オシム監督下のジェフのゲームのレポートをベースにオシム監督の戦術を解説した本。
ジェフ時代のオシム監督の戦術は、基本的に相手のフォーメーションに対応した布陣でマンマークで対応し1人リベロを余らせてボールを奪取したらすぐマーク相手を置き去りにしてカウンターに走り3人目4人目が走り込んで数的優位を創る、理想としてはトータル・フットボール(しかし、「実現することはできない」ともオシムは言っている:24頁)、そのためには圧倒的な運動量と賢く走ることが必要というもの。
おおかたそういう内容のことを、過去のジェフのゲームを素材に個々の局面で具体的に説明するというのがこの本の勘所。それが有効に機能している面もありますが、どちらかというと過去の観戦記の2次利用の色彩が強く、イビチャ・オシムがやめた後のアマル・オシム監督下のゲームまで使っているのは、ジェフファンのマニア本・嘆き節という感じもします。内容から見ても、出すのなら(読むのなら)代表監督就任直後にすべきだったでしょうね。
西部謙司 双葉社 2007年4月30日発行
ジェフ時代のオシム監督の戦術は、基本的に相手のフォーメーションに対応した布陣でマンマークで対応し1人リベロを余らせてボールを奪取したらすぐマーク相手を置き去りにしてカウンターに走り3人目4人目が走り込んで数的優位を創る、理想としてはトータル・フットボール(しかし、「実現することはできない」ともオシムは言っている:24頁)、そのためには圧倒的な運動量と賢く走ることが必要というもの。
おおかたそういう内容のことを、過去のジェフのゲームを素材に個々の局面で具体的に説明するというのがこの本の勘所。それが有効に機能している面もありますが、どちらかというと過去の観戦記の2次利用の色彩が強く、イビチャ・オシムがやめた後のアマル・オシム監督下のゲームまで使っているのは、ジェフファンのマニア本・嘆き節という感じもします。内容から見ても、出すのなら(読むのなら)代表監督就任直後にすべきだったでしょうね。
西部謙司 双葉社 2007年4月30日発行