬のもの?

2011-08-16 12:06:36 | 甘酒党宣言

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立秋を過ぎてから夏の話題もない、かもしれませんが、まだまだ暑い!ということで、、、、、。



「意外だね!」という季節とお酒ネタの一つとして、「甘酒は夏のもの?」というのがあります。


月桂冠さんのHPにも、「守貞漫稿(もりさだまんこう)という江戸末期の文献には、『夏になると甘酒売りが出まわった』とある」とあります。

今では見ることの無い「甘酒売り」ですが、明治の頃までは各地で見られたようで、幕末・明治の頃を調べるのにしばしばお世話になる長崎大の写真データベースにも出ていました。


こちら
(長崎大DBより)


ただ、写真の説明には「甘酒の入った釜と茶碗などが入った箱を天秤棒の前後に下げて、担いで売り歩いた。釜の下には火を入れて、甘酒が冷めないようにしてある。」とありますから、夏でも熱いまま、だったのでしょうか。



でも、わざわざ温めるということは冬のもの?、、、でも季語にまでなっているということですから、やはり夏のものなのでしょうか。



気になる



で、これは明治中期
(長崎大DBより)


女性が「うちわ」を持っていますね。やはり夏なのでしょうか?




ウチに帰ったら、歳時記を見てみましょう。。。あと、「守貞漫稿」も本棚にあったような気が。。。






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「美峰酒類」「江井ヶ嶋酒造」って?焼酎の売り上げランキングが発表です。

2011-08-15 12:54:02 | 附属酒類経済研究所


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毎年恒例、帝国データバンク福岡支店さんの焼酎売り上げランキング(2010年分)が発表されました。


毎日新聞、朝日新聞、読売新聞などで記事になっていましたが、ここではオリジナルの帝国データバンクさんのニュースリリースから。


●まず、全体の概要はこんな感じ(上位50社の売上高合計は、前年比2.5%減と2年連続でマイナス)



●内訳(ランキング)はこんな感じです。(「いいちこ」が減りながらも首位を守り、霧島が追い上げ)
1位  三和酒類
2位  霧島酒造
3位  薩摩酒造
4位  雲海酒造
5位 二階堂酒造
6位  濱田酒造
7位  高橋酒造
8位  本坊酒造
9位  美峰酒造
10位 若松酒造
11位 西酒造
12位 神楽酒造
13位 大口酒造
14位 小正醸造
15位 長島研醸
16位 鷹正宗
17位 都城酒造
18位 岩川醸造
19位 久米島の久米仙
20位 老松酒造
21位 札幌酒精工業
22位 田苑酒造
23位 山元酒造
24位 小鹿酒造
25位 新平酒造


●ちなみに、帝国データバンク言うところの「ポイント」はコレ
①上位50社の売上高合計は、前年比2.5%減と2年連続で前年を下回った。
②減収企業は29社で前年より3社減少したものの、約6割の企業が減収を余儀なくされた。
③黒字企業は37社。そのうち1億円を超える純利益をあげたのは18社で前年より6社減少した。
④県別企業数は鹿児島が前年より1社減少したが、23社でトップ。
⑤県別売上高合計は鹿児島県がトップも、1000億円を割った。
⑥売上高トップの三和酒類(株)は6年連続前年割れ。


●その上で、注意しなければならないのはこんなところでしょうか。。。

・集計対象は、「売上高に占める焼酎比率が50%以上の企業」であること。
・この定義から、焼酎の売り上げ高762億円の宝ホールディングスや、同、412億円のオエノンホールディングスなどは除外されていること。
・「甲類焼酎」も含まれていることから、「焼酎」といわれてピンと来ない地域の企業、例えば9位の美峰酒類(群馬)、21位の札幌酒精工業(北海道)、29位の江井ヶ嶋酒造(兵庫)、29位のヤヱガキ酒造(兵庫)などがあること。
(甲類-低価格志向なのでしょうか、美峰酒類やヤヱガキ酒造などは前年比で大きく伸ばしています)


営業さんにはニュースリリース本紙を回覧しますね!



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夏季一斉休業、です。

2011-08-12 12:15:36 | 神楽坂とインテリジェントロビーの徒然

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残暑お見舞い申し上げます。

私ども升本総本店では、

誠に勝手ながら来る8月15日、16日の2日間、

夏季一斉休業とさせて頂きます。

皆々様にはご迷惑をお掛け致しますが、何卒よろしくお取り計らい下さい。





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東北に、日本酒の、明るいニュース

2011-08-03 11:05:38 | 酒の情報(酒エトセトラ)
今朝の毎日新聞に、こんな記事が出ていました。

東日本大震災:日本酒の人気沸騰 復興支援、被災3県出荷量2~6割増


タイトルどおりの記事なのですが、東日本大震災で大きな被害を受けた福島、宮城、岩手の3県で、「応援消費」の影響なのか、5月の清酒の出荷量が前年より2~6割も増加した、ということです。

具体的な数字も拾っておきましょう。

4月(前年同月比):
福島106・6%
宮城132・7%
岩手121・3%


5月
福島122・2%
宮城164・7%
岩手138・6%

ですから、右肩下がり基調の日本酒業界としては、大変な数字です。


マクロ的には「よかったね!」ですが、業界の人間としては、色々な懸念もあります。

・被災が仕込み時期に重なったこともあり、甚大な被害により出荷(醸造)できない蔵も多数あること

・需要に応え増産できるような設備を持っているところは規模の大きな蔵で、それ以外の蔵では結果、需要の先食いになっていること

・今年の仕込みの問題(特に放射能によるコメへの影響の懸念等)

・相対的な東北以外の蔵の売り上げ減(例えば灘の酒が関西で東北の酒にはじかれているようです)


このように色々なことを思いますが、それでもやはり、東北の蔵元さんにとっては良いニュースですし、日本全体にとっても前向きなニュースです。


久々に、記事にしてみようと思った、次第です。


コメント (2)
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