原因不明の難病で妻を失ったばかりのアメリカ文学専攻の大学教授広川の周辺で、近隣では妻を訪ねてきた不審な女性、その夫の自殺、ゴミ集積場での死体の発見、病人を抱える向かいの家人たちの失踪など、不可解な異常事態が続き、勤務先では総長選挙をめぐり、学内政治好きの策士の友人石田に頼まれて付き合いで会議に出るうちに選挙に巻き込まれ、亡き妻の妹であり勤務先の大学の専任講師の水島麗をめぐり事件が起こりという展開のミステリー小説。
ミステリーの謎解きでは、ラストシーンでも現実には真実など簡単にはわからないということを示唆しているように、必ずしも明快とはいえず、苦し紛れに近いところもありますし、キーパースンとなる水島麗の心情、水島麗をめぐる事件の経緯と動機など、説明されてもストンと落ちず、いやぁ無理があるでしょと思います。
広川の心情ですが、う~ん、妻の妹に欲情し、やっちゃうかなぁ。それも妻が死んですぐ。私は、弁護士になったはじめの頃からセクシュアルハラスメントの問題とか意識してたこともあって、例えば依頼者として出会った女性は、最初から気持ちの中で別扱いしている(セクシュアルハラスメント防止の観点から一番有効なのは、職場の同僚等は仕事をする仲間で、性的な関心の対象ではないと、最初に割り切ってしまうことだと思う)ので、仮にどれだけ魅力的であっても、依頼者に性的な関心を持ったことがありません。妻の親族とか友人も、そういうところで性的な関心から遮断するものじゃないのかなぁ・・・そうでない人が現実には割といるから、いろいろ問題が起きているわけではありますが。
前川裕 角川書店 2016年11月26日発行
ミステリーの謎解きでは、ラストシーンでも現実には真実など簡単にはわからないということを示唆しているように、必ずしも明快とはいえず、苦し紛れに近いところもありますし、キーパースンとなる水島麗の心情、水島麗をめぐる事件の経緯と動機など、説明されてもストンと落ちず、いやぁ無理があるでしょと思います。
広川の心情ですが、う~ん、妻の妹に欲情し、やっちゃうかなぁ。それも妻が死んですぐ。私は、弁護士になったはじめの頃からセクシュアルハラスメントの問題とか意識してたこともあって、例えば依頼者として出会った女性は、最初から気持ちの中で別扱いしている(セクシュアルハラスメント防止の観点から一番有効なのは、職場の同僚等は仕事をする仲間で、性的な関心の対象ではないと、最初に割り切ってしまうことだと思う)ので、仮にどれだけ魅力的であっても、依頼者に性的な関心を持ったことがありません。妻の親族とか友人も、そういうところで性的な関心から遮断するものじゃないのかなぁ・・・そうでない人が現実には割といるから、いろいろ問題が起きているわけではありますが。
前川裕 角川書店 2016年11月26日発行