
本日の講座は神奈川大学の横浜キャンパスで行われた、「未曾有の歴史的地震活動期に入った21世紀日本?!」という無料の8回連続の講座。
津波と防災に関する課題、大震災の社会的影響、被災地復旧の現状と課題、被災自治体としての釜石市の体験の検証。ならびに、南海トラフ地震の実態、歴史、予測、社会・経済損失の課題などを探るもの。
現釜石市長の講演も予定されており、さらに行政や施設管理の立場からの発言もあるようで、災害行政に携わったこともあり、また現役時代そのことにこだわってきた私には魅力的な講座である。これだけの内容の講座を無料で聴講できるというのは、大変ありがたいと思う。
初回の今日は、アジア・太平洋湾岸防災研究センター副センター長の富田孝史氏の講演。初めて聞くお名前だが、技術者の立場からの津波の解析、津波が実際の港湾施設に及ぼした被害について具体的な説明があった。とても興味深いものであった。
特に津波で破壊されてしまった防災施設といえども減災には役立っていたこと、費用のかからない防災施設のあり方など示唆に富むものであった。マスコミなどの情緒先行の報道ばかりが入ってくる中で、客観的で技術的な検証を経た提起は極めて勉強になる。また、あの災害を客観的に検証することの大切さをあらためて認識した。