テレビは美術番組くらいしか普段は見ることはないのだが、本日久しぶりにテレビのドラマを見た。NHKで放映された、特集ドラマ「夕凪(なぎ)の街 桜の国2018」。
解説では次のように記されていた。
★「この世界の片隅に」で知られる漫画家・こうの史代のベストセラーをドラマ化/原爆に人生を翻弄されながらも、ひたむきに生きる女性、そして現代に生きる一人の女性/60年のときを経て、二人をつなぐ糸とは?/原爆とは、家族とは?/静かに胸にせまる感動の物語/主演:常盤貴子・出演:川栄李奈、橋爪功/核と平和に向き合ってきたNHK広島放送局が開局90年の節目におくる特集ドラマ/この夏、何かを感じたいあなたへ!!
【⇒https://www.nhk.or.jp/hiroshima/drama/index.html】
普段はテレビドラマというのは見ることはない。場面の展開が最近は早すぎることと、つまらない処世訓を垂れるドラマに閉口して30数年以上前に見ることをしなくなった。普段見る照れば番組は美術の特集などと、妻の見るベイスターズの試合のエッセンスにかぎられている。
今回のドラマの展開は私にはちょうどいい店舗ではあった。そしてあまりドラマチックに大袈裟な演出もなく、落ち着いて見ることはできた。
難点をいえば、主人公の父、石川旭の若い時の回想で、バラックのようなあばら屋が並ぶ一角の取り潰し、強制撤去の噂に対し、住人が旭の実家に押し掛ける場面がある。この実家に押し寄せる住人の造形が類型的で運動そのものを茶化し、揶揄しているとしか思えないことである。抵抗運動というのはこんなにもいい加減に造形されていいものなのか、首をかしげた。それ以外は場面は、美しい風景と場面にマッチした景色に好感が持てた。
そして最後の結末、主人公石川七波が結婚を決意する場面で終わるが、「幸せ」がどのような結婚の形態なのかは明確にはなっておらず、曖昧にしてある。原作とは違う人物の結婚譚なのだが、はたしてそれが本当の作者の意図なのか、ふと疑問にも感じた。原作の方がより明確に、現代的なもののようだが‥。
総じて、「毒がなくなってしまった」といったらいいのだろうか。それは主人公七波の兄の連れ合いとなる女性の回心の物語から、姪の風子の回心と七波本人の回心の物語に変容させたことによるものと思われる。原作者の承認のもとの変容らしいが、これによって甘く、そして毒がなくなってしまったことは否めない。
再放送もあるようだ。
解説では次のように記されていた。
★「この世界の片隅に」で知られる漫画家・こうの史代のベストセラーをドラマ化/原爆に人生を翻弄されながらも、ひたむきに生きる女性、そして現代に生きる一人の女性/60年のときを経て、二人をつなぐ糸とは?/原爆とは、家族とは?/静かに胸にせまる感動の物語/主演:常盤貴子・出演:川栄李奈、橋爪功/核と平和に向き合ってきたNHK広島放送局が開局90年の節目におくる特集ドラマ/この夏、何かを感じたいあなたへ!!
【⇒https://www.nhk.or.jp/hiroshima/drama/index.html】
普段はテレビドラマというのは見ることはない。場面の展開が最近は早すぎることと、つまらない処世訓を垂れるドラマに閉口して30数年以上前に見ることをしなくなった。普段見る照れば番組は美術の特集などと、妻の見るベイスターズの試合のエッセンスにかぎられている。
今回のドラマの展開は私にはちょうどいい店舗ではあった。そしてあまりドラマチックに大袈裟な演出もなく、落ち着いて見ることはできた。
難点をいえば、主人公の父、石川旭の若い時の回想で、バラックのようなあばら屋が並ぶ一角の取り潰し、強制撤去の噂に対し、住人が旭の実家に押し掛ける場面がある。この実家に押し寄せる住人の造形が類型的で運動そのものを茶化し、揶揄しているとしか思えないことである。抵抗運動というのはこんなにもいい加減に造形されていいものなのか、首をかしげた。それ以外は場面は、美しい風景と場面にマッチした景色に好感が持てた。
そして最後の結末、主人公石川七波が結婚を決意する場面で終わるが、「幸せ」がどのような結婚の形態なのかは明確にはなっておらず、曖昧にしてある。原作とは違う人物の結婚譚なのだが、はたしてそれが本当の作者の意図なのか、ふと疑問にも感じた。原作の方がより明確に、現代的なもののようだが‥。
総じて、「毒がなくなってしまった」といったらいいのだろうか。それは主人公七波の兄の連れ合いとなる女性の回心の物語から、姪の風子の回心と七波本人の回心の物語に変容させたことによるものと思われる。原作者の承認のもとの変容らしいが、これによって甘く、そして毒がなくなってしまったことは否めない。
再放送もあるようだ。