JR横浜線町田駅からほど近い上鶴間谷口地区にかつて谷口集落の鎮守、鬱蒼たる緑に包まれた古色蒼然とした社「鹿島神社」はある。創建(伝)は建久年間(鎌倉時代1190年)、源頼朝が鶴舞の里(鶴間)に「鶴舞神社」を創建した前後に茨城の総本社「鹿島神宮」の御分霊を各村々に勧請し創建したのが興りのようである。御祭神は武甕槌命。「一の鳥居」より道路を一本挟んだ所に「二の鳥居」がある長い参道を進むと700坪の境内が広がる。石段を上っていくと「社殿」があり「拝殿」には珍しい「緑のしめ縄」、「謹賀新年」が取り付けられている。参道に3本、二の鳥居の前中央に「2本のイチョウ」の木があり今、クライマックス期に達しその葉は鬱金色(黄色系の紅葉)に輝きまるで後光のよう感じさえする。当社は指定村社に列格していかにも古社という神域を保っている。隣には日蓮宗の「方運山青柳寺」があり両者は歴史的にも共に深い関係で結ばれているようである。(1712)
相模原市南区下溝に四季折々色々な花を楽しむことができる「県立相模原公園」はある。イベント広場からグリーンハウスへ向かう途中に小さな花壇にまるで蝋細工のような光沢のある花びらの赤、ピンクと白の「木瓜(ボケ)」が咲きはじめている。ボケ(木瓜)の花と言えば春の花であり季節外れでは?と思ってしまうが11月から12月に掛けて咲く「寒木瓜(カンボケ)」である。バラ科の落葉低木で晩秋頃から葉より先に根ぎわより分枝したトゲのある小枝に鮮やかな緋色や白色の五弁花が3~4輪まとまって咲く。花の緋色は「緋木瓜」、白は「白木瓜」で花の少ない秋から冬にかけて咲く希少な花である。(1712)
相模原市大野台の南部から西大沼にかけて広がる樹林地「かながわの美林50選」に選ばれている相模原中央緑地「木もれびの森」はある。相模原台地上総面積約73haにクヌギ、コケラを主体としたほぼ原生林に近い状態で残された樹林地で相模原市の緑の拠点である。一体何本の木が植わっているのだろう?木々の間から射しこまれる太陽の光はまさしく木洩れ陽である。森の中に縦横に「学びの小径」、「芝生広場」、「いこいの森」、「つどいの森」、「思索の森」、「小鳥の道」、「森の中道」が配されている。こもれび森は全体的に「黄金色系の木々が織り成す紅葉世界」は幻想的な美しさである。(1712)
相模原市下溝に欧風庭園内に噴水とメタセコイア並木を配した噴水広場を有し、市民のオアシスとなっている「県立相模原公園」はある。一週間前に訪れた時は園内の木々は7~8割近く紅葉に達していたが、今日は公園全体が美しい秋景色に彩られクライマックスに達していた。紅葉・黄葉の世界はなんといっても「紅葉の丘」に大きな一本「モミジ」、庭園内のモミジが真赤に染まり色づいている。その他の落葉樹も「赤」や「オレンジ」そして「黄」に色を変え燃えるような紅葉のグラデーションを描いていた。幻想的でファンタスチックな紅葉の世界は華やかで美しい「自然の芸術品」である。紅葉は落葉樹が葉を落とす前に緑色から赤色、黄色に変わる儚いプロセスであり、あと数日で太陽のように輝きクライマックス美、そして終局美、最後は終焉美のプロセスを辿る。今年の紅葉もいよいよ見納めの刻を迎えようとしているようである。(1712)