旅作家の著者が、これまでの自分の旅と仕事について綴ったエッセイ。
「はじめに」にも「おわりに」にも初出などの記載がないので、書き下ろしなのかなと思うのですが、お話がつながっているところもありますが、全然関係ない話に飛んだり、特に中盤はブツブツだったり1~2ページの断片的なものが多く、100にするのに苦しんだのかと感じます。
スケッチブックを持っての旅(65~66ページ)は、かつて私も憧れていましたし、今どきでも/今どきだからかえって、いい感じに思えます。
アジアの街角というか貧民街/スラム街で出会う貧しい人たちを見てかわいそう、不幸と思う自分にどこか違和感を持っていたことに、著者が編集者として関与した元新聞社写真記者の本のエピローグの指摘から、自分は自分より不幸な人たちがいるはずと思って不幸を見つけようとしていたのではないか、そういう卑しい心を持っていたと気づかされたというエピソード(70~72ページ)には、ハッとさせられました。

小林希 産業編集センター 2020年10月29日発行
わたしの旅ブックス
「はじめに」にも「おわりに」にも初出などの記載がないので、書き下ろしなのかなと思うのですが、お話がつながっているところもありますが、全然関係ない話に飛んだり、特に中盤はブツブツだったり1~2ページの断片的なものが多く、100にするのに苦しんだのかと感じます。
スケッチブックを持っての旅(65~66ページ)は、かつて私も憧れていましたし、今どきでも/今どきだからかえって、いい感じに思えます。
アジアの街角というか貧民街/スラム街で出会う貧しい人たちを見てかわいそう、不幸と思う自分にどこか違和感を持っていたことに、著者が編集者として関与した元新聞社写真記者の本のエピローグの指摘から、自分は自分より不幸な人たちがいるはずと思って不幸を見つけようとしていたのではないか、そういう卑しい心を持っていたと気づかされたというエピソード(70~72ページ)には、ハッとさせられました。

小林希 産業編集センター 2020年10月29日発行
わたしの旅ブックス