伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

レストランの秘密

2007-02-18 13:51:13 | 趣味の本・暇つぶし本
 レストランの原価や古くなった食材の整理、業務用食品(できあいの製品)利用などの裏事情ネタを集めた本。
 原価の安さも興味深いですが、私は、日本には世界一多くのソムリエがいるけど筆記試験で資格を取るのでまともな飲み比べができる人は少ない(71頁)とか、高級店のランチは2番手以下の練習台(63頁)とか、料理人は10人雇っても1ヵ月で9人がやめていく厳しい世界で万年人手不足(73頁)とかそういう人の方の話題に興味を持ちました。
 もっとも、中身を見ると、うわさ話的なところが多いので、話半分におもしろがって読む本だと思いますが。


別冊宝島 食品のからくり3
レストランマル秘情報研究会 宝島社 2007年2月15日発行
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ルワンダ大虐殺

2007-02-18 13:48:47 | ノンフィクション
 ルワンダで1994年4月から7月の間に行われたツチ族に対する大虐殺で家族を皆殺しにされ、自身も瀕死の重傷を負い左目と左手を失いながら生き残った青年の手記。
 虐殺の被害者は100万人にも上るのに、国際社会では必ずしも重大に受けとめられていないこと、そしてその虐殺が多数派のフツ族の近隣の知人たちの手によって行われ虐殺者の多くは処罰もされず処罰されても短期間の収容で社会復帰して何事もなかったように暮らしていることに、著者の怒りの訴えが続けられます。著者を治療し養っているクリスチャンのボランティアから、虐殺者への赦しを求められることに著者が示す拒絶感といらだちは強烈です。
 むき出しの憎悪を投げつける著者の言葉は、読んでいて憂鬱な気分になりますが、著者の体験からすれば当然の反応でもあり、解決不能の問題に立ちつくすしかないと思えます。
 著者が指摘するような、それまで仲良く暮らしていた近隣の普通の人びとがメディアの煽りを受け虐殺者となり、200万人もの人が虐殺に手を染めたという事態に至ったら、正義や信頼、結束と和解のために、一体何をすればいいのでしょうか。考えさせられるというか、考えても結論の出そうにもない問題に、それでもまずはそれを知る、知ることしかできなくても知っておこう・・・そういう覚悟で読む本なのでしょうね。


原題:Genocide
レヴェリアン・ルラングァ 訳:山田美明
晋遊舎 2006年12月30日発行 (原書も2006年)
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