伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。今年も目標達成!

オシムがまだ語っていないこと

2007-07-22 06:27:27 | ノンフィクション
 元朝日新聞のジェフ担当記者が朝日新聞に2004年10月から2005年2月に連載した記事とジェフ番時代の蓄積に2006年12月のオシムへのインタビューと周辺インタビューを加えて構成したもの。書き下ろしになってはいますが、いくつかオシム本を読んだ後では目新しさは感じません。
 オシムが繰り返し日本代表へのメディアの期待が客観的条件を遥かに超えて高すぎることと負けると掌を返す報道ぶりを批判しているのに、メディアの一員としての答がないのもどんなものかと(オシムのその論評を報道すること自体で答えているつもりかも知れませんが)。
 インタビューで、著者が強調している点以外で目についたのは、「日本の多くの選手やその周囲に問題があるとすれば、我慢強くないということ」(182頁)という指摘。忍耐強さが日本人の特徴だったのはいつの話だったか、ちょっと考えさせられました。確かにメディアの論調とか、それに影響されてか若い人たちに我慢強さなんて感じられなくなってますもんね。こういうことは外国人の方が客観的に指摘しやすいものかと思いました。


原島由美子 朝日新書 2007年6月30日発行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする